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HMVインタビュー:ELECTRIC SUMMER 4

Wednesday, July 8th 2009

interview

ELECTRIC SUMMER

ライブハウスは学校ではないんだし、自然にやりたいようにやればいいんだよって思うんですよね。そういう収拾がつかないようなライブを見せていく事も俺たちの役目なんじゃないかって思います。

---みなさんの音楽ルーツ聴かせてもらえますか?

Shinke:まえ、ツアーにいったときに、Mikeyが自分のCDを持ってきていたんですけど、それが、中学か高校のころに買ったBob Dylanのライブ盤で、歌詞カードとかもビリビリになっとるやつだったんですよ。ライブ盤なんで、歌詞通りに歌ってないんですけど、歌詞カードにMikeyが矢印とか書き込んでて、「こっち歌ってます」とか、書いてあって(笑)。それがMikeyのルーツなんじゃないかなって思う。

Mikey:うん、そうだね。兄貴が聴いていた音楽に影響受けてますね。あとは、普通に中学1年くらいにバンドブームだったんで、BOΦWY、THE BLUE HEARTS、UNICORN、JUN SKY WALKERSとかを普通に聴いてました。そこを通ってから、Bob Dylanとか、友部正人とかが好きで聴いてましたね。パンクはアメリカに行ってから聴くようになりました。

Yoshi:僕は一人浮いてると思います。17歳までアメリカに住んでいたんですけど、小学校6年生とか中学生の時に流行っていた音楽が自分のルーツになっていてます。結構最近の音楽なんですよね。たとえばRAGE AGAINST THE MACHINEとか、NIRVANAとかから入って、パンクを聴くきっかけはGREEN DAYだったり。そこから入っていってちょっとづつ過去に遡って。Led Zeppelinとか、BLACK SABBATHとかのロックを聴くようになって。それまではメインストリームばっか聴いていました。パンクってルーツはあんまりないですね。

Shinke:TOYS THAT KILLのドラムが好きだって言ってたじゃん。

Yoshi:TOYS THAT KILLは、もう大っ好き。RASPUTINでアメリカのツアーに行ったときに一緒にやる機会があって、行く前からそのバンド知ってたんですけど、そのバンドがすごい衝撃を受けて。あれはガレージロックっていうのがベストなのかな。最近はそういうのが結構好きで。パンクっていうよりも、ロックとかガレージとかが好きです。日本に戻ってきたのが2000年なんで、そこから、Hi-STANDARDとか日本のバンドも聴き始めていった感じですね。

YUDA:僕は、THE BLUE HEARTSとかを普通に聴いて、ライブハウスに行ったりしてました。今やっている音楽のルーツはアメリカに渡って見てたMTV。何もすることがないから見てたんですけど、その頃の音楽と、一緒にライブやっていた人たちの音楽の影響が一番大きいと思います。NIRVANAとか。

Mikey:そうだね。アメリカで対バンでやったバンドを好きになるっていうのが結構あって、全然無名のバンドでも、実際に観たら好きになったりとか、終わったら話しかけてみたりだとか、昔からそして今もやってますね。

YUDA:At The Drive-Inとかね。もうカッコ良すぎて、俺らやめたほうがいいんじゃないかって、みんなで話し合ったりしたよね。でも、次の日も一緒だったんですけど、どうにかして勝ちたいと思ってやったら、すごいことになっちゃったんだよね。もう、大爆発。良い意味でね。誰にも負けたくないっていうのはずっと続いている感じですね。

Mikey:負けるようなライブもあるんですけど、次のライブではやってやるぞ的な感じのは常に昔からありますね。

YUDA:なのでルーツはMTVと対バンです。

Shinke:俺のルーツは親父ですね。父ちゃんがフォークギターを持っていて、みんなのうたとか、ふるさととかを弾いてて、それがすごいなと思ってギターはじめました。その時に流行っていたのがX JAPANでフォークギターでX JAPANをコピーしたりしていました。でも、フレットが足りなくて挫折して、そこからは、普通にJ-POPとかも聴いたし、ハードロックとかメタルも聴いたしフォークソングも聴いてたし、何でも聴いていました。東京に来て、ライブハウスによく行くきっかけになったのは、高円寺20000Vによくライブを観に行ってたんですけど、そこで観たバンドですね。大阪のタグラグっていうレーベルがあって、ハードコアとかパンクとかジャンクと得体の知れない音楽をやっていて、それで好きになって、そういうやかましい音楽を聴くようになりました。

---若手のバンドなんかともよくライブ一緒にやっていますが、刺激を与えるだけじゃなく、逆に刺激を受けたりします?

Yoshi:刺激は与えているほうですね。若いバンドと結構仲が良いので、対バンする時によく思うのがリハから空気がもう違うなーってこと。何が違うのかというと、オレらは酒を飲むからな(笑)。いや、オレらは酒を飲んで楽しめる空気であって欲しいんです。自分達よりも若いバンドやキッズでは酒とライブっていう組み合わせが段々なくなってきているんですよ。酒を飲めっていうわけではなく、ライブっていう空間を充分に楽しんでないんじゃないかなって思ったり。真面目過ぎるんじゃないのか?ライブだけをやって、その+αを知らないんじゃないのか?と思ったり。ライブの楽しみ方は色々あるんだよっていうのを一応伝えますし、一番よく知っているのがうちのベースなんで聞いてみて下さい。ライブをどう楽しむかっていうこと。スネアを一発外したっていうこと以外のことですよね。

Mikey:若手のバンドは全然、僕らなんかよりうまいですよね。どこでMC入れてとか、最後にこの曲持ってきてとか、お客さんここであおってとかいうのを、ちゃんと決めているんでしょうね。逆に僕らは自由なところが多いので、曲順と休むところしか決めていないんで。僕らと同じ同世代のバンドではそういうバンドはまだ全然いるし。ただ、その辺の違いだけで、若手のバンドでも曲とかはいいなって思ったりもします。でも、もっとはちゃめちゃにとか、もっと楽しんでもいいのになっていうのは思いますね。観てて、わっ、ビックリだ、あっ、面白いみたいのが、ちょっと少ないのは今の若手のバンドのほうじゃないかな。逆に僕らとか僕ら世代とか僕らより上は、ライブ観ていても、ただ曲だけやっているんじゃなくて、なんかこう、ハプニング的なライブでしか味わえない、観てることでしか味わえない面白さっていうのが自然と見えることが多い。どっちがいいとかじゃなくて、どっちが好きかなんでしょうけど。

Shinke:サークルモッシュとか、綺麗に回ってるのとか見ると不思議に思うよね。行儀がいいなって。あそこを逆走するくらいの、なんかめちゃくちゃの動きをしている人とかもちょっとくらいあってもいいかなと思うけど。

Mikey:僕がアメリカで思ったことは、ライブハウスは無法地帯なんですよ。ライブ観ないで麻薬の取引とかしてたりとか、ライブ観ないでお酒を飲んでとなりのお姉ちゃんをナンパしててもいいし、めちゃくちゃなんだけど、その中で、音楽というのが土台としてあるっていう環境があるから、いろんな人が楽しめるんだと思うんですよね。ライブハウスが悪いわけじゃないですけど、日本の大きなライブハウスだと、この中で、お金払って楽しんでくださいとか、禁煙ですよとか、教育委員会のおばちゃんがいるわけでもないのに、勝手にそういう意識がいいみたいな雰囲気があるじゃないですか。でも、ライブハウスは学校ではないんだし、自然にやりたいようにやればいいんだよって思うんですよね。これから、エレサマがツアー回ったりライブしていく中で、そういう収拾がつかないようなライブを見せていく事も俺たちの役目なんじゃないかって思います。演奏ぐちゃぐちゃとかあるかも知んないですけど、思いっきり楽しいライブが出来ると思うし、これからのライブでも、そういうところもちょっと意識してやりたいですね。若手と一緒なようなライブは、はっきりいってもう出来ないんで。負けたようなライブがあると、次のライブは食って掛かったようなライブになっちゃったりして、そういうライブはこれからも自然と出来ていくと思いますし、逆にそういうライブにしようぜ的な雰囲気にしなくても勝手にそうなるバンドになればいいかなって思います。

Yoshi:エレサマのライブは予想不可能なんですよね。それがすごい好き。自分がドキドキしちゃうような。

Shinke:Yoshiなんか、Mikeyに何回ドラムダイブされたか分かんないよね。叩いてる最中にMikeyがギターごと突っ込んでくるみたいな。

Yoshi:俺の頭の上にも乗っかったこともありますからね。

Shinke:俺も、顔面2箇所骨折しましたから。ステージでひっくり返って弾いてたら、ベースのNAOKIが客席に下りていたんですよ。で、客席からベースをブン投げて、その着地点に顔があったっていう。でもお客さんには無害ですけど。最大のケアをしています。

---では、今後の活動予定をお願いします。

RYOSUKE:7月19日に野外でPUNK ROCK CONFIDENTIALの“PUNKAFOOLIC! BAYSIDE CRASH 2009”に、それこそ若い子たちに囲まれて、良くも悪くも違いをみせる。そして、8月2日に“1997”に出て、先輩に囲まれ違いを見せ付けられ、8月9日から路頭に迷うツアーが始まる。これでいいですか?

一同:それでいいです(笑)。

RYOSUKE:11月13日の金曜日に新代田FEVERでファイナルを行いますので、ドキドキしたい人はどうぞ。

---では最後にHMV ONLINEをごらんの皆様にひとことお願いします。

Mikey:是非、HMV ONLINEで購入していただいて、ライブにも遊びに来てください。絶対楽しいですよ。

Yoshi:これがアップされる頃には、ELECTRIC SUMMERもMySpaceとかホームページをフルに活用していると思うのでチェックしてもらって、そしてCD購入していただいて、ライブが一番、俺らが見せられる全部が出るところなんで、ライブハウスに遊びに来てください。

Shinke:ライブが本当に楽しいんで、それを観に来て欲しいです。CDも買って、1回聴いてダメじゃったら、あと、50回くらい聴いてみたら、たぶん、ええかんじになると思うんで。CDも買ってライブにも来て、ELECTRIC SUMMERを満喫してください。以上です。

YUDA:HMV ONLINEをごらんの皆様、こんばんは。すごいいいものが出来たんで、買って観に来てください。

---では、最後にRYOSUKEさんからも是非。

RYOSUKE:人間味があふれた作品になっています。作りこまれてない感じがELECTRIC SUMMERだと思うんで、ELECTRIC SUMMERの良さが分かる作品になりました。ライブもいいライブもあれば悪いライブもある、そういうのが作品の中に出ていて、それをニコニコしながら感じてくれていればメンバーは喜んでくれると思うし、僕も嬉しいので、久しぶりに人間味のある音楽聴こうと思ったらこの1枚を聴いてください。

---ありがとうございました!

profile

1996年アメリカコロラドにて結成しDESCENDENTS,ALLのドラムであるBill Stevensonのプロデュース(近年はNOFX,MxPxなど)により1st.ALBUMを完成させ、 アメリカ西海岸ツアーをAT THE DRIVE IN(現Mars Volta)とまわり、その後もAFI、Strung Out,Blue MeaniesとTOURを行い、華々しく日本に逆輸入するも 「文化の違いに戸惑う」→「行き先を見失う」→「腐りかける」という負の循環にどっぷりはまる。しかし!盟友NO HITTERとのSPLIT"CUT THE CHEESE"を 発売した2006年より見違えるほどの行動力を見せ(恒例の自主企画「THREAT BY EXAMPLE」は毎回大盛況!)、活動の幅から動員まで飛躍的に進 化していき、メンバーの士気も最高潮に達したこの夏に、POPセンス抜群な13曲を詰め込んだFULL ALBUM”NEVER MIND,LAH"を完成させた! ライブハウスが好きで、バンドが好きで、音楽が好きでたまらない各メンバーの持つ多大なバックボーンが入り混じる唯一無二のELECTRIC SUMMERの楽曲 は、Bill Stevensonも納得の前のめりに回転する土臭いビートに、POPでFUNな青臭いボーカルが乗る、人間臭さ満載の不純物一切無しの極上メロディ ックパンクである。専門店でレコードをあさる肥えたリスナーから、外資系にしか足を運ばない一般層まで幅広く納得してもらえる数少ないバンド「ELECTRIC SUMMER」がこの国に受け入れられる日が遂に来た!!

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