風は西から

村山由佳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344032682
ISBN 10 : 4344032683
フォーマット
出版社
発行年月
2018年03月
日本
追加情報
:
407p;20

内容詳細

大手居酒屋チェーン『山背』に就職し、繁盛店の店長となって張り切っていたはずの健介が突然、自ら命を絶った。なぜ彼の辛さをわかってあげられなかったのか―恋人の千秋は悲しみにくれながらも、同じく息子の死の真相を知りたいと願う健介の両親と協力し、「労災」の認定を得るべく力を尽くす。だが『山背』側は、都合の悪い事実をことごとく隠し、証拠隠滅を図ろうとするのだった。千秋たちはついに、大企業を相手にとことん闘い抜くことを誓う。

【著者紹介】
村山由佳 : 1964年東京生まれ。立教大学文学部卒業。93年『天使の卵 エンジェルス・エッグ』で第6回小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で第129回直木賞、09年『ダブル・ファンタジー』で第22回柴田錬三郎賞、第16回島清恋愛文学賞、第4回中央公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 鉄之助 さん

    「この作品はフィクションです」との断り書きがあっても、あるブラック企業とされる会社をイメージしてしまった。店の赤字を出すことを「テンプク」と呼び、その店長は親会社に呼び出され、「ドック入り」という追求会議でやり玉となる。カリスマ創業者が、会社のことを「大きな船」に例えていることからきている。結果、過労による自殺。今や英語やフランス語の辞書にも載っている「Karoshi」。これが、現代の闇なのだろう。そんな会社には、こちらからおさらばして、生き生きとして暮らせる道を行きたい。

  • starbro さん

    村山由佳は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者の新境地でしょうか、ブラック企業過労自殺家族物語でした。女性が主人公なので、電●がモデルかなと思っていたら、ワ●ミでした。どの会社も職業もブラックな要素があると思いますが、一番ブラックな職業の人(内閣総理大臣;24時間365日体制)が、働き方改革関連法案なんていっても説得力がない気がします。その前にバカンス法でも制定した方が良いと思います。

  • ウッディ さん

    大手居酒屋の新店長として、厳しいノルマのため寝る間もなく働き続ける健介。それでも不運が重なった末の赤字で、本社からの吊し上げにあい、追い詰められ自殺する。残された恋人千秋は、健介の両親とともに、社長の謝罪を求めて大企業と戦うことを決意する。昼食に餃子を食べて葬式に参列した本部長に対する健介の父の広島弁の啖呵は、巨悪対弱者という「空飛ぶタイヤ」を彷彿とさせる構図でした。志を持ち努力する人が報われるそんな当たり前の社会になってほしい。現代の闇を描いた問題作というだけではなく、物語としてもとても面白かったです。

  • うっちー さん

    それでも健ちゃんは戻ってきません

  • taiko さん

    実家の居酒屋を継ぐために、大手居酒屋チェーンに就職した健介は、店長になり激務から心を壊し自死を選んでしまった。 会社のあり方に疑問を持った恋人千秋と健介の家族は、企業を相手に戦うことを誓う。…過労自殺。モデルとなった事件も、大手広告代理店での事件もまだ耳に新しい。ニュースで見ながら、大変だなと他人事で済ませていた所がありましたが、今回のこの出会いで、一歩近づき考える機会を持ちました。悲しみや痛みを図るすべが賠償金などの金額になってしまうため、報道されるとつい冷めた気持ちになっていたことを反省します。→続く

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村山由佳

1964年、東京都生まれ。作家

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