奥ゆかしい侘び寂びの心を歌い継ぐ
希有な美しさを持つ日本の詩には、その世界がさらに広がる流麗な音楽が多く付され、特有の文化も相まって日本歌曲として独自の発展を遂げてきました。歌手活動20年の節目を迎える坂下忠弘が、松下倫士の優しく寄り添うピアノの音色に乗って、詩に込められた想いを丁寧に汲み取りながら、「日本の唄」を未来に向けて紡いでいきます。(販売元情報)
【収録情報】
01. 朧月夜(詞:高野辰之[1876-1947]/曲:岡野貞一[1878-1941]/編:松下倫士) (2:12)
02. 里の秋(詞:斎藤信夫[1911-1987]/曲:海沼 実[1909-1971]) (2:51)
03. 浜千鳥(詞:鹿島鳴秋[1891-1954]/曲:弘田龍太郎[1982-1952]) (2:06)
04. うさぎ(日本古謡/編:松下倫士) (2:01)
05. 城ヶ島の雨(詞:北原白秋[1885-1942]/曲:梁田 貞[1885-1959]) (2:44)
06. さくら横ちょう(詞:加藤周一[1919-2008]/曲:別宮貞雄[1922-2012]) (3:32)
07. 赤とんぼ(詞:三木露風[1889-1964]/曲:山田耕筰[1886-1965]) (2:39)
08. 宵待草(詞:竹久夢二[1884-1934]/曲:多 忠亮[1895-1929]) (2:40)
09. 初恋(詞:石川啄木[1886-1912]/曲:越谷達之助[1909-1982]) (3:15)
10. 九十九里浜(詞:北見志保子[1885-1955]/曲:平井康三郎[1910-2002]) (2:20)
11. 手(詞:竹久夢二[1884-1934]/曲:松下倫士[1984-]) (1:36)
12. 死んだ男の残したものは(詞:谷川俊太郎[1931-]/曲:武満 徹[1930-1996]/編:松下倫士) (5:44)
13. 霧と話した(詞:鎌田忠良[1939-]/曲:中田喜直[1923-2000]) (3:36)
14. 日記帳(詞:藤田圭雄[1905-1999]/曲:小林秀雄[1931-2017]) (3:57)
15. 落葉松(詞:野上 彰[1909-1967]/曲:小林秀雄[1931-2017]) (5:21)
16. 小さな空(詞・曲:武満 徹[1930-1996]/編:松下倫士) (4:06)
ボーナス・トラック〈大中 恩 生誕100年記念〉
17. ふるみち(詞:三木露風[1889-1964]/曲:大中 恩[1924-2018]) (3:22)
坂下忠弘(バリトン)
松下倫士(ピアノ)
録音時期:2024年5月14-16日
録音場所:東京、三鷹市芸術文化センター「風のホール」
録音方式:ステレオ(デジタル)
【坂下忠弘(バリトン) Tadahiro Sakashita, baritone】
桐朋学園大学音楽学部声楽科卒業。同大学研究科3年修了。二期会オペラ研修所マスタークラス修了。第9回中喜直記念コンクール大賞(第一位)及び中田喜直賞受賞。その他多数受賞。
近年のオペラは『カルメン』エスカミーリォ(新日本フィルハーモニー交響楽団)、アントネッロ・オペラ『オルフェオ物語』タイトル・ロール、『ジュリオ・チェーザレ』タイトル・ロール、『ラカリスト』最高神ゼウスなどがある。
更にクラシックだけにとどまらずジャンルを超越した活動は多岐にわたり、その稀に見る柔らかな歌声と確かな音楽性、考え抜かれた美しい日本語のディクションには多方面のプロフェッショナルより絶大な信頼を寄せられている。シンガーソングライター尾崎亜美プロデュースのユニット「La Dill」のリード・ボーカルとしてメジャー・デビュー、アルバム「匂い立つ風」(クラウンレコード)をリリース。全日本全国童謡歌唱コンクール・グランプリ大会へのゲスト出演や、2021年ディズニー・オン・クラシック「ゆめとまほうの贈り物」でソリスト・シンガーとして全国ツアーで歌唱した。また作曲家の坂田晃一氏より楽曲「MITASORA」「カミーユのワルツ」が提供され、同氏のCDに歌唱収録がある。
テレビは「名曲アルバム」「題名のない音楽会」「日本名曲アルバム」他多数に出演、収録。2025年2月にはモンテヴェルティ作曲「オルフェオ」タイトル・ロール役での出演が決まっている。
2012年シャネルピグマリオンデイズアーティスト。二期会会員。現在、北海道旭川市観光大使。(販売元情報)
【松下倫士(ピアノ) Tomohito Matsushita, piano】
東京藝術大学音楽学部作曲科を経て、2009年同大学院修士課程作曲専攻修了。卒業時に藝大同声会賞受賞。2014年東京音楽大学大学院修士課程伴奏科修了。
これまでに日本交響楽振興財団第29回作曲賞、第5回北本ピアノコンクール最優秀賞、第22回宝塚ベガ音楽コンクールピアノ部門第2位、奏楽堂日本歌曲コンクール第19回作曲部門(一般部門)入選、2018年第51回JBA下谷賞など多数受賞。また2023年度よんでん芸術文化奨励賞受賞。
作曲家として、全国各地で吹奏楽やアンサンブル作品が取り上げられ注目されているほか、近年は声楽や合唱曲、またアレンジにも携わっており、カワイ出版より「松下倫士歌曲集」など出版されている。
ピアニストとしては、2012年に日本コロムビアより「僕が僕であるために〜尾崎 豊 オンピアノ」(編曲・演奏)をリリース。2014年には「夢見草〜松下倫士ピアノソロアルバム〜」をリリース。ソロだけではなく数多くの演奏家と共演も多く、高い信頼と評価を得ている。作曲、演奏活動のほかに吹奏楽や合唱指導、コンクール審査員など幅広く活動している。
洗足学園音楽大学、東京音楽大学非常勤講師。(販売元情報)