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Review List of レインボー 

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     2016/06/27

    リヒャルト・エトリンガー指揮、カペラ・イストロポリターナの演奏で録音されたCDでバロック音楽を集めた内容。
    但し、一見すると初心者向きなタイトルながら、中身はなかなかマニアックで、バッハ、ヘンデル、トレッリ、ヴィヴァルディ、プレトリウス等の一般的にはあまり知られていない曲を中心に収録しており、誰もが知っているような曲は冒頭の『見よ勇者は帰りぬ』ぐらいではないだろうか。
    尚、いくつかの曲(主に声楽曲)はナクソスが誇る編曲家、ペーテル・ブレイナーによる物である。
    演奏はよくも悪くもオーソドックスで無難な演奏。
    録音も同じく無難で、価格相応の内容と言えるのではないでしょうか。

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     2016/06/26

    スティーヴン・ガンゼンハウザー指揮、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録されたチャイコフスキーの交響曲第5番とスラヴ行進曲を収録したCDである。
    ナクソスの活動初期には他社音源を使用したCDがいくつかあるが、この盤の交響曲も原盤はスロヴァキアのレーベル、オーパスが原盤。
    演奏は強い個性こそないが、流暢で作品の魅力や美しさを存分に味わえるなかなか好感の持てる演奏。
    録音もナクソス初期のドライさはなく、優秀で十分聴けるCDです。

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     2016/06/25

    スイス出身のヨアヒム・ラフは、11曲もの交響曲を書き、それらは生前、高い評価を受けていたそうだが、徐々に作品は忘れられていったというクラシック界ではよくある話で、1861年初演の1番もこの音源が世界初録音となった物である。
    交響曲第1番とあるが、書かれたのはラフが39歳の頃であり、しっかりとした構成と長大なスケール、当時としては異例であったであろう、ゆっくりとした楽章で終わるというなかなか凝った作品です。
    サミエル・フリードマン指揮、ライン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録されていますが、指揮者のフリードマンの個性は薄く、無難に纏められたといった演奏だと思います。
    といっても、他に廉価で手に入る音源もなく、また作品を知るには十分な水準でしょう。
    元はマルコポーロの音源で1988年に録音されており、当時のナクソスの標準的なドライな音質、また基準の音が小さいのでそういう面でも損をしています。

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     2016/06/24

    ナクソス活動初期に録音されたホルストの『惑星』です。
    演奏は当時大量にナクソス系列に録音を残した、チェコスロヴァキア放送交響楽団、指揮者はエイドリアン・リーパーです。
    惑星はそのダイナミックなオーケストレーションで、オーケストラが最も輝く楽曲の1つですが、この盤は全体的にチェコスロヴァキア放送交響楽団の非力さがマイナスとなっており、火星や天王星のような特に管楽器が活躍する曲で、その非力さが目立ちます。
    反対に遅い楽章、例えば金星等は、まずまずであり、これは悪くないのですが、やはり星の数程あるこの曲の録音ではトータルして、おすすめする程ではありません。
    一方『バレエ組曲作品10』はかなり珍しい作品で、たしか本音源が初録音のはず。
    20分程の作品ですが、バレエ音楽の良い旋律を組み合わせたような、なかなか良いメロディーを持った佳曲で、知られていないのが不思議な程。
    オケは同じながら、惑星とは違い、生き生きとした表現がなされておりこちらはなかなかの演奏。
    この盤はどちらかと言えばバレエ組曲を聴くためのCDと言えるかも知れない。
    録音はナクソス初期らしいドライな音質(惑星は特に)ですが、問題はないでしょう。

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     2016/06/22

    ナクソスは今まで幾つかのベートーヴェン交響曲全集を制作してきましたが、この盤はその第1弾のうちの一枚です。
    リヒャルト・エトリンガー指揮、ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録された物です。
    運命の愛称で有名な第5番と第2番を収録したCDで、エトリンガーがまだ30歳位の時の録音ですが、若手らしい勢いのある第5番がスタンダードな演奏ながら、なかなか素晴らしい。
    速いテンポで引っ張る第1楽章や第3楽章のホルンの咆哮、隠れた名演と言った所だ。
    第2番は第5程ではないにしろ、なかなかよくできた演奏でこちらも良い。
    録音は初期ナクソスらしいドライな音であるが、値段を考えれば十分だろう。

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     2016/06/21

    ヘンデルのオーケストラ曲で最も有名な組曲『王宮の花火の音楽』と組曲『水上の音楽』を収録したCD。
    ボフダン・ヴァルハル指揮、カペラ・イストロポリターナの演奏で1988年にスロヴァキア・フィルハーモニー・コンサートホールで録音された物である。
    演奏は初期のナクソスによくあった演奏家の個性よりも、作品のもつ魅力を前面に出した手堅い演奏と言って良いだろうか。
    多数の録音がある中、強くお勧めとは言えないが安心して聴ける水準で、良くも悪くも初期ナクソスらしい一枚だ。
    ちなみにモダン楽器での演奏である。
    録音も昔のナクソスらしいドライな物だが、こちらも問題はないだろう。

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     2016/06/14

    オンドレイ・レナルト指揮、チェコスロヴァキア放送交響楽団の演奏で収録されたCDで、オペラの間奏曲と前奏曲を集めた内容です。
    ダルベール以外の作曲家は全員イタリアの作曲家なので、実質はイタリア・オペラ間奏曲&前奏曲集といって良いかもしれません。
    収録曲は超がつくほど有名な作品から、ややマイナー(こっちのほうが多い)まで収録されています。
    当時ナクソス系列に多数の録音を残したチェコスロヴァキア放送交響楽団とレナルトのコンビの演奏による物で当たり外れは大きいですが、当たればなかなかの演奏が聴けます。
    録音は良好。
    良くも悪くも初期ナクソスらしい一枚でしょう。

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     2016/06/13

    京都市交響楽団の常任指揮者を務めた事で日本でもその名が知られるウーヴェ・ムントですが、ナクソスの活動初期に同レーベルにいくつか録音を残していてこれもそのひとつです。
    ワーグナーの歌劇の中でも最大最長を誇る『ニーベルゲンの指輪』から良く知られた管弦楽作品を集めた内容です。
    演奏は、チェコスロヴァキア放送交響楽団。
    演奏は良くも悪くも正統派の優等生的な演奏で、あっさりしていて聴きやすい。
    重厚なワーグナーを期待する人には不向きだと思うが、これはこれでおすすめ。
    録音、音質は良好です。

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     2016/06/12

    ロッシーニのオペラの序曲を集めたCD。
    収録曲はロッシーニの作品では良く知られた定番所ばかりを集めた内容となっています。
    ミヒャエル・ハラース指揮、ザグレブ祝祭管弦楽団の演奏となっていますが、このザグレブ祝祭管弦楽団という団体、てっきり録音用に集められた団体かと思ったら、解説書にはハッキリとザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団と書かれており、何らかの理由でこういう名前になったのだろう。
    クロアチアの代表的オケの演奏だけあり、水準は普通に聴けるレベルだが、良くも悪くも普通なので一度聴いてしまえば十分だろうか。
    録音は1989年、リジンスキー・コンサート・ホールで行われた物で、音質は綺麗。
    発売時はまだ安価で聴けるロッシーニの序曲集のCDとして価値があったのかもしれないが、現在は色々な演奏家のCDが安価で出回っているし、特段これといった所がないこのCDは、おすすめし難い。
    良くも悪くもナクソスがまだ廉価盤レーベルの安かろう悪かろう時代らしい一枚だろう。

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     2016/06/11

    ウィンナ・ミュージック最後の作曲家、ロベルト・シュトルツは作曲家としての活躍の他、指揮者としても活躍、自作やシュトラウス等のウィンナ・ミュージックの録音を大量に残しました。
    特にオイロディスクに残した録音は現在も繰り返し発売される等有名です。
    この盤に収録された音源は1969年にウィーン交響楽団を指揮して録音されたウィンナ・ミュージックのCDで、自作やシュトラウス、レハール、コムツァークの作品を収録しています。
    中庸で情緒豊かに歌ういつものシュトルツらしい演奏ですが、『金と銀』のように時には大胆にテンポを揺らしたや今年のニューイヤーでも演奏された『国連行進曲』のノリノリの演奏もあります。
    シュトルツは同曲異演もいくつかあり、この盤の原盤は不明(オイロディスクとは別)で、『ジプシー男爵』『こうもり』にはカットがあります。
    音質は時期を考えれば相応でしょう。

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     2016/06/06

    アンリ・クリスティーネというフランスの作曲家の喜歌劇『フィフィ』の全曲盤。
    エドゥアールト・ベルヴィ指揮、管弦楽団の演奏で、1956年に録音された物。
    タイトルロールはマックス・デ・リューなる歌手が歌い、他の出演者は、コレット・リーディング、ミレイユ等が歌っている。
    2003年にaccordが発売したオペレッタCDの一枚で、クリスティーネの代表曲との事。
    1918年にブッフ・パリジャン座で初演されたこの作品の現在唯一の現役盤にして他に録音がなさそうな作品だが、メサジェ等の系譜を継ぐフレンチ・オペレッタの正統派の作風。
    勿論、当時の流行りも多少はあるが。
    オーケストラには固有の名称がなく、録音のために集められた団体だと思うが、小編成による小気味よいメリハリのついた演奏。
    歌手は詳細はわからないし、恐らく録音時にパリの劇場あたりで活躍した人物ではないかと思うが、雰囲気は出ていて悪くない。
    また録音年のわりに音が良い(デッカの録音という事もあるだろうが)のも嬉しいく、作品を知るには十分な内容である。

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     2016/06/05

    ワーナーから出ていた今宵はオペレッタ・シリーズの一枚で、キュネッケの『夢の国』とリンケ『ルナ夫人』を収録した物です。
    いずれも抜粋収録で、元から全曲盤はない模様。
    夢の国は、ハインツ・ゲーゼ指揮、ベルリン交響楽団&SFBダンス管弦楽団選抜団員の演奏で1977年に録音された物。
    この頃のオペレッタ録音によくある、ポピュラー音楽風の編曲で、録音も相まって安ぽっい演奏になっているのが残念だが、歌手は意外と大物が揃っており豪華である。
    一方、ルナ夫人は1963年にカール・ミヒャルスキー指揮、ベルリン交響楽団の演奏で収録された物で、こちらも録音は安ぽっいが比較的正統派の演奏。
    勿論、ベルリンの風も収録されている。
    値段はそう高くはなく、日本語での解説もあるが基本的にはある程度オペレッタを聴いてきた人向きの一枚だろう。

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     2016/05/30

    ツィーラー財団がプライザーからリリースしている、ツィーラー・エディションシリーズの13枚目である。
    この盤はハンス・シャーデンバウアー指揮、ウィーン親衛大隊管弦楽団の演奏で収録されています。
    ワルツ『いらっしゃいませ!』行進曲『シェーンヘルト』『扇のポロネーズ』といったツィーラーの良く知られた作品から、そうでないのまでワルツ、ポルカ、喜歌劇と様々な曲を収録しています。
    演奏のウィーン親衛大隊軍楽隊は今まで、第3巻、第6巻に登場していますが、今までは吹奏楽編成だったのに対してこの盤はオーケストラ編成です。
    持ち替えて演奏しているわけで、管楽器はともかく、弦楽器にやや細く不安を感じさせる所もないわけではないのですが、まぁウィーンの響き自体はきこえてきますし、ツィーラーも軍楽隊長時代はこうして持ち替えて演奏する事があったらしいのである意味正統派とも言えるのかもしれません。
    録音・音質は問題なし。

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     2016/05/27

    イギリスの吹奏楽レーベル、SRCはこだわりある選曲に優れた演奏、そして優秀な録音と近年の吹奏楽CDの中でもしっかりとしたCDを作る事で知られたレーベルでしたが、ここのプロデューサーであるマイク・プアートンが新たに立ち上げらしいレーベルがMPR。
    このCDはその第一弾で、アンドレアス・ハンソン指揮、スウェーデン王立海軍軍楽隊の演奏で収録された物です。
    内容はそのままスウェーデン海軍で使われている音楽を収録した物で、制式行進曲『レギーナ』を初めとした行進曲が収録曲の大半を占め、そこに間奏曲や国歌、信号ラッパ等が収められています。
    大半を占める行進曲は、スタンダードなスタイルの作風の作品が大半ですが、わりと近年の作品もあったり、モダンな和声をもっていたりただの軍楽で済ますにはもったいない良い曲があったりします。
    演奏の海軍軍楽隊は、やはり普段から演奏しなれているからでしょうか、洗練された響きに余裕すらも感じられる力強く楽しい演奏です。
    そして残響豊かな録音も、バンドの演奏の良さを十分に伝えてくれます。
    おすすめです。

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     2016/05/23

    1990年にキングが発売したマーチ集の一枚で、イギリスのマーチを集めたのがこのCDです。
    演奏は、陸上自衛隊中央音楽隊、指揮は野中図洋和2等陸佐、船山紘良2等陸佐。
    イギリスのマーチ王、アルフォードの作品を始め、有名な曲から珍しいのまで全20曲収録している。
    演奏は良くも悪くも丁寧で誠実な陸自らしい演奏ですが、面白みにかける所はあります。
    ただ、ダム・バスターズはなかなかスケールの大きな演奏で良い。
    入間市民会館で1988〜1989年にかけて録音された物で、やや低音がこもった独特の音質。
    当盤の音源は2005年に新録音を3つ加えて再発売されましたが、当盤(1990年盤)のボギー大佐の音源は新盤に収録されず、新たに録音し直されているので、大差はないだろうが、音源のコンプリートを狙うならこの盤も手にいれておきましょう。
    そうではない場合は、新盤のほうがお勧めです。

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