ポトスライムの舟

津村記久子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062152877
ISBN 10 : 4062152878
フォーマット
出版社
発行年月
2009年02月
日本
追加情報
:
20cm,186p

商品説明

本当に大事なことは、きっと毎日少しずつ育ってる。
第140回 芥川賞受賞作

「つつましやかに生きている女性の、そのときどきのささやかな縁によって揺れ動く心が、清潔な文章で描かれていて、文学として普遍の力を持っている」――選考委員 宮本輝氏

お金がなくても、思いっきり無理をしなくても、夢は毎日育ててゆける。契約社員ナガセ29歳、彼女の目標は、自分の年収と同じ世界一周旅行の費用を貯めること、総額163万円。

野間文芸新人賞(『ミュージック・ブレス・ユー!!』)に続く受賞!なにげないのに新しい、さりげないのに面白い、私たちの文学!

内容詳細

お金がなくても、思いっきり無理をしなくても、夢は毎日育ててゆける。契約社員ナガセ29歳、彼女の目標は、自分の年収と同じ世界一周旅行の費用を貯めること、総額163万円。第140回芥川賞受賞作。

【著者紹介】
津村記久子 : 1978年大阪市生まれ。大谷大学文学部国際文化学科卒業。2005年「マンイーター」で第21回太宰治賞を受賞。2008年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で第30回野間文芸新人賞受賞。「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ヴェネツィア さん

    2008年下半期、芥川賞受賞作。同時期の候補者には鹿島田真希や田中慎弥もいて、なかなかに激戦だった。まず、タイトルがいい。ポトスライムは、色彩の鮮やかさと瑞々しさを喚起するが、そこに舟が加わることで、イメージに一層の拡がりが生まれる。次にリズムがあり、スピード感に溢れる文体が爽やかだ。けっして明るい物語ではないのだが、暗く落ち込んで行くこともない。視点人物である主人公のナガセをはじめ、りつ子にも、母にも、その他の登場人物にも、どこにも男の影のない小説だ。そうなのだ。女はかくも自立して生きて行けるのだ。

  • みも さん

    表題作104頁『十二月の窓辺』77頁の2篇。ある意味2篇は「対」を成すのか。微妙な年齢を迎える自分に漫然たる不安を抱え、労働対価や仕事の意義を模索する女性。モラハラに遭いながら神経を摩耗させ、必死で会社組織の理不尽さとの距離感を保とうとする女性。端正且つ細緻な筆致で、丹念に日常の些事や思考を綴る。ただ修辞的には驚嘆すべき比喩もなく、生真面目で月並みな形容が並ぶ文章。構成の技法は巧妙であると思うが、文学作品として昇華されているのか否かは些か心許ない。芥川賞受賞作ですと聞けば「ああ、そうか」と頷くだけである。

  • 遥かなる想い さん

    2009年度芥川賞受賞。工場で働く者の視点で「時間を金で売る」虚しさを巧みに描いてはいるが、やや淡々とした筆致が気になる。文学的な技巧の高さを評価されての受賞らしいが、私にはかえって盛り上がりのない物語にしているように思えた。

  • みっちゃん さん

    ナガセとツガワ。名前は変わっているけれど、『十二月の〜』は『ポトスライム』の前日譚と私は受け取った。付け入れそうなひとをその嗅覚で嗅ぎわけて、浸食、搾取して支配し、恫喝を繰り返す人間と、そこから逃れたくてもその真面目さ、弱さ、優しさ故に疲れはて、弱るだけのひと達。これまで読んだ津村作品だけでも何度か出くわした構図だ。怒りが沸き起こる。どうか彼女が自らを人生の落伍者、と決めつけることなく、ささやかでも穏やかな暮らしを取り戻せるように。祈るような気持ちで『ポースケ』に進む。

  • 扉のこちら側 さん

    初読。2014年196冊め。働くつらさ。読むのが苦しかった。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

津村記久子

1978年大阪府生まれ。2005年「マンイーター」(改題『君は永遠にそいつらより若い』)で太宰治賞を受賞してデビュー。08年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で野間文芸新人賞、09年「ポトスライムの舟」で芥川賞、11年『ワーカーズ・ダイジェスト』で織田作之助賞、13年「給水塔と亀」で川端康成文学賞、

プロフィール詳細へ

津村記久子に関連するトピックス

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品