とても面白くて、多岐に渡った事象が書かれていますので、続きが気になって、一気に読めてしまいます。特に美輪さんが、戦争の時に犠牲を強いられながらも、迫害されていた日本女性の悲劇を歌った、｢祖国と女たち｣の歌に出てくる様な、辛苦の当事者の方からのお便りのお話には、深く痛み入りました。現在も問題になっている海外の女性たちは勿論、日本女性にも同じ悲劇が実際に多々強いられていたことは確かなことで、それを無かったことに隠蔽しては、決してならないことだと強く思いました。

美輪さんが常日頃おっしゃっていらっしゃいます、この世の法則を学ぶことができる本です。世のしがらみや苦しみに囚われない為の真理だと思います。実際の人物をもとに解説されていて、具体的でとても面白いです。

こんなに感動的な作品はありません。虐げられてきた人たちの声なき声を代弁して訴えかけ、私たちに届けて下さっています。差別主義者や、戦争亡者への義憤が凛として素晴らしく、沢山の方たちの心を救って下さっていると思います。

美輪さんの美しいジャケットが印象的ですが、一曲の中で少女から老女まで変貌して、舞台劇のようです。老兵は去るのみという栄枯盛衰を感じられ、とても聞き応えがあります。

美輪さんのデビュー曲ですが、今聞いても新鮮です。シャンソンは元々フランスの民衆文化に根差したものなので、気取った歌詞ではなく、訳詞された美輪さんのコミカルなアレンジが利いていて、興味深いです。

｢花子とアン｣の劇中歌で使われて、反響になりましたが、美輪さんの訳詞が本当に素晴らしいです。美輪さんが日頃語られている、至高の無償の愛を具現化した歌詞でとても感動的です。

様々な才能に溢れた美輪さんですが、やはりその本業は歌手ですので、その真髄が詰まった全曲集は必聴の価値があります。魂を揺さぶる日本一の歌唱力だと思います。

自分たちに都合の良い検索結果が表示されやすいネットと違い、賢者は歴史に学ぶというのがどういう意味か考察できます。現在の国際問題など、近隣国との交流は、大戦以前から俯瞰して見るべきであると、深く感動しました。歴史を見れば、日本は何度も侵略行為をしていますが、向こうからされたことは一度もないという視点は、深く痛み入って感じ入りました。実際に戦争の艱難辛苦を味わった美輪さんの言葉は、何よりも真理をついています。

快刀乱麻を断つという言葉がぴったりです。ご相談者の方への美輪さんのご回答は的確で、核心をつかれていて、読んでいて小気味良いです。こういう考え方もあるのかと、はっと気付かされます。自分には回答が困るようなご相談も、どれもピシャリと解決なさってスッキリします。

とても勉強になり、参考になりました。日頃、美輪さんが語っていらっしゃいます文化の大切さ、その嗜み方、細やかなおしゃれのコツなど、具体的に描かれており、分かりやすいです。全体的に愛らしい装丁で、読んでいて楽しくなります。