―― 今年も遂にWIREが来週の開催と迫ってきました。
石野卓球: そっか、もう来週だね。
―― 今年はWIREの一週前にラブパレードがありますね。
石野卓球: まあでも、今回のラブパレードは今までやっていたものとはちょっと違うんだよね。
―― 開催場所がベルリンからエッセンに変更になりましたよね。
石野卓球: 細かい話はよくわかんないんだけど、ベルリンでの役割は終わったって感じがあるのかもしれないですね。
―― 今回のラブパレードに期待されてることってありますか?
石野卓球: 今までのラブパレードが持っていたヴァイヴがそこには無いっていうのはもうわかってることなんだけど、やっぱり続いていること自体はすごいと思いますよ。そういう根付いているということに関して、今回もそれを確かめたいって気持ちはありますね。あと、スタートから10年以上経っているし、そういう意味でラブパレードの意義というものがどういうふうに変わってきているのか、という部分についてもすごく興味ありますね。
―― そしてWIREは今回で9回目を迎えるわけですが、回数を重ねていくごとに周りからの期待感などがプレッシャーとして感じたりすることはありますか?
石野卓球: いや、それは無いですね。その辺は自由にやらせてもらってるし。たとえば、エレクトロ・クラッシュやニュー・レイヴが流行ったとしてもそのメンツばっかりになるとかいう訳でもないし。始まったときから“エレクトリック・ダンス・ミュージックのインドア・レイヴ”っていう基本的なコンセプトは変わってないので、そういった意味でのプレッシャーは無くて。でもある意味、最初からプレッシャーを持ってやっているっていうのはあります。さすがに9年もやってると、そのプレッシャーもマヒしちゃいますけどね。
―― 始めた当初と現在とを比べて、WIREに対しての考え方の差を感じる事はありますか?
石野卓球: そういうのはすごくあって、99年に始めたときにはヨーロッパのレイヴとか知ってたけど、そういうとは全然違う形で始まったし、9回続くとも考えていなかったし。9回続いた後にどうなっているかも考えたことは無かったし、今こんなふうになってるとも思っていなかった。それとWIREだけではなくて、WIREを取り巻くいろいろなものの状況も変わってるしね。たとえば東京においてのクラブミュージックシーンの移り変わりとか、クラブに関しての環境の変化とか。そんなことを踏まえて今の状況の6.5割方は想像していなかったことですね。
―― そういうことを感じ始めたのはいつ頃からですか?
石野卓球: 毎年ですね、これは。たとえば、まだアリーナにいっぱい柵があってMijk Van Dykとか電気がライヴをやってた頃から考えたら、今23歳のFelix Krocherが2007年のメインステージのトリをやるなんてボクも含めて誰も想像してなかった。それってまさにWIREが変化してきたことっていう表れだと思うんですよね。逆に今から数年後のことが予測付かないのと同じで、だからこそWIREをやっていけるっていうのはありますね。
あと、基本的にWIRE自体が自転車操業だから。もし数年後を予測できるようだったら、WIRE自体がものすごいビックビジネスになるし。再来年あたりは東京ドームで!みたいなものが読めるんだったらもうとっくにやってるし(笑)。そういうものでもないから。大きくすることよりも、今までやってきたことと、現状と、そして自分達がやりたいことをどういう風にリンクさせてやっていくかってことが1番のことですね。来年できるかっていうのも現時点ではわからないことだし、それはもう来週のWIREに懸かっているわけで、ある意味山っけは強いよね(笑)。