J.Strauss: Walzes .Polkas .March & Overture
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 15/September/2011
カラヤン&ベルリン・フィルは、CD3枚にもわたるヨハン・シュトラウスT世及びU世、ヨゼフ・シュトラウスが作曲した主要なウィンナ・ワルツ集をスタジオ録音(1980年)したが、本盤はその中から特に有名な楽曲を抜粋したものをおさめている。カラヤンは、ウィンナ・ワルツを得意としており、若い頃から何度も録音を行ってきた。私の手元にあるものを調べてみても、古くは1946〜1949年(EMI)や1959年(英デッカ)のウィーン・フィルとのスタジオ録音、そして、1966年及び1969年(DG)、1975年(EMI)と本盤(1980年)のベルリン・フィルとのスタジオ録音、さらにはウィーン・フィルとのニューイヤーコンサート(1987年ライヴ)と相当点数にのぼっているところだ。その他にもまだまだありそうな気がするが、これらの演奏は、いずれも素晴らしい名演に仕上がっていると言える。1940年代や1959年のウィーン・フィルとの演奏は、若き日のカラヤンならではの颯爽とした装いの名演であると言えるし、最晩年の1987年盤は、人生の辛酸を舐め尽くした巨匠ならではの味わい深さが際立った超名演であると言えるところだ。そして、その間に挟まれたベルリン・フィルとの演奏は、本盤の演奏も含め、カラヤン&ベルリン・フィルの黄金コンビが成し遂げた圧倒的な音のドラマが構築されていると言えるだろう。カラヤン&ベルリン・フィルの全盛時代は1960年代〜1970年代であるというのが一般的な見方であり、この時期の演奏は、ベルリン・フィルの一糸乱れぬ鉄壁のアンサンブル、ブリリアントなブラスセクションの朗々たる響き、桁外れのテクニックを披露する木管楽器の美しい響き、雷鳴のようなティンパニの轟きなどが一体となった圧倒的な演奏に、カラヤンならではの流麗なレガートが施された、正にオーケストラ演奏の極致とも言うべき圧倒的な音のドラマの構築に成功していたと言える。1982年にザビーネ・マイヤー事件が勃発すると、両者の関係には修復不可能なまでの亀裂が生じ、この黄金コンビによる演奏にもかつてのような輝きが一部を除いて殆ど見られなくなるのであるが、1966年盤や1969年盤、1975年盤、そして本盤にしても、いずれもこの黄金コンビの全盛時代における超絶的な名演奏を堪能することが可能であると言える。もっとも、ウィンナ・ワルツらしさという意味においては、その前後の演奏、すなわち1959年のウィーン・フィルとの演奏、または1987年のニュー・イヤー・コンサートにおける演奏の方を上位に掲げたいと考える(本盤の演奏で言えば、ラデッキー行進曲の生真面目さや常動曲の愉悦性の無さなど、もう少し何とかならないのかとも思われるところだ。)が、これだけの圧倒的な音のドラマを構築した本盤や1966年盤、及び1969年盤、そして1975年盤との優劣は容易にはつけられないと考える。そして、本盤、1975年盤、そして1966年盤及び1969年盤の比較については、録音会場(ベルリン・イエス・キリスト教会VSベルリン・フィルハーモニーザール)、ティンパニ奏者(テーリヒェンVSフォーグラー)、DGとEMIの音質の違いなど様々な相違点が存在しているが、いずれも高いレベルでの比較の問題であり、あとは好みで選ぶしかあるまい。音質は従来CD盤でも十分に満足できる高音質であったが、今般のSHM−CD化によって、音質がより鮮明になるとともに、若干ではあるが音場がより幅広くなったように思われる。いずれにしても、カラヤンによる素晴らしい名演を、SHM−CDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したい。0 people agree with this review
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