なぜ日本だけが中国の呪縛から逃れられたのか 「脱中華」の日本思想史 PHP新書

石平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569837451
ISBN 10 : 456983745X
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
追加情報
:
254p;18

内容詳細

なぜ日本は中韓から超絶した素晴らしい国になったのか。その秘密は、中華文明と果敢に対峙しつづけた日本思想史にあった。歴代の中華帝国は「中華文明」を振りかざし、周辺国に圧倒的な影響力を及ぼしてきた。しかし日本だけは、決して呑み込まれなかった。聖徳太子、最澄、空海、伊藤仁斎、荻生徂徠、本居宣長はじめ、日本の偉大な思想家たちは何を考えたのか?そして日本人は、いかに「中華」を完全に排除し、世界でも類を見ない日本文明の思想的高みに至ったのか?対中関係という視点から鮮やかに浮かび上がる、独創的かつ驚愕の日本思想史入門。

目次 : 序章 思想としての「中華」とは何か/ 第1章 飛鳥・奈良時代―脱中華から始まった日本の思想史/ 第2章 平安から室町―仏教の日本化と神道思想の確立/ 第3章 江戸儒学の台頭と展開―朱子学との戦いの軌跡/ 第4章 国学の快進撃―日本思想史のコペルニクス的転回/ 終章 幕末と明治―儒教の復権と国民道徳の形成

【著者紹介】
石平 : 1962年、四川省生まれ。1984年、北京大学哲学部を卒業後、四川大学哲学部講師を経て、1988年に来日。1995年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了後、民間研究機関勤務。2009〜2016年、拓殖大学日本文化研究科客員教授。2002年、『なぜ中国人は日本人を憎むのか』(PHP研究所)の刊行以来、日中・中国問題を中心とした評論活動に入る。2007年、日本に帰化。2014年、『なぜ中国から離れると日本はうまくいくのか』(PHP新書)で第23回山本七平賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ゆきこ さん

    「脱中華」に主眼を置いた日本思想史。古代から順を追って丁寧に論じられているため、明治期までの流れがとてもわかりやすかったです。終章とあとがきで少し触れられている明治から昭和への流れがとてもおもしろかったので、ぜひ続編を書いてもらいたいです。

  • niisun さん

    ちょうど飛鳥時代の古事記誕生秘話をテーマにした小説を読んだばかりだったので、大陸に現れた脅威“唐王朝”に対するための天智、天武の中央集権化や、聖徳太子の仏教奨励の話はとても良く理解できました。また、日本的仏教の形成過程も良く耳にする話ですが、簡潔で分かり易くまとまっていました。一方で江戸期の朱子学から国学への流れは不勉強だったため、とても勉強になりました。“道徳”の教科化が話題になっていて、扱われる“道徳”の怪しさも指摘されていますが、その違和感の源、あるいは“道徳”の正体が、少し、垣間見えた気がします。

  • isao_key さん

    タイトルに惹かれて購入したが、内容は飛鳥時代から始まる日本思想史。なので、タイトルの問いには正確には答えていない。ただ石平さんならではの日本史、日本思想史の考えが出ていて面白かった。日本仏教が思想としての厚みと創造力を亡くした端緒は、平安時代から進んだ仏教の大衆化と簡素化によるもの。一般大衆を救済するために極限まで簡素化され念仏や題目を唱えるさえすれば極楽往生できるのであれば思想はもはや必要なくなる。素行は「日本が中華だから日本が素晴らしい」といい、宣長は「日本は中華でないからこそ素晴らしい」という。

  • ムカルナス さん

    日本は歴史上、国防の危機には中国流の強力な中央集権体制で切り抜けようとしてきた。最初は白村江の戦い後に中国王朝を模倣して強力な中央集権国家を作ったこと。二回目は黒船来航以降、敗戦まで天皇中心の神道の中央集権国家かつ思想は忠孝を骨格とする儒教的イデオロギーとしたこと。そして敗戦により神道も儒教も否定され日本は精神的支柱をなくしたままである。本書は古代から日本が仏教、儒教等の外来思想を受け入れつつ日本化させ江戸時代に国学を誕生させるまでの思想史だが今一度日本の精神は何かを考えるのに良いガイドになると思う。

  • Ryoichi Ito さん

    飛鳥時代には中国に対抗するために儒教を拒否した日本だが,徳川幕府は朱子学を御用学問として採用した。朱子学は伊藤仁斎や本居宣長らによってそのインチキ性を暴露されたが,明治政府はこれを國の基本倫理とし,教育勅語として国民に押し付けた。その結果ミニ「中華」を目指した日本は壊滅する。現在,中華人民共和国はまさに「中華」たらんとしている。日本は中国の呪縛を逃れることができるだろうか。 著者は日本に帰化した中国知識人。儒教と日本人の関係を簡潔な文章で明らかにしている。

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人物・団体紹介

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石平

1962年中国四川省成都市生まれ。1980年北京大学哲学部入学。1983年頃毛沢東暴政の再来を防ぐためと、中国民主化運動に情熱を傾ける。同大学卒業後、四川大学哲学部講師を経て、1988年留学のために来日。1989年天安門事件をきっかけに中国と「精神的決別」。1995年神戸大学大学院文化学研究科博士程

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