カラマーゾフの妹

高野史緒

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062178501
ISBN 10 : 4062178508
フォーマット
出版社
発行年月
2012年08月
日本
追加情報
:
312p 19cm(B6)

内容詳細

話題騒然の本年度江戸川乱歩賞受賞作!!

あの世界文学の金字塔には、真犯人がいる。

世界文学の最高峰として名高い『カラマーゾフの兄弟』には第二部がある。
ドストエフスキーはその予告をしながら、ついに書き上げることなく世を去った。
そしていま、文豪の残した壮大な謎に緻密な推理で挑む、
かつてなく刺激的なミステリーが誕生した。

これを読まずに、今年のミステリーは語れない。

不可解な「父殺し」から十三年。有名すぎる未解決事件に特別捜査官が挑む。

トロヤノフスキーは愕然とした。
当時の弁護士は真相まであと少しというところまで迫っておきながら、
最も重要な点を見逃している。
極めて重要な、絶対に見逃してはならない点をだ。(本文より)

【著者紹介】
高野史緒 : 1966年茨城県生まれ。茨城大学卒業。お茶の水女子大学人文科学研究科修士課程修了。1995年第六回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『ムジカ・マキーナ』(新潮社)でデビュー。2012年『カラマーゾフの妹』で第58回江戸川乱歩賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」...

投稿日:2013/01/09 (水)

ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を知らなければ楽しめないし、知っていれば憤りも感じざるを得ない、難しい立場の作品だ。2次創作、パロディ、同人誌的な感覚で読めば、ミステリー小説として読めるかもしれない。

suneo さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ntahima さん

    こんな悪夢にうなされたことがある。「君の仕事はこの家を持ち上げることだ!」「家を?」同僚達の反応は「大変だねえ〜」。未完の大作『カラマーゾフの兄弟』の後篇を書くとは生身の人間に家を持ち上げろと言うに等しい。著者が真っ向から挑まずミステリにて応えたのは賢明な選択。但、著者が“家を持ち上げえたか?”と言うとそうではない。書かれなかった続編を実在の作品が凌駕するのは神の領域。『〜兄弟』続篇構想を読んだことがある人なら犯人は簡単に分る筈。それと文学史上最も印象深い脇役のひとりであるイワンに主役は似合わないのでは?

  • 財布にジャック さん

    江戸川乱歩賞受賞作です。審査員の選評が後ろに載っていますが、確かに賛否両論になってしまうのも、読んでみれば頷けます。カラマーゾフの兄弟を読んでいるとより楽しめるとは思いますが、親切なことにおおまかなあらすじはこの小説の中で紹介されていました。まさかあのドストエフスキーの有名すぎるお話の続編を書こうとする日本人作家が現れようとは、天国のドストエフスキーもさぞや驚かれていることと思います。カラマーゾフ事件の異解釈、題名のカラマーゾフの妹とは?そして、登場人物達のその後と、いろいろな意味でお腹いっぱいです。

  • mukimi さん

    カラマーゾフの兄弟を読み終えてすぐ本書に取り掛かった。カラマーゾフ事件の真相が現代の日本作家により独自の視点で暴かれる痛快さ。あれほどの歴史的大作の中にまだこんなにも解釈の余地が残されていたとは…と驚きはあるが、あの作品はミロのヴィーナスの様に読む者の想像力を掻き立てる未完成の部分があるために色褪せないのかもしれない。ドストエフスキーが生きていれば書かれた筈の続編をこれまでどれほどの人達が想像しただろう。本書だけでなく世界中の作家がその続編を描く挑戦をしてきたのかもしれないと思うとぞくぞくする。

  • みっちゃん さん

    作者が「前任者」と呼ぶかの文豪の手になる原典は恥ずかしながら、全くの未読です。当然彼が「13年後」の続編を書くと予告し叶わなかった事も知りません。でも「カラマーゾフ事件」を詳述する章もある親切さで、私にも大変面白く読めました。プロファイリング、科学捜査、多重人格、サイコパス!コンピュータとロケットまで飛び出す、破天荒とも思える展開ですが、これらの点が最後には見事に1つの線に繋るのです!すごい解決編!いつの日か、原典に戻り「前任者」の残した手掛りを確認出来たらいいな。

  • ケイ さん

    期待して読み始めたが…、なぜこれを受賞作としたのか。あくまでも反対に票を投じた今野さんに全面的に同意する。「我が前任者」とドストエフスキーを呼んで欲しくない。ミステリーとしては、『カラマーゾフの兄弟』の矛盾をついて仕上げた話であり、そのアイデアの斬新さは素晴らしいと思う。しかし、カラマーゾフを真面目に読めば、彼らのその後の性格設定は無理があると思う。作者があの長編をかなり読み込んでいるとこはわかるが、ここまでくればパロディではないだろうか。アイデアとミステリとしてのみが評価されたのだろう。

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人物・団体紹介

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高野史緒

1966年茨城県生まれ。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。1995年、第6回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作の『ムジカ・マキーナ』(ハヤカワ文庫JA)で作家デビュー。2012年、ドストエフスキーの名作の続篇という体裁の幻想ミステリ『カラマーゾフの妹』で第58回江戸川乱歩賞を受賞(

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