中国を代表する交響作家、王西麟の大作、世界初録音!
王西麟(ワン・シーリン、Xilin Wang)は上海音楽院で作曲と指揮を学び、若くして中国音楽界で頭角を現した人物。しかし毛沢東の文化政策を批判したため地位を剥奪され、山西省に追放されて強制労働を強いられ、また拷問により聴力にも支障をきたすという苦難に見舞われます。文化大革命が終結した1978年に北京に戻り作曲活動を再開。西洋の近代・現代の音楽を積極的に研究し、ショスタコーヴィチや中国の民族音楽などにも影響を受け、表現豊かで力強い作曲スタイルを獲得、国内でも高い評価を得るに至ります。2008年の北京オリンピックのために作曲された第6番をはじめ、これまでに9曲もの交響曲を発表しているシンフォニストでもあります。
交響曲第3番は「1989年の天安門事件をうけ、世界中で民主主義と自由を追求する崇高な理想を持つ人々に捧げる」として書かれた4楽章から成る作品。王は「自分のためだけに書くのではなく、この長い歴史のなかで亡くなったすべての人々のために書きたい」とコメントしており、「Symphony=共に、鳴る」という古典的な形式に現代における新たな価値を与え、強い生命力を吹き込んでいます。(輸入元情報)
【収録情報】
● 王西麟:交響曲第3番 Op.26(1989/90)
I. Adagio [17:13]
II. Allegro (♩=126) [14:29]
III. Largo [14:45]
IV. Allegro (♩=116) [18:08]
中国国家交響楽団
エマニュエル・シフェール(指揮)
録音時期:2018年4月18日
録音場所:北京コンサートホール
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)