ザ・ロマンティック・カストラート
ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴェッルーティ[1780-1861]は最後の偉大なカストラートの一人で、17世紀から18世紀当時のオペラ界をまるで「ディーヴァ」のように席巻しました。ヴェッルーティのレパートリーは、自身が活躍したロマン派時代の歌が多かったことが大きな特徴で、各々の歌にほどこす装飾音の際立ったスタイルは、後にロッシーニ、ベッリーニやドニゼッティを歌うプリマ・ドンナたちのお手本となりました。
このアルバムで歌っているのは、アメリカ出身、1992年に世界でも極めて希少なプロの男声ソプラノとしてデビューしたクロウ。女性のソプラノに負けない高音を美しく操り、スタンダールやメアリー・シェリーなどの作家やウェリントン公爵に愛されたというヴェッルーティの華やかな世界観を見事に再現しています。(輸入元情報)
【収録情報】
ニコリーニ:『カール大帝』より
1. シンフォニア
2. シェーナとアリア『ここで、おお神々は…ああ、それが止まった時』
ロッシーニ:『バビロニアのチーロ』より
3. カヴァティーナ『私はあなたを抱きしめる』
バーガーシュ卿ジョン・フェイン:『恥ずかしがり屋の恋』より
4. シンフォニア
5. シェーナとアリア『あなたは私の心の何が欲しいのか?…私はそれを理解する』
ベートーヴェン:
6. パイジェッロの歌劇『水車屋の娘』の二重唱『わが心はもはやうつろになりて』による6つの変奏曲 WoO70
ヴェッルーティ:
7. 『わが心はもはやうつろになりて』の主題による8つの変奏曲
バーガーシュ卿ジョン・フェイン:『恥ずかしがり屋の恋』より
8. アリエッタ『穏やかな微風』
モルラッキ:『テバルドとイソリーナ』より
9. シンフォニア
10. シェーナとロマンツァ『素晴らしい夜…愛しいお世辞の響き』
クラーマー:
11. ヴェネツィアのエール、ピアノのためのロンド・ブリランテ
ウェルシュ:
12. ああ、過ぎ去った日について考えてもよいものか?
ロバート・クロウ(男声ソプラノ)
アイリス・ラス(フルート:10)
ヨアヒム・エンダース(ピアノ)
録音時期:2019年10月7-11日
録音場所:Gemeindesaal of the Evangelische Petrusgemeinde, Darmstadt, Germany
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
世界初録音(1-5,7-12)