フランスの街の夜 遠藤周作初期エッセイ

遠藤周作

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309030807
ISBN 10 : 4309030807
フォーマット
出版社
発行年月
2022年11月
日本
追加情報
:
248p;20

内容詳細

見知らぬ土地の見知らぬ街を旅したことがありますか。フランス留学から帰国後、作家として歩みはじめた若き日々。瑞々しさにあふれた初期エッセイ、単行本初収録作品の数々!匿名コラム、直筆漫画も収録。

目次 : 1(フランスの街の夜/ 留学生 ほか)/ 2(一人の若い作家として/ 読書について ほか)/ 3(文学碑無用論/ 本不足時代の良さ ほか)/ 4(世界映画の「つながり」の中で/ 文学の拷問と映画の拷問 ほか)/ 5(確たる幸福観をもて/ 変質者の時代―あらゆる世界に草加次郎的人物がいる ほか)/ 6(良夫賢父の弁/ 時計と指輪とガマグチ ほか)

【著者紹介】
遠藤周作 : 1923年、東京生まれ。幼年期を旧満州大連で過ごす。神戸に帰国後、十二歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒業。50年から53年までフランスに留学。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア小説や歴史小説、戯曲、「狐狸庵もの」と称される軽妙洒脱なエッセイなど、多岐にわたる旺盛な執筆活動を続けた。55年「白い人」で芥川賞、58年『海と毒薬』で新潮社文学賞、毎日出版文化賞、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞、79年『キリストの誕生』で読売文学賞、80年『侍』で野間文芸賞、94年『深い河』で毎日芸術賞、95年文化勲章受章。96年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • まる さん

    遠藤周作は好きな作家。今回の幾多のエッセイは色々なタイプがあったが、冒頭の本の題名の"フランスの街の夜"は静まったフランスの街で1人異邦人として生きる孤独を描いて、実に見事だった。夜のフランスの魅力と、その静寂の奥に隠されている多角的な孤独がひたひたと迫ってくる。また、映画「汚れなき悪戯」の批評ではカトリックの立場からの見かたが記されて、信仰と作品と観客の繋がりを教えてもらえた。映画を見た時、子供だったと思えば、深く感じようもなかったが、それにしてもあのように宗教的に深い作品だったのかと思った。

  • hirayama46 さん

    タイトルには初期エッセイとありますが、新しいものでは90年代の文章も収録されているので、新発掘エッセイ集という趣のほうが強いかも。性質上、別の本で読んだものと近い内容のものも多かったので、ファン向けのアイテムといえそうです。しかし、いろんなところに書いていたのだなあ……。70年代においては遠藤周作はそれほど小説を読まない人への知名度も高かったようですが(わたしはその時代に生きていないので推測ですが……)、あちこちの雑誌や新聞への精力的な寄稿がその理由のひとつだったのかもしれません。

  • ihatov1001 さん

    遠藤周作初期のエッセイ+α集です。まじめなものから狐狸庵節の効いた面白エッセイまでいろいろありますが、ご本人の渡仏にまつわるエッセイが面白かったです。フランスへ向かう途中の船が寄港した太平洋戦争の爪痕が残る東南アジアの様子、また留学中のフランスにて病を得て、死を感じつつ書かれた日記などを堪能いたしました。

  • TB さん

    N図書館本。遠藤周作は4月に読んだ『私の愛した小説』以来。久しぶりになってしまった。「初期エッセイ」とあるが、初出は1951から1992まであり、「初期エッセイを中心に」が正確だ。できれば巻末だけでなく題の下にでも初出を書いていてくれるとありがたかった。副題をつけると、T:若い時、U:文学、V:コラム、W:映画、X:真面目に、Y:ふざけて、かな。それにしてもVのコラムは、天声人語みてーだなと思っていたら朝日新聞での匿名記事だった。でもイザヤ・ベンダサンを本当のユダヤ人のように書いているのは頂けない(笑)。

  • アルプトロカ さん

    遠きアオハル時代、狐狸庵先生のエッセイを夢中になって読み耽り読み返し、爆笑に腹筋がしびれた記憶が蘇り、期待して手に取った本であったが、40年という時の壁は私が長い時間をかけて作ったものなのか、実は見えていなかっただけで元々あったものなのか。答えはすぐに出ないが、今では受け入れられないであろうザ・昭和マインドな文面に違和感を覚えずにはいられなかった。

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遠藤周作

1923年、東京生まれ。幼年期を旧満州大連で過ごす。神戸に帰国後、十二歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒業。50年から53年までフランスに留学。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア小説や歴史小説、戯曲、「狐狸庵もの」と称される軽妙洒脱なエッセイなど、多岐に

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