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黒い蹉跌 鮎川哲也のチェックメイト 光文社文庫

鮎川哲也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334792312
ISBN 10 : 4334792316
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2021
Japan

Content Description

探偵や刑事が推理や捜査を重ねて、殺人の真犯人を探したり、殺害方法を解明するだけがミステリーではない。反対に、犯人の立場から殺人を描いたのが“倒叙もの”と呼ばれるミステリーである。本書は一九七八年にテレビ放映されてヒットした倒叙推理ドラマ「チェックメイト78」の原案となった本格ミステリーの巨匠の選りすぐりの短編を収めたアンソロジー!

【著者紹介】
鮎川哲也 : 1919年東京生まれ。南満洲鉄道勤務の父に伴い少年時代を大連で過ごす。’43年「婦人画報」の朗読文学募集に佐々木淳子の筆名で書いた掌編「ポロさん」が入選。’49年「宝石」百万円懸賞コンクールに本名(中川透)で応募した『ペトロフ事件』が一等入選。’56年には講談社の「書下し長篇探偵小説全集」の13巻募集に『黒いトランク』が入選。以後、本格物の長短編を数多く発表。’60年に、『憎悪の化石』と『黒い白鳥』で日本探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞。’90年から発足した東京創元社主催の鮎川哲也賞、’93年から始まった光文社文庫の『本格推理』にて多くの新人を発掘。2002年9月24日死去。ミステリー界に遺した功績をたたえ、翌年日本ミステリー文学大賞特別賞が贈られた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nemuro

    段ボール箱に収納されて長年ひたすら引っ越し荷物と化してきた本たちも直近から遡りつつ、ようやく「本・根室」(2006年4月〜2009年3月の購入本)の一部まで開梱・発掘が進んだ。だが鮎川哲也をよく買っていたのは1度目の札幌時代、1985年頃と思われ「本・稚内」「本・富良野」を経て最も個数が多い「本・帯広」(2002年3月以前の全ての購入本)への道程は果てしなく遠い。そんな事情もあって既読本9冊(8作品)のうち8冊が図書館本。倒叙物の推理ドラマ『チェックメイト78』(主演・松方弘樹/全22話)は知らなかった。

  • したっぱ店員

    倒叙と聞いて前のめりに購入。昭和の匂いがぷんぷん。犯人の計画が穴だらけな感じもするし、ページが少ないので解決篇はあっという間だけど、寝る前に少しづつ突っ込みながら読むのにちょうどよかった。

  • みなみ

    鮎川哲也の倒叙ミステリーばかりを集めた短編集。現代であれば、科学捜査や防犯カメラによってアリバイ作りも大変になりそうだし、動機も恋愛絡みのものは少なくなっていそうだと思いつつ、昭和感溢れる内容を楽しんだ。警察が犯人の落ち度や偶然の出来事を手掛かりに追い詰めていくものが多いので、少しワンパターンに感じてしまった。ただ、解説でも、それこそが本格派の領域(犯人の動揺する心理描写をメインとするのは、心理は派やスリラー作家の領域)ということなので、これが倒叙ものの醍醐味なんだろう。

  • geshi

    本格派の倒叙ものだが期待外れの低クオリティ。『晴のち雨天』シンプルなトリック瓦解なので予想はつきやすい。『井上教授の殺人』オチの伏線が一つも無いのかい。『偽りの過去』アンラッキーにかかっていて証拠が後出しジャンケン。『蟻』よくあるネタを一つのミステリの形にした感。『未草』映像的な手掛かりの描写を入れられるよね?『あんこう鍋』謎が倒叙向きじゃない。証拠無いって押し切れるだろうに。『首』困難を分解するトリックがいいだけに手掛かりが雑。『笑う鴉』オチを予想できる手掛かりをいくらでも置けただろ。

  • coco夏ko10角

    「チェックメイト78」の原案短編8作収録。鮎川さんの到叙ミステリ短編ということで手に。やはり元々は「チェックメイト78」の原案だから映像向きなのがいくつか。『偽りの過去』は途中のそれでバレるのかと。到叙ものは動機が不倫やお金絡みなのが多い中で『笑う鴉』は同性愛者の女性作家を殺そうと計画する編集者と珍しく面白かった。

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