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TOP > My page > Review List of 遊悠音詩人
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6 people agree with this review 2009/05/31
何と美しく、何と華麗で、何と官能的なのだろう!フランツ・シュミットは《ノートル・ダム》間奏曲くらいしか聴いた事がなかった。身も心も陶酔してしまう程の美しさに密かに憧れてたが、如何せんマイナーな作曲家だけに、どこから聴いていこうか正直迷っていた。今回NAXOSが廉価で第1交響曲を提供してくれたお陰で、再び彼の素晴らしさに開眼することが出来た。複雑玄妙にして目くるめく極彩色のオーケストレーション、身悶えする程の官能的な美旋律が何より特筆される。しかしそれでいて形式感にも事欠くことがなく、主題の展開や再現も厳密だ。まさにロマン派最期の究極の交響曲と言えよう。だからこそ、正当に評価されていないのが誠に惜しい。昨今益々注目されている同世代のラフマニノフのように、フランツ・シュミットも再評価されないだろうか。
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4 people agree with this review 2009/05/30
直球勝負の正統派ベートーヴェン!しかもライヴならではの高揚感が加味されているのだから文句無し。そそり立つような造形美、拳を上げる雄渾のドイツ・サウンド、奇を衒うことなく、しかし確固たる存在感を示す辺り、さすがとしか言い様がない。特に第7番では冒頭の一音でノックアウトされる程の熱の帯びようで、なかんずくティンパニの強打が悉く決まっている。第3番も壮大なスケールですこぶる立派。第2番も秀演。音質も、テープノイズはやや大きいが臨場感は素晴らしく、アグレッシブな重低音を響かせてくれる。現代では求め得ぬ至高のベートーヴェンをご堪能あれ!
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2 people agree with this review 2009/05/27
「ちょっと待て、これホントに同じ演奏?!」DECCA復刻盤と聴き比べ、その余りの違いに驚愕!DECCA盤は、いかにも機械仕掛けの音で正直つまらなかったが、このTELARC盤ときたらどうだろう。細やかなタッチや美しい音色など、微に入り細を穿つ素晴らしい復刻と鮮烈極まる優秀録音によって、まさにラフマニノフその人が現世に降臨したかのようなリアリティ!最初の一音でノックアウトされ、あれよあれよと彼独自の世界に引き込まれていく。やはりラフマニノフは不世出のヴィルトゥオーソだったのだ。演奏は勿論素晴らしく、とりわけ強烈な打鍵と繊細なタッチとの対比が見事。ジャケット・デザインもお洒落で上品。ラフマニノフ・ファン必携の一枚だ。
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0 people agree with this review 2009/05/24
目眩めく色彩美!パリッと冴えた響きでフランス音楽の魅力である軽妙洒脱な感覚美を十全に活かすデュトワと、それを鮮やかな優秀録音で収めたDECCAに拍手!複雑玄妙、豪華絢爛なオーケストレーションを、細部まで見通し良く、楽しく聴かせている。各々のパートのバランスの良さは、ややもすると独立自尊の風潮が仇となってアンサンブルを乱しがちなフランスのオケにはない、モントリオール響ならではの持ち味だ。デュトワの演奏からは、フランスのエスプリというよりもっと国際的な洗練さを感じるが、それもまたこの人の粋な芸風である。純フランス的なエスプリを感じさせる演奏は、クリュイタンスの死後に衰退している。第一、フランス音楽の批評に、枕詞かと思える程に誰彼構わず「エスプリ」の語を用いるのは安易過ぎやしないだろうか。デュトワに
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1 people agree with this review 2009/05/23
SKDの有機的なサウンドに惚れ惚れ!純ドイツ的で重厚な演奏だ。とかく神秘的な雰囲気を強調されやすいブルックナーで、あたかもブラームスの如き堅固な様相を示し、特にリズムの刻みが際立っている。対位法の複雑玄妙な絡みと、それによって醸し出される得も言えぬ豊かな響きは他の演奏からは求められない。勿論ライヴ故の若干の瑕疵は否めないが、それも許容範囲で、壮大なサウンドを前に障壁となることはない。録音も決して悪くはなく、とりわけ重低音の質感がよく捉えられており、伝統の燻し銀サウンドを味わうのに何ら不足はない。
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2 people agree with this review 2009/05/22
モダニズムの極致ともいうべきプロコフィエフの傑作協奏曲二篇を、洗練されたキーシンのピアノで聴く!キーシンのテクニックの切れ味は最高で、粒立ちの良さと音色の美しさを併せ持っている。それが実に格好良く決まるのだ。特に第3番第1楽章には小気味よい程のキレがある。強烈な高速打鍵もさることながら、中間楽章における最弱音の透徹した響きも息を呑む程だ。バックを務めるアシュケナージ/POにはもう少しひねりが欲しい所だが、キーシンの素晴らしいピアノだけで、この盤の価値は充分だ。
2 people agree with this review 2009/05/18
鮮やかな優秀録音!レンジの広さや奥行感はTELARCならではで、RCAやEMIには出せない音質だ。音質にご不満な方は、恐らくお手持ちのオーディオが膨大な情報量を処理し切れず、結果的に音がダマとなって聞こえてしまっているからではないかと思う。プレヴィンは、RCA初録音から一貫して、非ロシア的ながら洗練されたロマンティシズム溢れる演奏を披露してきたが、このRPO盤は先の二種類よりもより穏やかな目線で描いたものとなっている。ゆったりしたテンポで、丹念に丁寧に歌を紡いでおり、プレヴィンの円熟を感じることが出来よう。あたかも、そのままでも美味しいワインが、樽の中で充分に熟成され、芳醇な味と香りを湛えたかのよう。まさに、玄人好みの上質な演奏だ。
1 people agree with this review 2009/05/04
触れたら壊れてしまいそうなほどの繊細さと、後期の作品に一脈通ずる官能美が同居した、スクリャービンの協奏曲。まるで伏し目の美しいたおやかな少女のようなこの作品で、デミジェンコは多彩な音色や緩急自在なテンポを用いて魅力溢れる演奏をしている。ラザレフの指揮も濃密な表情をもっており、まだスクリャービンがラフマニノフと覇を競っていた頃のロマンティシズムの息遣いを顕にしている。第2楽章の、消え入らんばかりのデリケートな表現は筆舌に尽くし難い。第3楽章では金管の副旋律も生き生きと響いてくる。チャイコフスキーも勿論素晴らしく、こちらはスクリャービンとは違ってダイナミックな質感を押し出した演奏である。音質もよく、特に録音に恵まれないスクリャービンは“隠れ名盤”の域に達している。因みに、個人的に
3 people agree with this review 2009/05/03
濃厚甘美なロマンティシズムとは無縁の、何ともそっけない演奏だ。特に第2番の第1楽章など、拙速で聴けたものではない。第1主題と第2主題の対比が不明瞭で、ドラマ性に欠ける。オケも、BPOとは思えない程薄っぺらな響きだ。マゼールの指揮がBPOのポテンシャルを引き出しているとはとても考えられない。しかし一方、ラフマニノフの精妙なオーケストレーションを浮き立たせ、副旋律を押し出してみせるなどの工夫は感じられる。この辺を勘案して“OK”だろう。因みに熱いラフマニノフを聴きたいのならスヴェトラーノフの再録盤の方が格段によいし、一般的にはプレヴィンを薦める。アシュケナージはアジケナーシ(味気なーし)だ。
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0 people agree with this review 2009/05/03
濃厚甘美なロマンティシズムとは無縁のポーカーフェイス的な演奏で、特に第1楽章は拙速なテンポも相まって聴けたものではない。オケの響き自体、BPOであることを疑う位薄っぺらである。アンサンブルもやや乱れ気味である。まだカラヤンも存命中であったのに、何故マゼールに振らせたのだろう?それはともかく、一方ではラフマニノフの精妙なオーケストレーションを浮き立たせ、副旋律を押し出したりする面白さはあると思う。個人的には好みではないが、この辺の工夫を勘案して“OK”にしておく。
自分なりの解釈。当盤のチャイコフスキーは、一年後のDG盤の演奏と極めてよく似ている。タイムこそ当盤の方が約1分速くなってはいるが、しかし、テンポ設定といい強弱といいフレーズのつなぎの息遣いといい、明らかにムラヴィンスキーである。DG盤に比べてピッチが若干高いような気がする(ウィーン・フィル並み!)ので、もし均一に揃えたらタイムも酷似するはずだ。金管楽器の独特なヴィブラートや弦楽セクションのキレのよさもレニングラードの響きがする。では何故通常配置なのかという疑問が残るが、それは恐らく、1年後のDG録音に備えたものだったのではなかろうか。通常配置に不慣れなままで西側のレーベルに吹き込むなど、国家の恥になりかねない。だから予め色々な場所で、通常配置による演奏に慣らしておく必要があっ
2 people agree with this review 2009/05/02
この交響曲第2番を聴いて、僕は一瞬にして恋に落ちてしまった。何と濃厚甘美なのだろう!憂いと憧れの交錯するような眼差しに、僕は吸い込まれそうになった。ラフマニノフ究極の旋律美を、むせかえらんばかりの濃密な歌で綴るスヴェトラーノフ。その余りの美しさに、何度息を呑んだことか……!これ程胸が高鳴り、初恋の憧憬のようなカタルシスを起こさせる演奏が、かつてあっただろうか。第1楽章の各主題の見事な対比や終楽章の豪快さもさることながら、第3楽章の美の極致は言葉すらでない程だ。なお、他には第3交響曲が絶品で、第2番同様重厚な響きを生かしたたっぷりとした演奏である。小品も素晴らしい。プレヴィンやアシュケナージ、マゼールなどに目を奪われがちだが、ラフマニノフを愛するならばま
0 people agree with this review 2009/04/27
演奏、音質ともに極上!特に音質はとても半世紀も前の録音とは信じがたく、ムラヴィンスキーが残した録音の中でも屈指の高音質である。しかし、疑問がない訳でもない。ムラヴィンスキーはレニングラードPOを振る際、第1・第2ヴァイオリンを左右に振り分ける配置を採用していたが、この盤は通常の配置である(例外として、DGのチャイコフスキー後期交響曲録音(1960)は通常配置)。ライヴと銘打っているが終演後の拍手はおろか観客ノイズも皆無。隠し撮りとは思えないリアリティも相まって、謎の多い一枚だ。演奏自体は明らかにムラヴィンスキーの指揮だとは思うが、録音年代およびオケとロケーションが俄かに信じがたい。是非真相究明をお願いしたいところだ。
2 people agree with this review 2009/04/27
壮大なスケールで描く、ラフマニノフ究極のロマンティシズムの世界!スヴェトラーノフ晩年特有のたっぷりとしたテンポと、ロシア国立交響楽団の深い響きが融合し、この上なく素晴らしい演奏に仕上がっている。各主題の受け渡しにおけるテンポの微妙な揺れや表情の変化はさすがで、特に第1楽章の主題の対比は絶妙だ。有名な第3楽章では、これでもかといわんばかりに濃密な歌を紡いでいく。余りの美しさに、何度息を呑んだことか……!終楽章ではコーダで思い切りテンポを落として荘厳なるクライマックスを形成し、最後はティンパニの押しが強烈に響く。ロシア音楽に必須の旋律美と野趣を遺憾なく引き出した当盤を、名盤と呼ばずに何と呼ぶ?
2 people agree with this review 2009/04/26
――伝統と革新――。私はこれを二つの意味に捉えたい。一つは、この盤は新時代の定盤になりうるということである。ベートーヴェンの名盤といえばバックハウスやグルダだろうが、前者は録音がだいぶ古めかしくなってきているし、グルダも精妙なピアノを録音が捉え切れているとは言い難い。そんな中、ウィーン音楽に定評のあるシフが、伝統のSKDをバックに優秀な録音(聖ルカ教会!)で残したこの演奏が、ますます精彩を放つのだ。正攻法でありながら無味乾燥とならず、繊細さと大胆さを併せ持つシフのピアノは、伝統を重視しながらもそこに新鮮な感動を生み出す力がある。重厚でありながら極めて見通しの良いオケの響きは、昨今流行りのピリオド奏法からは求め得ない。二つに、ベートーヴェン自体が伝統と革新に生きた人だということだ。古典派とロマン派の架け橋と言って良いだろう。シフ/ハイティンク&SKDの当演奏は、もしかしたらベートーヴェンへのオマージュなのかも知れない。
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