オランダの楽譜出版社、デ・ハスケの自社の楽譜の参考演奏集である。
今作ではヤン・デ・ハーンやヤーコブ・デ・ハーン、オットー・シュワルツ、フィリップ・スパークと言った、デ・ハスケお抱えの作曲家による作品を集めた内容です。
一曲目の八木澤教司作曲、ファンファーレ『はやぶさ』以外は全員ヨーロッパ出身という事もあってか、作品はヨーロッパの伝統的なサウンドのする作品が多く、交響詩『ロレーヌ』の様に地味ながらも良い作品が多い様に思います。
演奏はオランダ王立陸軍ヨハン・ヴィレム・フジョー軍楽隊、指揮者はハンス・レーンデルスが振っています。
この軍楽隊はオランダ王立陸軍軍楽隊とヨハン・ヴィレム・フジョー軍楽隊が2005年に統合され出来たバンドです。
両方の軍楽隊ともオランダの代表的な軍楽隊でしたが統合直後はそれぞれのカラーが強かったのか、サウンドは微妙な所もありましたが、近年はサウンドも新しいカラーが出てきており、これはこの演奏を聴けばわかると思われます。
指揮のレーンデルスは客演ですが、すでに何枚かアルバムを制作しているだけあり、軍楽隊との息は合っています。
名演ではないですが、伝統あるバンドらしい安定感のある演奏と言えそうです。
録音年や録音場所は不明ですが、録音自体は良好です。