ハファバラ・ミュージックが毎年出している参考演奏集のCDから、難易度の高い曲を集めたマスターピースシリーズの一枚である。
例年、編曲物とオリジナル新曲をバランスよく配置した選曲であるが、このCDでは冒頭の『皇帝の花嫁』を除き、新作中心の作品集となっている。
いずれもグレードにして5から6という作品が集められており、曲の聴き応えは抜群。
個人的にはモルックポーアの『パルミア遺跡』が民族色の強い作品で、なかなか良かった。
演奏はイヴ・セヘルス楽長指揮、ベルギー王立近衛兵軍楽隊。
1832年創隊の同軍楽隊はフランス式編成による壮麗な響きと卓越した技術力でヨーロッパの軍楽隊でも一二を争う実力派の団体として知られるが、本CDでも難曲を難なく吹きこなし、鑑賞用にも耐えうる高い水準の演奏を聴かせてくれます。
録音はスタジオ・ギャラクシーという所が担当している様で、特に不満なく聴けます。