きのうの世界 下 講談社文庫

恩田陸

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062770385
ISBN 10 : 4062770385
フォーマット
出版社
発行年月
2011年08月
日本
追加情報
:
15cm,357p

商品説明

この町の秘密。
住人は塔のことを何も知らない。真実を隠すために、知らないふりをしているみたいだ。
死んだ男は、一つの謎かけを残した。

塔のある町が抱える秘密を住人たちは何も知らない。夜に塔を見てはいけないという町に伝わる不思議な教え。亀とハサミと天の川のステンドグラスが表す意味とは。殺された男は駅の掲示板に奇妙な貼り紙を持ち込み、誰かと連絡を取っていた。彼は町の秘密に触れてしまったのか。雨が降る。町の本当の姿が明らかになる。

焚き火と推理小説が好きな高校生の田代修平。彼はあの死んだ男と河原で出会い、「この町には天の川が隠されている」という謎かけを残された。塔と町を見守ってきた旧家の少女・和音とともにその死の真相に近づいていく――。

「大人はすぐに忘れてしまう。楽しんだことも。怯えたことも。傷つけたことも」
「それでいいのさ。続いていく、ということはそういうことだ」

内容詳細

塔のある町が抱える秘密を住人たちは何も知らない。夜に塔を見てはいけないという町に伝わる不思議な教え。亀とハサミと天の川のステンドグラスが表す意味とは。殺された男は駅の掲示板に奇妙な貼り紙を持ち込み、誰かと連絡を取っていた。彼は町の秘密に触れてしまったのか。雨が降る。町の本当の姿が明らかになる。

【著者紹介】
恩田陸 : 1964年宮城県生まれ。第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった『六番目の小夜子』で’92年にデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞と第2回本屋大賞、’06年『ユージニア』で日本推理作家協会長篇および連作短篇集賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    (承前)殺された男の行動に関する証言が集まるにつれて、ようやく住民たちも空気に含まれた不穏さを嗅ぎつける。土地の歴史と代々受け継がれてきた秘密も耐えかねるように膨張し、遂には豪雨のただ中でカタストロフを迎える。登場人物の記憶が錯綜し、無関係と思われていたものが結びつき収斂していく。こうした謎が少しずつ解明されていくプロセスを描く点で、作者の文学的テクニックは最高度に発揮される。ただ様々な伏線をすべて回収し切らなかったのは、ラストに訪れたこの世ならぬものの不安定さをきれいに提示するのをためらったからなのか。

  • kishikan さん

    読み進めるにつれ謎が深まりもやもや感が濃くなる上巻、謎のベールが一枚一枚はがれ少しずつ晴れ間が見えてくる下巻。そうか新聞連載だったのですね。道理で細切れな展開という感じがするわけだ。さて、水路のある町の謎については壮大なスケールにおおと唸り、ラスト部分の殺人事件やそれに関した謎解きもなるほどそうだったのか、と納得。でも、でもですよ、いくつかの謎は解けていないのです。どうしたんでしょう。写真家の鈴木理策さんの解説にもあるけれど、この結末への筋書きは最初から構想されていたものか否か。うーん、これが最大の謎だ!

  • 優希 さん

    塔のある町の秘密が1つの鍵になっているように思いました。町に不思議な教えが伝わるのは、ステンドグラスが影響しているのでしょう。「見る」ことを目的に書かれたような気がしてなりません。身近な人が殺害されても受け入れてしまうのに違和感を感じました。遠い世界に見える世界が実感として感じられれば、成立する物語だと思います。

  • な〜や さん

    上巻で沢山の謎を投げ掛けられただけに、この下巻で一気に伏線が回収され「殺人事件」の犯人の正体が明らかに!という期待を胸に読み進めた。結末は……ちょっと拍子抜け。これはミステリーというよりファンタジーかホラーのカテゴリに入るのかな。これがいわゆる「恩田陸ワールド」なのだろうか。ミステリーとしては微妙だったけど、幻想的・神秘的で少し不気味だけど美しい独特の世界観が味わえた作品だった。

  • *мiкi* さん

    この迷い混んだきのうの世界からまだ抜けられないでいる…弟は消えたのか? 女の子がキャラメルを一度ポケットにいれたのか? 物語って続くのかな

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恩田陸

1964年、宮城県出身。小説家。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で第二六回吉川英治文学新人賞および第二回本屋大賞、06年『ユージニア』で第五九回日本推理作家協会賞、07年『中庭の出来事』で第二〇回山本周五郎賞、17年『蜜蜂と遠雷』で第一五六回直木三十五賞、第一四回本屋

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