2009年のベリアト・ミュージック音源集。
ベリアト・ミュージックはベルギーの出版社で、毎年このようなCDを出している。
さて、このCDの目玉はなんと言ってもルロイ・アンダーソンのピアノと吹奏楽の協奏曲だろう。
もちろんアンダーソンの作品にピアノと吹奏楽の編成の作品はない。
原曲は管弦楽とピアノの協奏曲である。
アンダーソンならではの親しみやすいメロディの佳作で全体で20分というコンパクトな演奏時間も良い。
他の編曲物だと『神父ダーンス』が初めて聴いたのだが良かった。
新作は『ロマンツァ』と『ベルグリヒト』だが、どちらも映画音楽のようなわかりやすい作品であり耳馴染みは良いだろう。演奏している、演奏しているドイツ連邦軍中央軍楽隊は1957年に創隊され、創隊当初からボン近郊の街、ジークブルクに駐屯しているドイツを代表する軍楽隊。
指揮のワルター・ラツェク隊長は、1989年にカッセルのドイツ連邦陸軍第2軍楽隊、1995年にドイツ連邦軍教導団軍楽隊の隊長を歴任したあと、2001年からミッシェル・シュラム中佐の後を継いでこのバンドの指揮者となった方で、このCDでは指揮の他、先の協奏曲のソリストもされている。
演奏その物は参考演奏とは思えない、堂々とした演奏で良い。
また録音もやわらかいソフトなサウンドで、良いと思う。