基本情報
内容詳細
『土星の環』と『アウステルリッツ』を繋ぐ幻の散文。コルシカ島をめぐる未完の作品「アジャクシオ短訪」「聖苑」など四篇のほか、カフカ、ナボコフ、ハントケなど作家が愛した文人についてのエッセイ・批評を収録。
目次 : アジャクシオ短訪/ 聖苑/ 海上のアルプス/ かつての学舎の庭/ 異質・統合・危機―ペーター・ハントケの戯曲『カスパー』/ 歴史と博物誌のあいだ―壊滅の文学的描写について/ 哀悼の構築―ギュンター・グラスとヴォルフガング・ヒルデスハイマー/ 小兎の子、ちい兎―詩人エルンスト・ヘルベックのトーテム動物/ スイス経由、女郎屋へ―カフカの旅日記によせて/ 夢のテクスチュア―ナボコフについての短い覚書/ 映画館のカフカ
【著者紹介】
W・G・ゼーバルト : 1944年、ドイツ・アルゴイ地方ヴェルタッハ生まれ。フライブルク大学、スイスのフリブール大学でドイツ文学を修めた後、マンチェスター大学に講師として赴任。イギリスを定住の地とし、イースト・アングリア大学のヨーロッパ文学の教授となった。散文作品『目眩まし』『移民たち 四つの長い物語』『土星の環 イギリス行脚』を発表し、ベルリン文学賞、J・ブライトバッハ賞など数多くの賞に輝いた。遺作となった散文作品『アウステルリッツ』も、全米批評家協会賞、ハイネ賞、ブレーメン文学賞を受賞し、将来のノーベル文学賞候補と目された。エッセイ、評論作品も邦訳刊行されている。2001年、住まいのあるイギリス・ノリッジで自動車事故に遭い、他界した
鈴木仁子 : 1956年生まれ。名古屋大学大学院博士課程前期中退。椙山女学園大学教員。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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