ブラス・アンサンブルと世界的オルガンの融合が生んだ
ウィーンの音の伝統をライヴ録音
2019年4月、ブラス・アンサンブル「フィル・ブレッヒ・ウィーン」はオリヴィエ・ラトリーとともに素晴らしいプログラムを披露しました。マーク・ガールによる特別な編曲で実現した2つの音世界の融合を通して、ウィーンの音の伝統への理解をさらに広めようと選ばれたプログラムでした。ドレスデンの文化宮殿で行われ、大成功を収めた初演の1週間後、ウィーン楽友協会の大ホールで行われたコンサートがライヴ録音されました。ラトリーは2011年に新しく設置された世界最高のパイプ・オルガンのひとつといわれるリーガー社製のオルガンを演奏し、他の17人の演奏家たちは大きなオーケストラに劣らぬ雰囲気と美しく力強い音を作り出しています。
フィル・ブレッヒ・ウィーンはウィーン・フィル、シュターツカペレ・ドレスデン、北ドイツ放送フィル、ウィーン・フォルクスオーパー、トーンキュンストラー管弦楽団、ハノーファー国立歌劇場、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団などからの演奏者たちで構成されています。2013年のウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの幕間の映像で輝かしい演奏を披露し、鮮烈なデビューを果たしました。
オリヴィエ・ラトリーはパリ、ノートルダム大聖堂のオルガニスト、モントリオール国立管弦楽団の名誉オルガニストです。現在はアメリカ、ローレンスにあるカンザス大学でアーティスト・イン・レジデンスを務め、世界で最も優れたオルガンの演奏者と認められています。
アントン・ミッターマイヤーはウィーン国立歌劇場管弦楽団とウィーン・フィルのソロ・ティンパニ奏者を務めています。現在はウィーン・コンセルヴァトリウムで打楽器クラスを持ち、ウィーン国立音楽大学の主任講師でもあります。編曲のマーク・ガールはウィーン・フィルとウィーン国立歌劇場でバス・トロンボーン奏者として、ウィーン・ホーフムジークカペレのテナー・トロンボーン奏者として活躍しています。
36ページのブックレット(欧文)にはフランツ・ヴェルザー=メストの序文に、オットー・ビーバによるウィーン楽友協会のオルガンについてのエッセーが掲載されています。(輸入元情報)
【収録情報】
● ガブリエリ:第12旋法による10声のエコー・カンツォン
● リュリ:トルコの儀式のための行進曲(バレエ音楽『町人貴族』より)
● ヘンデル:司祭ザドク HWV.258
● J.S.バッハ:パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV.582
● ブルックナー:夕べの魔力
● ホルスト:火星(『惑星』 Op.32より)
● レスピーギ:交響的印象『教会のステンドグラス』
第1楽章:エジプトへの逃避
第2楽章:大天使ミカエル
第3楽章:聖クララの朝の祈り
第4楽章:偉大なる聖グレゴリウス
● メンデルスゾーン:主は御使いたちに命じて
ブラスバンド編曲:マーク・ガール
フィル・ブレッヒ・ウィーン
オリヴィエ・ラトリー(オルガン)
アントン・ミッターマイヤー(指揮)
録音時期:2019年4月25日
録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)