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Symphonies Nos.36, 38 : Riccardo Minasi / Ensemble Resonanz

Mozart (1756-1791)

User Review :5.0
(2)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
HMM902703
Number of Discs
:
1
Label
:
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description


衝撃的なモーツァルト体験!
鬼才ミナーシの独創的な解釈を見事に音化するアンサンブル・レゾナンツ高度な技巧と表現力!
注目の新譜は『リンツ』と『プラハ』


苛烈なまでの表現力と推進力で聴き手を興奮の渦に巻き込んだリッカルド・ミナーシ&アンサンブル・レゾナンツによる『モーツァルト:三大交響曲集』から3年。その続編となる録音がついにリリースされます。今作では、後期三大交響曲の前に連なる交響曲第36番『リンツ』と第38番『プラハ』を取り上げています。
 交響曲第36番『リンツ』は、1783年10月から11月にかけてオーストリアの都市リンツに滞在していたモーツァルトが、予約演奏会のためにわずか4日という短期間で書き上げたというエピソードで知られる作品。短期間で書き上げたとは思えない充実した内容で、天才モーツァルトの速筆ぶりを示す交響曲として取り上げられる機会も多い交響曲です。モーツァルトの交響曲ではじめて冒頭に緩やかな序奏が配置され、その後の輝かしく生き生きとした主題を盛り上げています。
 交響曲第38番『プラハ』は、1786年のプラハでの『フィガロの結婚』上演の大成功した翌年、招待を受け初めてプラハを訪れたモーツァルトが当地で初演した交響曲です。メヌエット楽章を欠く3楽章形式である理由は判明していませんが、当時大流行した『フィガロの結婚』の旋律を散りばめた構成はプラハの聴衆たちを大いに喜ばせました。大成功を収めたコンサートの後、モーツァルトは「人生において最も幸せな日」と語ったと伝えられています。
 リッカルド・ミナーシは自身が優れたバロック・ヴァイオリン奏者であり、ムジカ・アンティクァ・ローマやイル・ポモ・ドーロといったピリオド楽器アンサンブルでは自らヴァイオリンを取って指揮することが多かったのですが、2017年、ハンブルクを拠点とし自主的な活動を行う室内オーケストラ「アンサンブル・レゾナンツ」のアーティスト・イン・レジデンスに就任して以降、このアンサンブルとの共演ではほぼ指揮に徹しているようです(現在では首席客演指揮者に就任しています)。全世界から先鋭的なアーティストが集まると呼ばれる芸術の街ハンブルクにおいて1994年に創設され、モダン楽器を用いながらさまざまな時代の演奏スタイルを柔軟に取り入れ、古典から前衛的作品までを弾きこなし、最も独創的と評されるまでになったアンサンブル・レゾナンツは、リッカルド・ミナーシの指揮の下より先鋭性を増し、世界の音楽シーンで圧倒的な存在感を持つようになりました。学究性と感性が融合するミナーシの独創的な解釈を見事に音にする高度な技巧と表現力を有しています。
 後期三大交響曲の演奏も嵐のようなすさまじさが大きな話題となりましたが、続編となるこのアルバムでもそのすさまじさは健在で、より凄みを増しているような印象さえ受けます。アルバムの冒頭、『リンツ』の序奏と第1主題からエネルギー全開の圧倒的な演奏が繰り広げられます。張り詰めた空気を持つ緩徐楽章の濃密さも聴きものです。弦楽器の鋭い刻みや金管楽器の強奏、ティンパニの強烈な打撃がすさまじい音の渦と化しています。この有名な2つの交響曲を初めて聴くかのようにハッとさせられる瞬間が連続して訪れる、かなり攻めた解釈ですが、ぎりぎりのところでバランスを保ち、曲の構造を保つミナーシの手腕は驚異的で、ミナーシの解釈を見事に音にするアンサンブル・レゾナンツの高度な技術も脱帽ものです。リッカルド・ミナーシとアンサンブル・レゾナンツの圧巻の演奏がもたらす衝撃的なモーツァルト体験をお聴き逃しなく!(輸入元情報)

【収録情報】
モーツァルト:
● 交響曲第36番ハ長調 K.425『リンツ』
● 交響曲第38番ニ長調 K.504『プラハ』

 アンサンブル・レゾナンツ
 リッカルド・ミナーシ
(指揮)

 録音時期:2021年9月
 録音場所:ハンブルク、オトマールシェン・キリスト教会
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)


Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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一聴してこれはすごいと思い、レビュー一番...

投稿日:2023/12/12 (火)

一聴してこれはすごいと思い、レビュー一番乗りと思ったら、村井先生に先を越されてしまっていた。個人的に今年一番のディスク。兎にも角にも、「ここまでやるのか」感が半端ない。ミナーシはおそらく「3つ同じ音型があれば、それぞれにニュアンスを変える」とか、「転調したときは強調」とか「対旋律、またはエコーは強調」とか、自分なりのルールを決めて、それに従い徹底的にスコアを読み込み、全て実施している、としか思えない。これを聞くと、本当に他の皆さんが緩いと思えてしまう。現代最先端はここまでしないとダメなのだ、ということを私はミナーシから教えてもらった。リンツの第一楽章聞けばわかる。冒頭小節は同じ音型3つだからニュアンスを変えている。第一主題23小節目の装飾音符に意味を持たせる。皆さんもお好きなところだと思うが、小結尾95小節からの3小節も音型が同じだから自然な形でクレッシェンドをかける。また、ルバートでテンポ落とす工夫多数。これに加えて、ちょっとしたグリッサンドも顔を出す。普通これだけニュアンスにこだわるならテンポはある程度犠牲になるのだが、ミナーシはこれだけ徹底しながら自由にテンポを操る。また、プラハはこれに加えて、この曲の持つ、複雑さを解き明かし、強調するべき管楽器をガッツリ鳴らす。スケール感も満載である。いいとこずくめのこの演奏、とにかくこの演奏は皆様に聴いてもらいたい。ミナーシがどれだけ凄いか、その耳で体験してもらいたい、と心がら願う次第であります。

てつ さん | 東京都 | 不明

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10月28日のベルリン・フィル・デビュー公演...

投稿日:2023/11/23 (木)

10月28日のベルリン・フィル・デビュー公演でも圧巻の指揮を披露したミナージ、手兵アンサンブル・レゾナンツとのモーツァルト録音第2弾も凄い出来だ。まず両曲の性格がはっきりと描き分けられているのに感心する。『リンツ』はハイドン風の軽快で洒脱なシンフォニー、全リピート実施で演奏時間36分に及ぶ『プラハ』は堂々たる重量感のある大交響曲というわけだ。だから同じアンダンテでも『リンツ』の第2楽章はかなり速いのに対し、『プラハ』の第2楽章はテンポの伸縮を含みつつも、そんなに速くはない。『リンツ』の終楽章プレストのめざましい快速に対し、同じプレストの『プラハ』終楽章はさほどでもない。『リンツ』序奏の思い切った畳み込みと自在な緩急に早くも唖然とするが、第1楽章主部もこんなに魅力的な音楽だったかと目の覚めるような思い。しなを作るような最初の楽想の媚態から行進曲テーマの豪快な鳴りっぷりまで、すべてが新鮮だ。『ドン・ジョヴァンニ』での石像の登場を先取りする『プラハ』序奏終盤での低弦の拍動の強調はホラー映画さながら。主部は少し遅めのアレグロながら、同音連打楽想での急迫、第1主題部終わりでの露骨なリタルダンドなど例によって緩急自在。テンポを落とした第2主題はかつてのブルーノ・ワルターを思い出させるが、ノン・ヴィブラート/開放弦でポルタメント気味に歌うヴァイオリンの美しいこと。そしてもちろん小結尾はテンポを元に戻して、火を噴くように盛り上がる。ティンパニはもとより、ホルンもトランペットも目一杯の強奏だ。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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