マルセル・F.ラントーム

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  • まずねぇ。不可能犯罪トリックに現実性を求めること自...

    Posted Date:2021/06/15

    まずねぇ。不可能犯罪トリックに現実性を求めること自体が、ナンセンスなのですよ。 トリックを思いついた人間が、それを用いて、現実に犯罪を実行する(三億円事件、死語でしょうけれど、などの例外を除いたところで)などと、ミステリー的トリックが、悪徳をアシストする。これは、好くないことです。ミステリーというのは、知識人の健全な娯楽である。これこそ、正論。 娯楽なのだから、現実に応用可能か? なんてどうでもよいのです。言葉上の奇術は、謎の提示が、不思議なのと同じくらい、意想外の解決をみねばなりません。読者にとっては、だまされる快感くらい、大事なものはないのです。 というか、応用不可能なトリックほど、意欲的で評価は高くなるべきだと、ときに私は思いはします。 逆に、応用可能で、発案者が密かに実践できたとしたら、大変だ。 書く側からの立場にしたって、きっとこんなトリックは、現実味がない、実行不可能であるという判断で、作品化を断念する、これはもったいないことです。どんなによくできたストーリーのミステリーであろうと、要は、お話なのだから、トリックは意表を突いた、サプライズがあれば、じゃんじゃん作品化すべきで、じゃんじゃん読まれるべきなのです。では、なにが重要か? と考えますと、トリックはお話の世界で論理のアクロバットと呼べるあるときは、大仕掛けの大胆な発想が、言葉のうえによってのみ、巧みに表現を凝らして、一見あり得るかのように、なりたってもいれば、充分なのであります。そして、面白ければ、面白いほどよいトリックなのです。発想、着眼点などが、優れているのが、素晴らしいのであって。言葉のうえの奇術なのですから、一見不思議そうに見えても、種明かしの段階でも、感銘深い面白いサプライズがあるのが、望ましいのです。いくら不思議な現象を見せられたって、カメラトリックで、それに全員がサクラでしたとの説明では、誰も読者はついてはこないでしょう。味わいの深いものこそ、望ましいのです。そして、それに貢献する説明の巧拙こそが、重要なのです。極論に近いことを書くようですが。 極端な例、辛うじて説明でき得る意表を突いたトリック(奇想)こそが、不可能犯罪トリックの一種、意欲的な妙味なのです。これぬきでは、犯罪の過程で、どこかまたはすべての箇所で、ミステリー的計画犯罪は必ず、計画通りには運ばず、破綻をきたす理由で誰からも、却下されるでしょう。カーの「三つの棺」にしろ、ルルーの「黄色い部屋の謎」にしろ、ザングウイルの「ビッグ・ボウの殺人」にしろ、フットレルの「13号独房の問題」にしろ、おっとこれは犯罪ではないか? それらの犯罪または計略は、問題なく進行するはずもないのです。ですから、作品に対する評価も以上のことをわきまえ、則った上でなされるべきだと、私は考えます。 この作品は、図面が凝っていて、愉しいですよ。しかも、その図面をにらみ合わせると、ああなるほどと、読み終わったときに、図面の中にトリックの存在を再確認できます。こんなに、ありがたいミステリーは、本当に貴重な作品です。島田荘司氏の「斜め屋敷の犯罪」を読んだ経験のある方で、面白いと想われた方なら、誰もが食指を動かされるのではないでしょうか? とにかくよくここまで、現実に作品化するまで頑張ったかを、大いに評価してあげねばなりません。基本になっている発想が素晴らしいのであって。後は構成しぬき、書きぬきで、大変な作業でしょう。ある意味、映像化不可能とされていた物語を、映画化にこぎつけたのと、ニュアンス通じるといいましょうか? 愉しませてくださってありがとうと、不可能犯罪読者エキスパートのような私からは、ねぎらいの言葉を、作者に真っ先にかけてあげたい、そして気がつくとブラヴォー・コールをしている。これは、そんな昔懐かしの、旧くても新しい印象を残す、「不可能犯罪御伽話的ミステリー」だと私は想うのです。密室系を好むミステリー・ファンの方なら、全員に読んで頂きたいお奨めの功労賞的、逸品でしょう。

    エンタメ追求者 .

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