2012年の来日公演も素晴らしかったが、それに先立って録音された本作も我が家のコレクションの殿堂入りとなった。 選び抜かれた選曲、アルバム全体の構成、独特の音運びに迷いのない力強さが加わった様子など、ピアノアルバムとして申し分ない。 ジャズファンならずとも楽しめる一作。

恐らくこのピアニストが奏でる美しいメロディは、誰が聞いても心地よいと感じるであろう。ピアノのほのぼので人懐っこいメロディをリズム隊がしっかりと支えていて安心して聴ける一枚。またこのトリオで忘れてならないのは、ベーシストの存在であろう。サポートにまわっている時のフレーズ、そして時折入るソロパートと どれをとってもカッコイイ。理性的で適度な自己主張で決して暴走することがない。 こういうベーシストってなかなかいないような気がします。ピアノとベースは◎で一方、ドラムはちょっと手数が多すぎでシンバルがややうるさく感じられるのが残念。でも録音は良いし、ピアノとベースのコンビネーションの良さは抜群、オススメのアルバムです。