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Symphony No.6, Hamlet : Maurice Abravanel / Utah Symphony Orchestra

Tchaikovsky (1840-1893)

User Review :5.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
VOXNX3024CD
Number of Discs
:
1
Label
:
Vox
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description


VOX AUDIOPHILE EDITION
アブラヴァネル生誕120年&没後30年。ユタ響との『悲愴』が登場


アブラヴァネルの『悲愴』は明快な造形と巧みな緩急が生み出すドラマティックな表現が印象的。第3楽章の最後ではテンポアップして華麗に終わるのでライヴならば拍手が湧くところでしょう。終楽章は慰めや優しさが支配的な中にも劇的な起伏のある演奏。弦の多彩な音色変化(特に柔らかさ)と木管の艶、金管の抜けの良さなどに音質改善が感じられます。『ハムレット』も語り上手な演奏。
 ブックレットには初出時のジャケット写真と原盤解説が掲載されています。(輸入元情報)

【収録情報】
チャイコフスキー:
● 交響曲第6番ロ短調 Op.74『悲愴』 (1893)
● 幻想序曲『ハムレット』 Op.67a (1888)

 ユタ交響楽団
 モーリス・アブラヴァネル
(指揮)

 録音時期:1972-73年
 録音場所:ソルト・レイク・シティ、モルモン・タバナクル
 録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
 1974年LP初リリース

【モーリス・アブラヴァネル】
モーリス・アブラヴァネルは1903年、テッサロニキ(現ギリシャ、当時はオスマン帝国領)に生まれました。母はポルトガル出身、父はスペイン系ユダヤ人の有力な一族。一家は1906年にスイスのローザンヌに移住し、アブラヴァネルは同地で音楽を学んで16歳でオーケストラを指揮します。その後、父親から医学の道へ進むよう説かれるも音楽を選んで、ベルリンでクルト・ヴァイルに作曲を学び、指揮者としてドイツ各地の歌劇場でキャリアを積みます。1923年にはパリで指揮者デビュー。パリ・オペラ座の客演指揮者と、パリ及びロンドンのバランシン・バレエ・カンパニーの音楽監督を務めるまでになりました。また、シドニーとメルボルンの歌劇場に呼ばれた時は、3か月の契約だったのが2年間に延長されるなど、好評を得たようです。

【ヨーロッパを離れて】
しかしヨーロッパで反ユダヤ主義が台頭するとアブラヴァネルはこれを嫌って渡米。1936年にはメトロポリタン歌劇場に史上最年少の指揮者としてデビュー。当時のアブラヴァネルは、よく知られたレパートリーに斬新な解釈を見せたことで称賛と批判の双方を浴びたそうです。いわゆる仕事中毒の状態でもあり、9日間にオペラ5演目、計7公演を指揮したこともあると伝えられます。そのような中でアブラヴァネルは腰を据えて仕事に取組む環境を求めるようになりました。

【ユタ交響楽団との出会い】
転機となったのは1940年創設のユタ交響楽団との出会いで、公募に応じて指揮したところ大成功を収め、1947年から79年まで音楽監督を務めました。在任中は録音や米国内外のツアーに精力的に取り組んでオーケストラのレベルアップを図り、1963年から74年にかけて「Vanguard」に録音したマーラー:交響曲全集が、アメリカの楽団による史上最初の全集録音として国際的にも注目を集めました。

【アブラヴァネルの音楽作り】
アブラヴァネル時代の演奏を知る人は、マーラーでも他の作曲家でもアプローチを変えることは無かったと証言しています。彼のアプローチが感情的なものを強調することなく、楽曲の構造と様式を重んじたスコア重視のものだったことは録音からもうかがわれます。このコンビは100枚を超えるアルバムを幾つものレーベルに残しており、1972年から73年にかけて「VOX」に録音したチャイコフスキーの交響曲全集は、上記マーラーや、ブラームス及びシベリウスの交響曲全集と共に彼らの代表的な録音とされています。これらにはデフォルメを排した音楽作りが共通して聴き取れます。

【録音で聴くユタ響サウンド】
アブラヴァネル時代のユタ響はソルトレイクシティのソルトレイク・タバナクル(別名モルモン・タバナクル)で演奏会と録音を行っていました。この建物は1875年に竣工した礼拝堂で、収容人員は8,000席、立ち見ならば12,000人という巨大な空間です。残響が長く、当時のユタ響の伸びやかな演奏と明るいサウンドは、ここの音響が育んだものと言えそうです。特に客席が空となる録音の際は、幕を吊るしたり楽団員がコート類を持ち込んで敷いたりするなどして調整を試みたそうです。マイク2本によるシンプルな収録をポリシーとしていたマーク・オーボートが、オーケストラの音響を混濁させないためにどのようなマイク・セッティングをしていたのか想像を刺激されます。

【アブラヴァネルのレガシー】
アブラヴァネルは在任中にシンフォニー・コンサート専用ホールの必要性を訴え続け、その長い任期を終えた直後の1979年9月にはシューボックス・タイプの新たな「シンフォニー・ホール」のオープンにこぎつけました。1993年9月に彼が90歳で世を去ると、同ホールはその功績を讃えて「アブラヴァネル・ホール」と改名され、楽団のウェブサイトには彼を知る人たちの回想が掲載されています。

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アブラヴァネル/ユタ交響楽団はモルモン教...

投稿日:2023/12/06 (水)

アブラヴァネル/ユタ交響楽団はモルモン教団の後援を受け、ヴァンガード、ウェストミンスター、VOX以外にもEMI、CBSらメジャーにも録音し100枚のLPを残したそうだ。しかし日本では殆ど紹介されていない。実は私は彼らのマーラー交響曲全集を気に入っていて他の演目も聴いてみたいと思っていたらチャイコフスキー交響曲全集が出た。「悲愴」を取り合えず購入したが、これが素晴らしい演奏であった。悲劇的高揚が見事だし十分な歌心もある。アブラヴァネルはユタの地位に満足して客演が多くなかったから人気指揮者にならなかったが相当な実力者だ。ユタ響も優秀で、同時に復刻されたレナード・スラトキン/セントルイスよりはるかに上。これは残りの交響曲も買わなければいけないな。

フォアグラ さん | 愛知県 | 不明

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