【HMVインタビュー】 DJ BAKU x BLACK SMOKER page3

K-BOMB：実質上ね、いつも人から良いって評価を受けると、だいたい嫌な気持ちになって後退気味になったりするんだよ。10年くらいやったけど、ホントにやってるのは2年くらい前からなんだよね。それまでは秘密めいてやってて。

JUBE：ちゃんと計画的にやりだしたのはそうだよね。

K-BOMB：表に出てきてるかどうかだけで、実際、やってることは変わらないんだけど。
日本のルールで、例えば10年やったらすごいですねみたいなのがあるわけなんだよね。5年やってるやつより10年やってるヤツの方が強いみたいな。そういうのがずっと嫌だから、10年って言うのを匂わせないようにやってたけど。

BAKU：BLACK SMOKERって丁度10年なんすか？

JUBE：10年以上経ってるね。

K-BOMB：だからあれだね。チャンスを棒にふったりするのは好きだね。

一同：（笑）

JUBE：人に頼んでやりだしたのがココ2〜3年ってことだね。それまでは全部自分たちの変名とかで出してただけで。

K-BOMB：やっぱりイベントとかに呼ぶ人たちって、オレたちがその人のファンなわけじゃん。そういう人に出してもらいたいなって思い始めたんだろうね。

JUBE：イベントやってて思ったね、6〜7年色んなジャンルの人呼んで。いよいよ2〜3年前に色んな人に頼みたいなって気持ちにさせたんだろうね。

K-BOMB：そういう意味でいうと、10年やってるからそういう風に言えるのかもしれない。最初から気持ちは変わらなかったけど、周りがそれを許さなかったっていうのはあるよね。

BAKU：そうなんすか？（笑）

JUBE：BAKUちゃんも同じような気持ちだったんじゃないかなってオレはふんでたけどね。

BAKU：そうですね。完全に屈折してましたね。オレBABA君も最初は怖かったですもん。今でこそ全然ないですけど。

JUBE：若いときのそういう気持ちの延長上みたいなのが長いこと続き過ぎたんだよね。

K-BOMB：でもそういうのを訴えたいからさ。10年経つと状況も変わってくるわけだけど。なんか時代が狂いすぎててさ。HMVとBLACK SMOKERはほとんど変わらないよ。もっとオレ達の方が規模は小さいけど。だってオレ伝票とか書いてるもん。

JUBE：HMVとは違うけどね・・・

一同：（笑）

JUBE：BAKUちゃんとやりたいと思って、BAKUちゃんに頼めるようになってる。

K-BOMB：それが10年やってきているってことなのかも知れない。やってなかったら頼んでも誰もやってくれないもんね。「何言ってんだ、ふざけんなよ。」と「お前の事なんて知らねーよ」と。でも誰それにお願いしたいとかそういう熱意を持ってるヤツはいっぱいいるんだよね。そういう人たちに比べて恵まれてるっていうのは10年やってきているからって言うのがあるなと、今思いました、オレは。

一同：（笑）

K-BOMB：なんなんだろう？他の人たちのように作れたら続かないのかもしれないね。THINK TANKのアルバムが4枚5枚とさ、出てるような状況だったら続いてないかもしれないね。オレ達、あんまりシーンの事を考えてないし、そういうのが、気楽な感じを生んじゃってるんだろうね。それで続くんじゃないの？100枚を売るっつーことよりもさ、一人を相手にしてる。一人来たら「おっ。これは来たぞ」と。コイツは毎月買ってるヤツだと。そういうのが解るから。って何の話だっけ？

一同：（笑）

K-BOMB：まぁ気持ち的にはそういう気持ちだからさ。命がけにもなれるんだよ。オレは100人ぐらいのために曲を作るのとか大好きだね。大きく流通させるものにも、昔から買ってくれる100人の人たちが、「良いな」って言う雰囲気を必ず忍び込ませてやる。他の人に理解できなくても、その人たちが「良かったよKB」って言うようなのを作りたいね。

JUBE：最初始めたときにさ、レーベルを始めるからには、せめて100タイトルくらい必要だろうと。とにかく100タイトルくらい出そう。ってことで自分たちで連発して出してたんですけど。それが10年経って100タイトル超えて、ちゃんとレーベルっぽくなってきたんじゃねーのっていうのはあります。

K-BOMB：わかんないね。自分たちのことはあんまり。

JUBE：まぁ、後付かも知れないしね。

K-BOMB：そうだよ。だいたい理由なんて後付だよ。かっこよく言いたいね。なんか考えておけばよかったよ。今度シナリオライターみたいなの用意しておこう。

K-BOMB：でもまぁ印象深いことは起こっちゃうんだよね。一難去ったらまた一難みたいな。裁判が終わったらまた裁判みたいな。

JUBE：最初の5〜6年はしばらくTHINK TANKが全員揃ってる事はなかったね。

K-BOMB：揃ってたけど、裁判とかさ。いろいろあったなぁ。思い出せないけど。

JUBE：計画とか立てれる状況じゃなかったよ。

K-BOMB：でも2008年くらいにunitでイベントやったときに1000人くらい入った事は印象深いね。

JUBE：あれは嬉しかったね。それまでそんなパーティー開いたことなかったし。おかしな人たちいっぱい集めて、総動員してやれたっていうのがね。

K-BOMB：理想的なパーティーだったね。

JUBE：FLYING RYTHMS x THINK TANKとか、HEAVYMANNERS x Shing02、OLIVE OIL x ILL SLANG BLOW’KER、DJはNOBU君。

K-BOMB：そういう俺たちの雰囲気、今度のKAIKOOにも持ち込んじゃうよ。