凄絶な超名演! チェリビダッケ+シュターツカペレ・ベルリン
1966年1月15日コンサート・ステレオ・ライヴ!
一晩のコンサートをまるまる収録
チェリビダッケの凄まじいライヴが登場! 珍しいベルリン国立歌劇場管弦楽団=シュターツカペレ・ベルリン(SKB)への客演。ベルリン・フィルにおいてフルトヴェングラーの後継者の座をカラヤンに奪われたチェリビダッケですが、虎視眈々とヨーロッパ全土で個性溢れる演奏を展開し聴衆を唸らせておりました。まだ痩身で激しいボディ・アクションでオーケストラを煽っていた時期に当ります。長らくベルリン・フィルからは完全にオミットされていた巨匠ですが、SKBへの客演、あるいはスウェーデン放送響を率いてのツアーで、度々ベルリンへの「帰還」を果たしております。心中に期するところがあったに違いありません。ベルリン国立歌劇場では珍しくオペラを指揮したこともあるという記録もあります。
当コンサートの4曲はいずれも最晩年まで手放さなかった十八番レパートリーです。SKBはウィーン・フィル同様の歌劇場のオーケストラですから、どの楽器を主役として立てるということが本能的に理解できており、音色のキラキラとした輝かしさと相俟って稀に見る名演を展開しております。ヒンデミット作品での豪快なオーケストラ・ドライヴと運動神経の良さはこの時代ならでは。プロコフィエフでは、精緻な作曲を強烈な破壊力で音化する問題作。怒鳴りまくっております、聴衆の熱狂も凄い! ブラ4の冒頭を聞いただけで耽溺的なアプローチに聞き手は魅了されて骨抜きになってしまいます。一転して第2楽章では炎立つような情熱的な表現に感動。フィナーレは逆上的とでも呼びたい感情注入に圧倒されます。珍しくアンコールに応じたのでしょうか、ドヴォルザークのスラヴ舞曲第8番も巨匠が愛奏した名品の名演です。このライヴが音質良好なステレオ録音で収録されていたことに感謝の思いばかりです。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
● ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容
● プロコフィエフ:スキタイ組曲『アラとロリー』
Disc2
● ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98
● ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番
シュターツカペレ・ベルリン
セルジウ・チェリビダッケ(指揮)
録音時期:1966年1月15日
録音場所:ベルリン、国立歌劇場
録音方式:ステレオ(ライヴ)