フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人 朝日新書

速水健朗

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784022735393
ISBN 10 : 4022735392
フォーマット
出版社
発行年月
2013年12月
日本
追加情報
:
214p;18

内容詳細

今、日本人は食を巡って大きく二つに分かれている。食の安全のためにお金を使うことを厭わない人々と、安全よりも安さと量を重視する人々。
食べ物を通して歴史や社会を読み解きながら、日本人の新たな政治意識を導き出す。
「有機野菜」「地産地消」「ベジタリアン」「ビーガン」「マクロビ」「ローフーディズム」など自然派の食を愛好する人々、
そして、「コンビニ弁当」「ファストフード」「メガ盛り」「チェーン系290円居酒屋」など、産業化された食を愛好する人々。
現代の日本人の食の好み、ライフスタイルをマッピングし、そこから見えてくる政治的な分断を読み解く。
さらには、ヒッピー、新左翼、学生運動が撤退した1970年代以降の社会運動が、
オーガニック革命、スローフード運動といった「食の革命」として継続され、
現代の「フード左翼(レフト)」に接続されたという歴史を遡るフードの政治思想史。

【著者紹介】
速水健朗 : 1973年、石川県生まれ。ライター、編集者。コンピュータ誌の編集を経て現在フリーランスとして活動中。専門分野は、メディア論、都市論、ショッピングモール研究、団地研究など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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消費社会的な食のあり方が行き着く最先端は...

投稿日:2021/04/14 (水)

消費社会的な食のあり方が行き着く最先端は、自然志向、健康志向の地産地消・スローフード的な方向と、メガマック、メガ牛丼といった下流に向かう方向との二極分化である。有機農業はまったくサスティナブルではない、等々、少し前の本だがためになる内容です。

タカノブ さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mitei さん

    食の観点から政治を見るというのは今までありそうでなかった一冊かなと思った。確かに何を食べるのかと言うのはその人の思想信条が最も現れているなと感じた。おそらく私などはフード極右に該当しそうですw

  • yamaneko* さん

    アメリカでは、海岸の大都市圏は民主党で「スターバックス」、中央農村部は共和党で「クァーズビール」を好む。今まで日本では、政治とライフスタイルはそんな密接な関係はなかったが、消費傾向を通して変化しつつあるという。何を選び、何を食べるのかが、個人の選択に留まらず、世界にも影響していく。健康によかれと思って有機食品を買う行為が、人口増を続ける世界の食糧難に拍車をかけることになるとは。。考えさせられる一冊です。

  • ホッケうるふ さん

    著者の「フード左翼」という定義の考察は深いが対極定義の「フード右翼」とは実は普通の一般大衆の事であり看板に偽りあり。フード左翼の生産者とその消費者が同じ思想と言うがオーガニックを消費する大半の都会人は著者の言う都市アッパーミドル層の趣味嗜好から「オシャレさ」と「多彩さ」で選んでいるだけなのでは?むしろ本書はフード左翼の観点からアメリカ人が食=政治意識のレベルで都市リベラル層と地方保守層に分かれると指摘した点が見事。2013年の時点で誰も想像しなかったトランプという大統領が成立した理由を言い当てているのだ。

  • さきん さん

    フードと政治を絡めるのは良い試みだと思ったが、右派と左派たちは逆だと思った。地域主義が右派でグローバリズム側が左派ではないだろうか。時々レストランを襲うビーガンや、マクロビオティック、ローフーディズムなどそれぞれの思想も解説してあり、農業派、契約派など有機農業内での対立など勉強になる話が多かった。

  • おさむ さん

    you are what you eat.ですから、人間の食生活は、政治的で哲学的との解釈は腑に落ちました。自分にあてはめると、フード左翼かなぁw。でもジャンクフードも好きですし、食が多様な日本は欧米と違って、単純に食の左右色分けはできないような気もします。そこがこの本の主張の限界なのかもしれません。

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速水健朗

ライター、編集者。主な分野は、文化全般、本や都市、メディア史など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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