Violin Concertos, Orchestral Suite No.2, etc : Isabelle Faust(Vn)Akademie fur Alte Musik Berlin (2CD)
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うーつん | 東京都 | 不明 | 30/April/2020
ファウストのソロによるヴァイオリン協奏曲がメインのはずだが数回聴き終えてみると不思議なことに「ファウストのソロ」という印象が少なかった。ソロ対オケの図式はなく、オケの一員であるかのような音楽作りが印象的。もっとも曲目がシンフォニアやトリオ、管弦組曲など取り混ぜてあるので余計にそう感じるのかもしれない。2枚にわたる盛りだくさんの内容だが、聴いてみるとあっという間。曲のスタイルが多彩で飽きることもないし申し分ない構成。 もちろん、そうは言ってもファウストのうまさは際立っている。ベルリン古楽アカデミーとバッハの音楽で遊んでいるかのような自由さが際立っている。ヤーコプス指揮のロ短調ミサ曲を聴いた印象か、ベルリン古楽アカデミーには少し重心が下にある落ち着いた古風な古楽器オケと思っていたが軽さときびきびとした技術と歌心を持った楽団であることも認識できた。名手揃いの楽団だからこそファウストも一緒に音楽することに専心できるのだろうか。 それにしてもファウストのさらさらっとした、しなやかなうまさときたら…。 素人の私が聴いても「うますぎっ!」と思ってしまうのだから、私より耳の肥えた人が聴くとどんな感想が出るのだろう。これから出てくるであろうレビューが楽しみだ。そのレビューを書いてもらうためにもこのディスクをお勧めしたい。1 people agree with this review
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なまくろ | 長野県 | 不明 | 09/February/2021
入魂のバッハ というと勘違いされそうだな、ほとばしる弦、瑞々しいほど現代に蘇るバッハとでも言おうかな。一音一音に、ハートがはいっているのです。実は、16bit、44.1k Hz版を持っていたのですがあまりにポピュラーなバッハ曲目なので車で流して聴いていて気づかなかった。たまたま、オーディオシステムを入れ替えて、FLAC形式24bit、192k Hzに変換して聴き直したところ、録音も良い。やや左に位置するファウストのVnだけが琥珀色に輝いて聴こえるのは、ぼくだけでしょうか? 時に、メンバーの合奏に埋もれ一体となり、時に、ハッキリと存在感を示し浮かび上がる。ギドン・クレメールのVnも魂が入っていて素晴らしいが、言葉は正しくないかもしれないが、バッハのような「絶対音楽」(ロマン派のような何かに例えた感情に流されない音楽の意味)で、これほど音のもつ感動を与えられたことはまれだ。南ドイツ、ネッカー河沿いのバイエルンの熱い血だろうか。バッハで涙したのは、30年ほど前に初めてマタイの序章を耳にした時以来だ。この感動の仕方の意味が違うことは、お分かりでしょう。また、ソリストも素晴らしい。バロックオーボエの、クセニエ・レフラーもすごい。ECMに、ホリガーの名演があるが、やはりバロックオーボエがいい。ところで、ファウストの例の無伴奏とあまりにもこの録音の表情が異なることは、彼女の無伴奏についてのコメント「私はいつも疑問に思っている。バッハは本当に公共の場で演奏されることを意図していたのだろうか?私は疑問に思っている」という言葉が、キーワードではないだろうか。 この録音では、ぜひSACD版をお勧めする。0 people agree with this review
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