八重子のハミング 小学館文庫

陽信孝

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784094080414
ISBN 10 : 4094080414
フォーマット
出版社
発行年月
2005年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
陽信孝 ,  
追加情報
:
16cm,221p

内容詳細

思いもよらなかった夫婦の同時発病。夫は胃がんが発見され摘出手術。その直後、妻にアルツハイマー病の兆候が見え始めた―。その後、夫は三度のがん手術から生還する一方で、妻の症状には改善の兆しが見られなかった。自らも迫り来る死の影に怯むことなく闘病、そして献身的に妻の介護を重ねる日々…。“三十一文字のラブレター”短歌約八十首を詠み、綴った、四千日余に及んだ老老介護の軌跡。「現代の智恵子抄」とも評された話題の単行本、待望の文庫化。二〇〇二年末に他界した愛妻を偲んだ「終章」を補記。

目次 : 第1章 がん告知と妻の異変/ 第2章 妻との三十九年間/ 第3章 「スローグッドバイ」/ 第4章 孫たちがそそぐ“心の薬”/ 第5章 人々の温もりに抱かれて/ 第6章 小尿の床を拭きながら/ 第7章 生きてこそ/ 終章 かあさん、ありがとう―文庫版に寄せて

【著者紹介】
陽信孝 : 1939年1月、山口県萩市生まれ。国学院大学文学部日本文学科卒業。三〇年以上にわたり教職に携わり、小・中学校校長、萩市教育長などを歴任。現在、萩金谷天満宮宮司、山口県歌人協会理事などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • はつばあば さん

    癌の話かなと思ったら若年性アルツハイマー。スローグッバイ・・なんて残酷な言葉か。アルツハイマーも認知症もマダラボケも家族にとっては大変なこと。今迄家を取り仕切っていた母が、歳をとったせいもあろうがそれこそ布団周りを汚物で・・。情けなくなったが、嫁さんに見られなくてよかったという安堵感も。同居する弟もシモの失敗には自分で当たっている。父も胃がんから大腸がんに転移して亡くなって十三回忌も済ませた。後は心穏やかに母の介護を務めねば・・。でもいつも穏やかではいられない( ;∀;)。私の為に生きていると言われても。

  • やまりん さん

    きれいごとでは済まないアルツハイマーの介護。幼いお孫さんも立派な介護の担い手として「ババ」に愛を注いできたことは「ジジ」と娘さん夫婦(両親)の教育の賜物だと思う。病気だとわかっていても堪忍袋の緒は切れそうになるもの。動物は子育てはしても介護はしない。介護をするのは人間だけだ。「ジジ」ほんとうにお疲れ様でした。

  • あさり さん

    ご自身も癌と闘いながら、若年性アルツハイマーを発症した妻を献身的に介護した夫。短歌と共に綴られた日々は愛に溢れている。要職を辞して介護に専念する覚悟、葛藤の中妻をオープンにすることで社会に理解を根付かせようとする心粋、全く頭が下がります。御家族の協力も並々ならぬもの。しかし、どの家族もこのように介護するなんてできないでしょう。著者は否定されていましたが、介護サービスを利用することも決して悪い選択ではないので、無理をし過ぎずそれぞれのご事情に合った介護を考えていただきたい。ばあばの薬は「やさしさ」。

  • アオイトリ さん

    ふみ友さんおすすめ)萩の方言を聞いてみたいと手にしたら、アルツハイマーの女性を介護する家族の物語でした。教育者であり、歌人の夫が在宅介護の舵を取ります。タフでなければ生きてゆけない。優しくなくては生きている資格がない。チャンドラーの一文を実践しているかのような愛の執念。かなりショッキングな介護の様子もありのまま書かれています。社会に知ってもらいたいと、講演活動に妻を同行するあたりは男性ならでは、と思いました。こんなにも大切に愛された八重子さんはしあわせだとつくづく思います。

  • なおみ703♪ さん

    著者が介護しきってもなお、あの時、ああすればよかった、ごめんね、などと悔いる気持ちがあったように、私も母を介護してまだ自分がしてあげられたことがあったのではないかと今なお振り返る気持ちに共感を覚え、また、昨日できたことが今日できなくなっていく寂しさや、一方で病気したからこそ母の手を長く握るなどスキンシップできたときの温もりを思い出した。しかし、私の経験と決定的に違うアルツハイマー病の場合の、共有した思い出や記憶がなくなっていく切なさは、胸がつまる思いで著者の句を詠み涙してしまった。夫婦、家族愛に溢れる書。

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