今回のアルバムも非常に充実した内容で、本当に買って良かったと思う。 柴田淳節とも言えるセンチメンタルなメロディーに乗せて、柴田淳のしっとりと歌う声が響いてくれば、完全にノックアウトだ。 いやはや、柴田淳は、やっぱり素晴らしい。

「渾身の力作」ー 月並みですが、これが一番ふさわしい表現だと思います。 「今やりたいことをやるんだ」という気合いがみなぎっていて、安易に聞き流すことができません。一曲入魂の姿勢こそがこのアルバムの基調なのでしょう。 大きく分ければ、自分の世界を押し広げようと果敢に挑戦した前半から、インストゥルメンタルを挟んで自分の王道を極めた後半ということになりますか。いつもにも増して曲順が重要で、まずは順番どおりに聴いてほしいと思います。 自分的には、秘めたるロック魂ついに爆発！という感じの「救世主」がハイライトだと思いますが、「愛をする人」を超える情念ソング「蝶」、新たなしばじゅん定番ソングに加わりそうな「雨」、そして最後を締めくくる壮大なバラード「幸福な人生」と、聴かせどころは満載です。 しばじゅんの歴史の中で、間違いなくターニングポイントになるアルバムでしょう。まさに次の段階へ行こうとする瞬間をとらえた、貴重な記録だと思います。 既にしばじゅんを知っている人以上に、このアルバムでしばじゅんを知る人は幸せな人です。ぜひ、その幸福を体験してください。

オリジナルの良さを崩さずに、それでいて確実にしばじゅんワールドになっている。カバーにうんざりしていた頃に登場した、もっとも安心して聴けるカバー・アルバムです。

Brad Mehldauにも通じるダークで、切ない無二の世界を持つ柴田淳の初カバーを何度も聴いて思うのは、ライターとしての彼女のオリジナルの詩とメロディーがいかに高水準であるかである。柴淳ファンとしては選び抜かれた70年代の名曲といえども、彼女のオリジナルには届かない曲があるが、低音からピュアなファルセットまでカバーする歌手としての素晴らしさを改めて認識させてくれた貴重な一枚となった。声が本当に美しい! 特に素晴らしく、柴淳オリジナルではないかと思わせる切ないダークな仕上がりは「Mrサマータイム」「スカイレストラン」二曲にみられる。昔、仕事移動の車中FMで「片思い」を偶然に耳にして涙して以来「ひとり暮らし」「お父さんより。」でも涙するオヤジファンとしては、是非今後は80年代、90年代もお願いしたいが、一番望むのは彼女のオリジナルである。由紀さおりさんのように、ピンク・マルティー二との共演によるジャズテイストでの化学変化も聴いてみたい。

　柴田淳。メジャーデビュー１０周年のこのアルバムには今までの堆積した秀逸なメロディーメーカーとして儚げな歌詞と魅力的な歌声のアンサンブルが全て詰まった、とても素晴らしいアルバムになった。 　ビジュアルからは嵌まり込んだ人も、そうでない人もこの歌声のまえには、やはり期待を裏切らないのは保障したい。 初期からの定番、センチメンタルな曲調も更に磨きがかかったし、前期の頃媚びた王子様のような定まらないアップテンポの歌も今回は軽いボサノヴァ調（ハーブティー）のように洗練されて来ているし、「願い」が流れたら鳥肌が立つこと請け合い。自然と涙がこぼれて来るのはどんな仕掛けなんだろう。 　一曲毎のレビューをする訳に行かないのだが、前回のゴーストライターの時に味わったぐたぐた感があっさり覆り、いかにもな「柴田淳節」の進化系と新しい方向を見れることが出来る、とても満足な一枚だ。 　柴田淳のこと知らない人も、是非、一度聴いてみて欲しい。 そして、大ヒット曲が無いからと知らないまま見落としてしまうことが、人生にとっても損なことを気付いてくれたら嬉しいと思う。 一青窈、初期の頃の鬼束ちひろ、中島美嘉の歌を好ましいと感じている人たちに特に聴いて欲しいアーチストであり、現時点でその最高傑作がここにある。

相変わらず、綺麗な声でした。個人的には容姿も好きなのでＢＲを望んでいたのですが残念・・・。 画像編集効果のせいか分かりませんが、アンコールあたりからしか、彼女のピントが合っていませんでした。 しかし、今回でだいぶ安定感や余裕が出てきて安心してじっくり観て聴けました。 皆さんそれぞれ好きな曲が違うと思いますが、「後ろ姿」や初期アルバムを少しアレンジしたような曲も５曲くらいは入れて欲しかったと感じました。それと、しっとりしたステージなので、やはり王子様メドレーなんかは組み入れて欲しいところ。それと続編まだかな？

いつもの事ながら、しばじゅんの曲には心を打たれます。 この曲もそうです。日本の女性ボーカルでは、一番好きなアーティストです。絶賛致します。

『降り注ぐ月の光よ どうか絶やさないで 涙さえ空にこぼれて星に還る コーヒーに月と星を浮かべて『おいしいね』と笑って 夜空を全部飲み干したら あなたも消えた…』 2002年発表。FMから何気に流れてきたこの曲で激しく心を揺り動かされました。美しいピアノの音色とストリングス。ストレートに胸に滲みいる歌詞と歌声。彼女が一番大事だと言い切る曲だけに、伝えたい想いの強さが聴く人それぞれの持つ痛みに反応して共鳴するんだと思います�ﾏ

最近ファンになったので4th→3rd→2nd→1stの順で聞きました。最初は”変化のないアルバム”という印象で、前に聞いた3枚のアルバムがとてもよかっただけにがっかりしていたのですが、今では大好きなアルバムになっています。”変身””それでも来た道”は名曲だと思いますが、私は”なんかいいことないかな”が一番いいと思います。ほんとに共感できました。今では勉強中のBGMや通学中や…もう手放せません。たくさんの人に聞いてもらいたいです。

結構皆さん厳しい評価ですが、僕は逆に柴田さんっぽくてシンプルでいいと思いました。