慟哭の海峡 角川文庫

門田隆将

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784041061626
ISBN 10 : 4041061628
フォーマット
出版社
発行年月
2017年11月
日本
追加情報
:
452p;15

内容詳細

太平洋戦争時、“輸送船の墓場”と称され、10万を超える日本兵が犠牲になったとされる「バシー海峡」。アンパンマンの作者である、やなせたかしの弟も犠牲者の一人だ。一方、“魔の海峡”から12日間の漂流を経て奇跡の生還を遂げた若者もいた。彼は死んだ戦友の鎮魂のために海峡が見える丘に長い歳月の末に、ある寺院を建てた。「生」と「死」の狭間で揺れ、自己犠牲を貫いた男たち。今、明かされる運命の物語。

目次 : 第1部 碧き波涛(撃沈/ 内蒙古から南方へ/ 狂い死にする兵たち/ 奇跡の救出/ バシーに沈む駆逐艦/ 南国の気風を受け継いで/ 青春の京都土佐塾/ 海軍少尉・柳瀬千尋/ 魔の海峡/ 訪れた悲報)/ 第2部 鎮魂の海(国破れて山河あり/ 鎮魂への執念/ 漫画家やなせたかし/ 姿を現わした潮音寺/ アニメ「アンパンマン」の誕生/ 荒れ果てた寺院/ 永遠のヒーロー)

【著者紹介】
門田隆将 : 1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒。戦争、事件、司法、スポーツ等、幅広いジャンルでノンフィクションを執筆。『この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(角川文庫)で山本七平賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • リュウジ さん

    ★3 その昔、『入学した時には彼らひとりひとりに幾通りもあったはずの未来への道が、今はもう「戦争への道」一本しかなくなっていた(P204)』時代があった。そしてその道は、戦って「死ぬ」のではなく、戦いに向かう途中海の上でなすすべもなく“戦死”する道もあった。このドキュメンタリーは、その死の中から生還した人と、その海峡で最愛の人を失ったアンパンマンの作者を通して、「あの時代とはなんだったのか」を描く。そしてこのドキュメントの本質は、彼らから何を学ぶのか。これは「生きる」について考える教科書だと思う。

  • yamakujira さん

    大戦末期、台湾南野バシー海峡では、米軍潜水艦隊の攻撃で多くの艦船が沈められて「輸送船の墓場」と呼ばれた。輸送船が沈没して12日間の漂流を経て生還した中嶋秀次と、駆逐艦とともに沈んだ柳瀬千尋。そして、帰還した千尋の兄は戦死した弟を想い続け、後に漫画家として「アンパンマン」を生んだ。運命の無情を感じるけれど、悲しみと怒りはなぜ慰霊や執筆に向かってしまうのか。次世代のためにも声高に戦争責任を追及してほしかった。「アンパンマンのマーチは特攻隊の歌」っていう噂は、あながち都市伝説でもないんだなぁ。 (★★☆☆☆)

  • takam さん

    虜人日記でも日本の敗因の最初に言及されるバシー海峡。ホロコーストよりも効率的に日本の若者を政府が奪ったような出来事と私は認識している。本書の主人公は、アンパンマンのやなせたかしと、その弟、千尋さん、そしてバシー海峡で遭難しながらも助かり慰霊を率先して行った中嶋さんである。京大出身の優秀な前途有望な弟である千尋さんを失い、戦争の理不尽さを痛感し、弟の自己犠牲の姿勢を受けついだアンパンマンを作り上げる。本当は失ったいたかもしれない人生を生きることになった中嶋さんの真摯さには胸を打たれた。

  • ciaom さん

    これはすごい。日本人なら読まないと(いや、こう書くとだめか)。日本のことを知りたいなら読まないと。大正生まれの男は生きることを許されなかった。前途有望だった未来ある若者たちが戦地てどれほど無念の死を果たしたか。やはり、戦争は絶対にしてはならない。これまでどれほどの悲しみの涙が流れたか。戦争で得た物は一体何だったのか。

  • tnyak さん

    バシー海峡で九死に一生を得た中島さんと、やなせたかしさんの実弟で戦死された柳瀬千尋さん、お二人の生き様を描いた優れたドキュメンタリーだ。アオパンマンの誕生秘話も初めて知ることができた。門田さんの筆力もあってだろう、プロローグでもエピローグでも落涙した。

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人物・団体紹介

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門田隆将

作家、ジャーナリスト。1958(昭和33)年高知県安芸市生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社に入社。『週刊新潮』編集部に配属、記者、デスク、次長、副部長を経て、2008年4月に独立。『この命、義に捧ぐ―台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19回山本七平賞受賞(本データはこの

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