DVD 輸入盤

ドキュメンタリー『ハーケンクロイツの下のクラシック』(日本語字幕付)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
762808
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
画面サイズ
:
ワイドスクリーン
:
カラー
フォーマット
:
DVD
その他
:
輸入盤

商品説明


なぜフルトヴェングラーはナチス政権と係わりを持ったのか?
なぜ死の収容所で音楽が演奏されたのか?
復元・カラー化され鮮明に浮かび上がる歴史的映像!
ホロコースト生存者のチェロ奏者
アニタ・ラスカー=ウォルフィッシュを中心に描かれるドキュメンタリー


なぜフルトヴェングラーはナチス政権と係りを持ったのか、なぜ死の収容所で音楽が演奏されたのか?
 ドイツ国営国際公共放送(Deutsche Welle)制作のこのドキュメンタリー映像『ハーケンクロイツの下のクラシック』では、ナチス政権にとってなぜクラシック音楽が重要だったのかを、第三帝国時代の音楽文化を象徴する2人を中心に描いています。ひとりは、ナチス政権時代にはすでにして大指揮者であったヴィルヘルム・フルトヴェングラー。そしてもうひとりは、ユダヤ人として強制収容所に送られるも、音楽によって生き延びることができたチェロ奏者アニタ・ラスカー=ウォルフィッシュです。さらにドキュメンタリーではダニエル・バレンボイム、クリスティアーン・ティーレマンといった現在活躍する音楽家や、フルトヴェングラーの子供たちなどのインタビューも収録。苦悩に満ちた歴史とその背景を克明に記録しています。
 ドキュメンタリーの主人公のひとりフルトヴェングラー。1942年4月、戦況の悪化のなか、国民統合の象徴として総統誕生祝賀演奏会を指揮させようと画策した宣伝大臣ゲッベルスの圧力の前についに屈服、ナチス党旗を前にして指揮する羽目に陥りました。この演奏はドイツ全土にラジオ放送され、ラジオ中継音源が遺ることに(ヒトラーの第九)。演奏の終楽章一部はナチスの宣伝用ニュース映画に撮られました。本映像では、それらのアーカイヴ・フィルムを復元しカラー化。歴史的ドキュメントが鮮明に映し出されます。
 そしてもうひとりの主人公は、ホロコースト生存者であるアニタ・ラスカー=ウォルフィッシュ。1925年にポーランドで生まれ現在94歳。1938年からナチス政権下のベルリンでチェロを学び、1942年に姉妹とともに強制労働に従事させられ、1943年にアウシュビッツ絶滅収容所に移送。両親は殺害されてしまいましたが、アニタはチェロが演奏できることから収容所を生き延びることができ、ベルゲン・ベルゼン強制収容所で解放されます。彼女はドキュメンタリーの中で歴史の証人として、壮絶な収容所での生活を振り返っています。
 アドルフ・ヒトラーと宣伝省大臣ヨーゼフ・ゲッベルスは、ドイツ音楽を第三帝国が世界において強力な地位にあるということを正当化し、聴衆の目をナチスの犯罪からそらすために使われました。そして戦争の士気を保つために工場でも演奏会が行われています。フルトヴェングラーとベルリン・フィルが1942年2月26日「AEG」工場で行った演奏会では、ヒトラーが愛好したワーグナーの『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕への前奏曲が演奏されています(フルトヴェングラー帝国放送局(RRG)アーカイヴ 1939-1945に収録)。このように音楽は戦争遂行のために利用されていたのです。ただ音楽はプロパガンダに利用され、破壊されただけではなかったということも、アニタの証言から感じ取ることができます。アニタはこう言います。「ナチスは多くのものを破壊しました。でも音楽は? 誰も破壊できません。」(輸入元情報)

【収録情報】
● ドキュメンタリー『ハーケンクロイツの下のクラシック』
〜マエストロとアウシュビッツのチェリスト

 監督:クリスティアン・ベルガー
 出演:
 アニタ・ラスカー=ウォルフィッシュ、カトリン・アッカーマン、トーマス・アッカーマン、
 ダニエル・バレンボイム、アルブレヒト・デュムリング、スヴェン・フリードリヒ、シーリ・ギルバート、
 ノーマン・レブレヒト、トビアス・ライヒャルト、クリスティアーン・ティーレマン、
 サイモン・ウォルフィッシュ、テレサ・ボントル=チヒ

 制作:2022年

 収録時間:86分
 画面:カラー、16:9
 音声:ドルビーデジタル 5.1
 字幕:英独仏韓日
 NTSC
 Region All

ユーザーレビュー

総合評価

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あくまで、「抑圧下の芸術」。音楽(偶然、...

投稿日:2023/08/17 (木)

あくまで、「抑圧下の芸術」。音楽(偶然、チェリストだったので、)収容所を「生き延びた。」、そして、彼女が「絶対に、ドイツに帰らない。」と誓っていた。数十年後、ドイツに戻り「結局、ナチズム(独裁者)も、芸術は破壊できなかった。」という言葉の意味を「考えてほしい。」、対照的に、扱われる「フルトヴェングラー」の話も、「フルトヴェングラーの遺族」が、「戦後のドイツ占領軍も、「ドイツ芸術の抑圧者」=別の意味でのナチスと同じ「芸術の抑圧者」とみていたところがある。」という証言も、重く考えてほしい。「フルトヴェングラー」の主張した「音楽(芸術)は、政治とは、別の次元のもの」と言うのもわかる気がする。しかしながら、現実は、それを許してくれないのも見ていて悲しい。そして、皮肉な話。このドキュメンタリーで描かれていた「レコード産業が、戦争末期でも優遇されていた映像は、皮肉な話。私は、悲しい気持ちで、ドキュメンタリーを見終わりました。

カニさん さん | 兵庫県 | 不明

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政治と芸術(音楽)ドキュメンタリーという...

投稿日:2023/06/16 (金)

政治と芸術(音楽)ドキュメンタリーというより、フルトヴェングラーの映像遺産のカラー化という観点で見てしまいます。カラー化はここで収録されている映像全てに施されています。やはりモノクロで見てきたよりは視覚的効果が違います。ただし演奏映像の収録時間はそれほど多くありませんので、そこは期待を持たない方が宜しいかと。昨今生成型AIの技術が予想を超えて進んでいることが話題となっています。近いうちに「ヒトラーの第9」演奏会の全楽章演奏映像がAIが創ってくれるかも、なんてこのDVDを見ながら思ったりもしました。

jin さん | 長野県 | 不明

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