ゲルマニウムの夜 王国記 1 文春文庫

花村萬月

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167642037
ISBN 10 : 4167642034
フォーマット
出版社
発行年月
2001年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,316p

内容詳細

人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。なおも修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くす。それこそ現代では「神」に最も近く在る道なのか。世紀末の虚無の中、神の子は暴走する。目指すは、僕の王国!第119回芥川賞を受賞した戦慄の問題作。

【著者紹介】
花村万月 : 1955年東京生まれ。中学を卒業後、オートバイで全国を放浪し、数々の職業に就く。北海道をツーリングした折の紀行文が旅雑誌に採用され、原稿料を手にしたのをきっかけに小説を書き始めた。1989年『ゴッド・ブレイス物語』で小説すばる新人賞を受賞、若者がもつ峻烈な生命力と疾走感を描いて、多くの読者を得る。1998年『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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何とも言えない世界観です。映画化されまし...

投稿日:2006/01/17 (火)

何とも言えない世界観です。映画化されましたが、主演の新井浩文が本の役そのままで、小説を読んで想像してた姿にピッタリでした。是非、本を読んでから映画も観て下さい。

麻由 さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • absinthe さん

    芥川受賞作『ゲルマニウムの夜』から始まる修道院のお話。神に最も近いはずの修道院は、上辺の清廉さの内側にセックスと暴力を秘めていた。糞まみれの舞台といった塩梅だが、暴力にまみれた描写ながら孤高の美しさまで感じる。殺した経験を持つ朧。カリスマ性が王国を作り上げていく様を描いた。修道院長への性奉仕、修道女との性交、神の掟を破りまくる。それにしても凄い話。

  • kaizen@名古屋de朝活読書会 さん

    芥川賞】石原慎太郎が銓衡委員で絶賛している。たしかに石原慎太郎好みなのかもしれない。修道院に出戻りの男。修道女ではないアスピラント。ゲルマニウムは鉱石受信機(ラジオ)の鉱石の種類。キルヒホッフの法則について記述しているのが救いか。

  • ehirano1 さん

    こ、これは明らかに著者本人の経験を元にした作品としか思えません。ここまで生々しい描写は想像だけでは無理ではないでしょうか。読んでる最中、何かしらの匂いを終始感じていました。

  • パトラッシュ さん

    旧作『ブルース』が暴力小説と称されたように、花村萬月は暴力をテーマとする日本で唯一の作家だ。その小説では多くの人が殺され、傷つけられ、犯され、辱められるが、陰湿さやいやらしさは微塵もない暴力の純粋さ美しさが描かれる。カトリック修道院を舞台に展開される肌に痛みを感じるほど激しい暴力と背徳のドラマの果てに、主人公の朧は周囲から崇高な存在と見なされるに至る。香油と香料と蝋燭の匂いの代わりに、血と腐敗と性交の悪臭に満ちた救世主キリストと神の王国が誕生する。それを納得させられる人物描写の筆力は何度読んでも凄まじい。

  • hit4papa さん

    殺人を犯し、少年の頃暮らしていた修道院兼教護院に身を隠す青年 朧が主役の連作短編集です。著者の作品には、グロテスクともいえる暴力やあからさまな性的描写が多く見られます。そんな中にも、著者なりの美学があるのですが、本作品集にはどうにもそれを感じとることができません。本作品集に通底するのは、欺瞞に対する沸々とした憤懣でしょうか。読み進めると、朧の自己中心的な正義(?)にゲンナリしてしまいます。ただ、こういう露悪的なものにも惹かれるのは事実であり、それは、自分の暗黒面をくすぐるからなのだろうと思います。

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人物・団体紹介

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花村萬月

1955年東京生まれ。’89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。’98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、同年、『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの

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