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ポピュリズムとは何か 民主主義の敵か、改革の希望か 中公新書

水島治郎

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121024107
ISBN 10 : 4121024109
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

イギリスのEU離脱、反イスラムなど排外主義の広がり、トランプ米大統領誕生…世界で猛威を振るうポピュリズム。「大衆迎合主義」とも訳され、民主主義の脅威と見られがちだ。だが、ラテンアメリカではエリート支配から人民を解放する原動力となり、ヨーロッパでは既成政党に改革を促す効果も指摘される。一方的に断罪すれば済むものではない。西欧から南北アメリカ、日本まで席巻する現状を分析し、その本質に迫る。

目次 : 第1章 ポピュリズムとは何か/ 第2章 解放の論理―南北メリカにおける誕生と発展/ 第3章 抑圧の論理―ヨーロッパ極右政党の変貌/ 第4章 リベラルゆえの「反イスラム」―環境・福祉先進国の葛藤/ 第5章 国民投票のパラドクス―スイスは「理想の国」か/ 第6章 イギリスのEU離脱―「置き去りにされた」人々の逆転劇/ 第7章 グローバル化するポピュリズム

【著者紹介】
水島治郎 : 1967年東京都生まれ。東京大学教養学部卒業、99年、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。甲南大学助教授、千葉大学法経学部助教授などを経て、千葉大学法政経学部教授。専攻はオランダ政治史、ヨーロッパ政治史、比較政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 遥かなる想い

    2018年新書大賞第4位。 日本では「大衆迎合主義」とも説明される 今世紀のポピュリズムを書いた作品である。 長年 日本がお手本としてきたアメリカそして 西欧で 一体今 何が起きているのか? イギリスのEU離脱、トランプ政権成立などを 題材に 懇切丁寧に 各国の事情を描く。 急速にグローバル化するポピュリズムに 若干の不安を感じる、そんな読後感だった。

  • KAZOO

    世界の政治状況についての。ポピュリズムの動きについて最近までの状況が書かれていて参考になりました。英国、トランプやオランダ、フランス、スイスの動きまでがかかれています。日本でも維新の橋本さんがそうだといいますが、どちらかというと小泉首相から始まって今の安倍総理など典型的なものだと思います。吉田首相のような昔の骨のある政治家というのが懐かしくなります。

  • 夜間飛行

    著者はポピュリズムをデモクラシーの隘路と考え、例えばグローバル化を一方的に進める「上」から痛みを負わされた「下」の反発…というように(政治手法ではなく)政治運動と見なしている。なるほど代議制や司法制に立脚したデモクラシーは硬直した権力構造を生むから、民衆の直接参加を促すポピュリズムが必要になってくる。しかしそうはいってもポピュリズム特有の排他主義が行きすぎれば紛争が生じる。その辺り日本より動きの早い英仏、ベルギー、オランダ、デンマークの事例はたいへん参考になった。西欧とラテンアメリカの違いも無視できない。

  • マエダ

    ポピュリズムの時代となりえる21世紀これは知っておかねばと読了。ポピュリズムを「固定的な支持基盤を超え、幅広く国民に訴える政治スタイル」と「人民の立場から既成政治やエリートを批判する政治運動」の二つの定義に分けひもといている。

  • どんぐり

    ヤン=ヴェルナー・ミュラーの同名本よりは、こちらのほうが理解しやすい。ポピュリズムの特徴は、以下の4つ。@ポピュリズムはその主張の中心に、「人民」を置いている。A「人民」重視の裏返しとしてのエリート批判がある。B「カリスマ的リーダー」の存在。Cイデオロギーにおける「薄さ」。イギリスのEU離脱にはじまり、移民・難民排除を訴えるヨーロッパ極右政党の台頭、ベルギーの言語問題とフランデレン民族主義、アメリカ第一主義を掲げるトランプなど、グローバル化するポピュリズムの態様を知るにはよい入門書だ。

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