生きる哲学 文春新書

若松英輔

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166610013
ISBN 10 : 4166610015
フォーマット
出版社
発行年月
2014年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
267p;18

内容詳細

祖国を離れ、ひとり異国の地をひたすらに歩いた作家・須賀敦子。強制収容所で絶望を目の当たりにしながら、生きる意味を問うた精神科医・フランクル―。寄る辺なき時にあっても自分の足で確かに立ち、新たな思索を切り拓いた14人の「生きる哲学」を読む。

目次 : 生きる―言葉と出会うということ/ 歩く―須賀敦子の道/ 彫る―舟越保武の「かたち」が照らす光/ 祈る―原民喜の心願/ 喪う―『論語』の哀しみ/ 聴く―志村ふくみと呼びかける色/ 見る―堀辰雄と風が告げる訪れ/ 待つ―リルケと詩が生まれるとき/ 感じる―神谷美恵子の静かな意思/ 目覚める―寄り添うブッダ/ 燃える―フランクルが問う人生の意味/ 認める―辰巳芳子と「いのち」/ 読む―皇后と愛しみが架ける橋/ 書く―井筒俊彦と「生きる哲学」

【著者紹介】
若松英輔 : 批評家。読売新聞読書委員、『三田文学』編集長。1968年生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」で、第14回三田文学新人賞評論部門当選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • はたっぴ さん

    先月読んだ『100分de名著』で解説をされていて、「とてもわかりやすく自然な言葉で心の機微を語る人だな」という驚きを持ったためこの一冊を手にしてみた。目に見えない心のあり方を、文章や芸術や宗教、思想を通して表現しようと試みてきた方々(美智子皇后、須賀敦子、神谷美恵子、フランクル、堀辰雄、他)を取り上げているが、著者の言葉が加わることでより馴染みやすくなり、噛みしめながら読み味わうことが出来た。早速、巻末のブックリストをもとに未読の著書を探してみたい。また一人、気になる著作家に出逢えたことが無性に嬉しい。

  • つねじろう さん

    そう哲学だよ哲学、2015年は哲学的に生きようと思ったところに飛び込んできた本バッチリだった。序文でもっていかれた。そうスタンスは王陽明、実践するつまり生きてることが哲学と云う。市井の達人が生きる哲学者だと云う考え方は説得力があり親しみが湧く。そりゃ哲学だから少し理屈ぽいのは我慢しなくちゃいけないけど読んでる時は少し分かった気になったりする。その過去形も分かったて意味があるんだって。其々登場する哲人達には敬服。分かったつもりでも自分の未熟さを感じる。でも未熟って可能性があって素敵だよねって居直ったりする。

  • (haro-n) さん

    ざっくり読みです。孔子の服喪に対する考え方と、堀辰雄やリルケの死者に対する考え方に、色々と考えさせられました。孔子の時代は、共同体の単位が人々の生活に非常に重要な時代。対して、堀辰雄の時代は個人主義を謳歌する時代で、他者の死を悼む行為も共同体単位というより個人に託され、個人の内面の問題となっていったのかと勝手に思いました。後者の方が高い精神性があるように一見思われてしまうかも知れないが、多分それは一面的な見方なのでしょう。共同体が人の生活に深く根付いている状況を(少なくとも私は)想像するしかないですが、↓

  • ちゃちゃ さん

    「生きるとは、自分の中にすでにあって、見失っている言葉と出会うための道程だとも言えるのかもしれない」なんと深く魅力に満ちた捉え方だろう。本書は、14人の文筆家や思想家を取りあげ、彼らが「哲学者」である所以を明晰な文章で解き明かす。著者の、生き様の本質を射抜く目の鋭さ的確さ、文学や芸術に対する見識の高さ、その人の魅力に迫ろうとする真摯な姿勢に、心がわしづかみにされたような感動を覚えた。自分の浅学を恥じ入るとともに、文学や哲学の奥深い世界に分け入ってゆく喜びを味わえた。道のりは遠いが、それは楽しみでもある。

  • (haro-n) さん

    表面的な読み方をしてしまった為、読み直した(笑)。生きることのかなしみや不安といのちの営みの奥深さを、生きる慈味として受け止める14名の先人の思想を紹介する。深いかなしみや苦しみに沈む人のための本のように少し感じた。死者の訪れと魂の交流といった体験は、非科学的なだけに万人に説得力をもって語ることは難しいと思う。しかし、そうしたことを自分の感覚が確かに捉えたのならば、そして、そうすることで悲しみが絶望へとひたすら突き進まずに、生きる豊かさへと変貌するものであるならば、とても重要な、意味のある生き方だと思う。

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