フローレス／ベルカント・スペクタキュラー（通常盤）

フローレス／ベルカント・スペクタキュラー

“キング・オブ・ハイC”との異名を取ったパヴァロッティに続き、そして（音域的には）彼を超える“キング・オブ・ハイD”として君臨するスーパー・ベルカント・テノール、ファン・ディエゴ・フローレス。
　世界中のオペラ・ハウスで高い評価を得ている彼は、２月、ミラノ・スカラ座での『連隊の娘』で、70年間も守られ続けたタブーを易々と犯してしまったことでも話題となりました。それは、聴衆のあまりの拍手の長さに、トスカニーニによって決められた、「アリアをアンコールとしてリピートしてはいけない」という決まりを破ってしまったというもの。フローレスは得意の「ああ、我が友よ」の二度にわたる超絶歌唱によって、スカラ座を埋め尽くした聴衆の興奮と歓喜に応えたということです。
　こうして、当代一のテノール歌手としての地位を確固なものとしているフローレスだけに、最新レコーディング・アルバムの登場はファンを狂喜させること間違いなし。しかも、ドニゼッティやベッリーニなどのベルカント・オペラから選曲されており、正統的なベルカント歌手としての魅力を十分に発揮すると同時に、どんなオペラ・ハウスでも実現不可能と思われる超豪華ゲストとの競演が聴きものとなっています。

CD:
ドニゼッティ：『連隊の娘』より
・「ああ、我が友よ」

ベッリーニ：『清教徒』より
・二重唱「終わったわ！　あの声が私のこころに」（Withネトレプコ）

ドニゼッティ：『ラ・ファヴォリータ』より
・「王の愛妾？...優しい魂よ」

ドニゼッティ：『愛の妙薬』より
・「20スクードで」（Withキーチェン）
・「人知れぬ涙」

ドニゼッティ：『シャモニーのリンダ』より
・二重唱「君に会ったあの日から』」（Withチョーフィ）
・「私たちの愛が周りの人を怒らすなら」

ロッシーニ：『ランスへの旅』より
・「私にどんな咎がありまして？...気高き魂を、おお神よ！」（Withバルチェッローナ）

ドニゼッティ：『ルクレツィア・ボルジア』より
・「私はあなたを愛しています。人が天使を愛するように」

　フアン・ディエゴ・フローレス（テノール）
　アンナ・ネトレプコ（ソプラノ)
　パトリツィア・チョーフィ（ソプラノ）
　ダニエラ・バルチェッローナ（メゾ・ソプラノ）
　マリウス・キーチェン（バリトン）
　フェルナンド・ピカレス（バリトン）
　
　バレンシア合唱団（合唱指揮：フランチェスク・ペラレス）
　バレンシア管弦楽団
　指揮：ダニエル・オーレン