阿Q正伝・狂人日記 他十二篇 岩波文庫

魯迅

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003202524
ISBN 10 : 400320252X
フォーマット
出版社
発行年月
2006年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,248p

内容詳細

魯迅が中国社会の救い難い病根と感じたもの、それは儒教を媒介とする封建社会であった。狂人の異常心理を通してその力を描く「狂人日記」。阿Qはその病根を作りまたその中で殺される人間である。こうしたやりきれない暗さの自覚から中国の新しい歩みは始まった。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Willie the Wildcat さん

    作品に込められた政治的思想。司法制度、医療制度、任官制度などを踏まえた格差社会。学歴偏重や飲酒、児童労働や人口政策などの社会問題。前者からは『狂人日記』。表層的には心情を理解してもらえない苦悩だが、日本で医学を学んだ著者の医学的警鐘と解釈。後者からは『兎と猫』。最後の件の”排除”が象徴的であり、畏怖すら感じさせる。唯一政治の臭いを感じさせないのが『村芝居』。非日常を堪能した思い出。羅漢豆の味に違いがあるのも、至極当然であり共感。

  • NAO さん

    魯迅は自ら『吶喊』と名づけた14の短編。それは、文学で中国の古い封建社会に戦いを挑むという意気込みの表れだった。革命時代に、卑しい身分の男が冤罪で処刑される様子を描いた『阿Q正伝』は、中国ではなくても起こりそうな話だが、古い社会制度で人をがんじがらめにしてその人の個性を台無しにしてしまうということを象徴している「人食い」をテーマにした『狂人日記』や、かつては主人公より賢く頼れる存在だったのに、久々に帰ってみれば卑屈な貧乏人になっていた知人を嘆く『故郷』は、中国独特の問題点が赤裸々に描かれていて、衝撃的。

  • みゃーこ さん

    魯迅のバカヤロウ。何度泣かせるんだ。オイオイ声を出して泣いてしまった。「明日」「故郷」。その他作品も直後は硬直して動けなくさせられるほど考えさせられるのだ。「狂人日記」はあまりに鬼気迫る描写に本気で著者も病気なのでは、と感じさせられる。この洞察力神としか言い難い。登場する人間の心理や社会情勢まで客観的に緻密に精緻な観察眼を持って眺めていた生きる神だったんだろうと思う。とにかくどの作品も通して寂寞が序章にある通り彼の作品は血のように流れ読み手には絵画を見るように迫ってくる。本物の一流文学を知らされた気がする

  • マンセイ堂 さん

    有名な阿Q正伝を含め、12篇の作品を読むことができました。中でも「明日」という話が、自分の中で1番胸に残る内容でした。貧しい母子家庭で病を患った子供が、一生懸命働く母親の姿を見て「かあちゃん、とっちゃんはワンタンを売ったね。おいら、大きくなったら、ワンタンを売るよ。うんと売って、うんとお金をもうけて、母ちゃんにみんなやるよ」と言う箇所は切なくなりました。

  • 優希 さん

    歴史の変換器に文筆活動をしていたのが伺えます。清の時代の中国で口語を用い、文学を生み出すことは珍しかったことでしょう。中国の新しい歩みを見たようでした。

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