SACD

Sym, 5, : 小林研一郎 / Czech Po +marche Slave

Tchaikovsky (1840-1893)

User Review :3.5
(8)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
OVCL00141
Number of Discs
:
1
Label
:
Format
:
SACD
Other
:
Hybrid Disc

Customer Reviews

Read all customer reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
☆

3.5

★
★
★
★
★
 
3
★
★
★
★
☆
 
2
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
2
★
☆
☆
☆
☆
 
1
★
★
★
★
★
小林研一郎は必ずしもレパートリーが広い指...

投稿日:2012/09/17 (月)

小林研一郎は必ずしもレパートリーが広い指揮者とは言い難いが、その数少ないレパートリーの中でもチャイコフスキーの交響曲は枢要な地位を占めていると言える。とりわけ、交響曲第5番は十八番としており、相当数の録音を行っているところである。エクストンレーベル(オクタヴィア)に録音したものだけでも、本盤のチェコ・フィルとの演奏(1999年)をはじめとして、日本フィルとの演奏(2004年)、アーネム・フィルとの演奏(2005年)、アーネム・フィル&日本フィルの合同演奏(2007年)の4種の録音が存在している。小林研一郎は、同曲を得意中の得意としているだけにこれらの演奏はいずれ劣らぬ名演であり、優劣を付けることは困難を極めるが、私としては、エクストンレーベルの記念すべきCD第1弾でもあった、本盤のチェコ・フィルとの演奏を随一の名演に掲げたいと考えている。小林研一郎の本演奏におけるアプローチは、例によってやりたいことを全てやり尽くした自由奔放とも言うべき即興的なものだ。同じく同曲を十八番としたムラヴィンスキー&レニングラード・フィルによるやや早めの引き締まったテンポを基調する峻厳な名演とは、あらゆる意味で対極にある演奏と言えるだろう。緩急自在のテンポ設定、思い切った強弱の変化、アッチェレランドやディミネンドの大胆な駆使、そして時にはポルタメントを使用したり、情感を込めて思い入れたっぷりの濃厚な表情づけを行うなど、ありとあらゆる表現を駆使してドラマティックに曲想を描き出していると言える。感情移入の度合いがあまりにも大きいこともあって、小林研一郎のうなり声も聴こえてくるほどであるが、これだけやりたい放題の自由奔放な演奏を行っているにもかかわらず、演奏全体の造型がいささかも弛緩することがないのは、正に圧巻の驚異的な至芸とも言えるところだ。これは、小林研一郎が同曲のスコアを完全に体得するとともに、深い理解と愛着を抱いているからに他ならない。小林研一郎の自由奔放とも言うべき指揮にしっかりと付いていき、圧倒的な名演奏を繰り広げたチェコ・フィルにも大きな拍手を送りたい。中欧の名門オーケストラでもあるチェコ・フィルは、弦楽合奏をはじめとしてその独特の美しい音色が魅力であるが、本演奏においても、小林研一郎の大熱演に適度の潤いと温もりを付加するのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。いずれにしても、本演奏は、小林研一郎のドラマティックな大熱演とチェコ・フィルによる豊穣な音色をベースとした名演奏が見事に融合した圧倒的な超名演と高く評価したいと考える。なお、併録のスラヴ行進曲は、どちらかと言うと一気呵成に聴かせる直球勝負の演奏と言えるが、語り口の巧さにおいても申し分がないと言えるところであり、名演と評価するのにいささかも躊躇するものではない。音質は、エクストンレーベル第1弾として発売された際には通常CDでの発売であり、それは現在でも十分に満足できるものと言える。その後は、SHM−CD化、DVD−audio化、SACD化などが相次いで図られたが、ベストの音質は何と言っても本SACD盤と考えられる。マルチチャンネルが付いているというのが、いわゆる臨場感において、群を抜いた存在と言えるだろう。DVD−audio盤も同格の音質ではあるが、当該盤を再生できるオーディオシステムを有している者は今や少数派ではないかとも思われるところだ。いずれにしても、小林研一郎&チェコ・フィルによる圧倒的な超名演を心行くまで満喫するためには、是非とも本SACD盤で聴かれることをおすすめしておきたい。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

4
★
★
☆
☆
☆
コバケンが最も得意とし、かつ、彼が最も愛...

投稿日:2012/09/02 (日)

コバケンが最も得意とし、かつ、彼が最も愛しているチャイコフスキーの交響曲第5番で、オケがチェコ・フィルだったので購入したが、第4楽章にコバケンの唸り声が録音されているのは、セッション録音なのだから、このCDの購入者に対する冒涜だと私は思う。コバケン自身が演奏の録音の状態を、当然のことながら確認しているわけで、コバケン自身唸り声を聴いているのに、そのままにするのはライブ録音で、聴衆の誰かが携帯電話の着信音を鳴らしているのが、そのまま収録されているのを、コバケンが良しとするわけがない。従って、コバケンの唸り声が録音されているのは、コバケン自身が自分の演奏にわざとノイズを録音して、CDとして発売しているようなもので、購入者のひとりとして非常に腹立たしい。指揮者が唸って良いのは、オーケストラとのリハーサル(ゲネプロを含む)までで、セッション録音まで唸るのは、コバケンのプロの指揮者としての自覚に欠ける行為だとここではっきり申し上げておきたい! 演奏自体は第1楽章から肩に力が入り過ぎたような感じでゆとりがなく、じっくり聴かせて欲しいと思われる箇所も飛ばしすぎているようだ。ただし、オケがチェコ・フィルであるため、コバケンが力みすぎている箇所も、弦楽器を中心とする歌に満ち溢れているのは救いである。これが日本のオケだったら破綻していそうな箇所も難なく逃れているように思える(セッション録音だから、演奏の良い箇所しか使用しないから当たり前といえば当たり前なのだが)。コバケンが一生懸命に力を込めて指揮しているのは伝わってくるのだが、オケの音に込められてしかるべき感情が全くと言っていいほど伝わってこない。カラヤン/ベルリン・フィル(1980年代のウィーン・フィルとの録音でなく)はスマートだが音楽の完成度はピカイチであるし、征爾/ベルリン・フィルは長年ボストン響を指揮していたせいか弦の音が太く、征爾らしいいつもの感情移入過多ではないかと思うぐらいだが、これもいい意味で熱演である。コバケン=チャイコ第5番のスペシャリストと思う人が多いようだが、チェコ・フィルという名器を鳴らしても、また、コバケン自身が演奏の録音を自分の耳で聴いてOKを出しているセッション録音でも完成度がいまひとつ高くないのは、この曲をコバケン自身のなかに取り込んで解釈する段階に問題があるように思う。要するにコバケンはライブ(演奏会)と セッション録音とを区別して指揮することが出来ない指揮者なのだと私には思える。このCDの演奏もライブ(演奏会)のノリで指揮しているために、演奏の完成度が高く出来ないのだと思う。以上をまとめると、チャイコフスキーの交響曲第5番のライブ(録音)のノリの演奏で、かつ、指揮者の唸り声がHi−Fi録音されているCDを購入したい方にはおすすめのCDである。

カラヤン英雄 さん | 岩手県 | 不明

5
★
★
★
★
★
コバケンではなくチャイコを聴け。

投稿日:2010/06/07 (月)

コバケンではなくチャイコを聴け。

ヴェラスケス さん | 鹿児島県 | 不明

0

Symphonies Items Information

Recommend Items