ヴァルターと次の世代の作曲家たち
ドイツ、バイエルン州ヴュルツブルクに所縁のある新旧世代の作曲家による作品集。特に師弟関係にあるとか同じ楽派というわけではなくスタイルは様々。H.E.エルヴィン・ヴァルター[1920-1995]の『4人の金管楽器奏者のための協奏曲』はこの世代のドイツの作曲家の作品には珍しく「ダルムシュタット楽派」の影響は一切受けておらず、ストラヴィンスキーの新古典主義の作品やヒンデミットの影響が感じられる秀作。カトリン・クローゼ[1990-]の『色の雲』は女性作曲家らしい繊細なテクスチュアと調性的な要素、息の長い、たおやかな旋律がドビュッシーを思わせる美しい作品。クリストフ・ヨハネス・ヴァイス[1986-]の室内交響曲は無調と調性が折衷され、時折り軍楽隊の行進曲が引用されるあたり、クルト・ヴァイルやエルンスト・クシェネクを思わせる面白い作品です。(輸入元情報)
【収録情報】
1. H.E.E.ヴァルター:4人の管楽器奏者と弦楽のための協奏曲(1960)
2. クローゼ:色の雲(2019/20)〜大アンサンブルのための
3. ヴァイス:室内交響曲『不確実性のなかへ』(2019/20)
トビアス・カイザー(フルート:1)
クレール・シリャーコプス(オーボエ:1)
エンリコ・トファーノ(ファゴット:1)
マシュー・サドラー(トランペット:1)
デア/ゲルベ/クラング(アンサンブル)
アルマンド・メリーノ(指揮)
録音時期:2021年5月16,17日
録音場所:バイエルン州アンベルク
録音方式:ステレオ(デジタル)
全作品世界初録音