パガニーニ後のジェノヴァの室内楽
ニコロ・パガニーニに唯一弟子入りを許されたヴァイオリニスト、カミッロ・シヴォリ[1815-1894]。幼い頃から才能を現し、ジェノヴァ・ヴァイオリン楽派における最も名高い演奏家、作曲家の1人として活躍しました。このアルバムには、彼を含む3人の作品を収録。この時代におけるパガニーニの影響を受けた次世代の作曲家たちの活躍を探ります。シヴォリの『小さな主題と変奏』は活動の初期に書かれたもので、オペラ・アリアを思わせる抒情的な旋律に自身の技巧を示すかのような華麗な変奏が施された小品。もう1曲は、主題が回帰する毎にヴァイオリンのさまざまな技巧が披露される『ロンド』。この2曲が作曲された間にシヴォリはジョヴァンニ・セッラ[1788-1876]に師事し、更なる研鑽を積んだと推測されます。セッラは自らの弦楽四重奏曲をシヴォリに捧げることで弟子の才能を讃えました。カルロ・アンドレア・ガンビーニ[1819-1865]は、ピアニストとしても活躍した作曲家。友人だったシヴォリが初演したガンビーニの四重奏曲をロッシーニが高く評価したことで知られています。
全て世界初録音。2004年に結成されたアンサンブル、アスカニオ四重奏団による演奏です。(輸入元情報)
【収録情報】
● シヴォリ:弦楽四重奏のための小さな主題と変奏 ト長調
● ガンビーニ:四重奏曲 ホ短調
● セッラ:四重奏曲第4番ヘ短調『カミッロ・シヴォリに捧げる』
● シヴォリ:弦楽四重奏のためのロンド ニ長調
アスカニオ四重奏団
ダミアーノ・バッビーニ(第1ヴァイオリン)
フランチェスコ・バニャスコ(第2ヴァイオリン)
コスタンツァ・ペピーニ(ヴィオラ)
カテリーネ・ブルーニ(チェロ)
録音時期:2020年7月6-10日
録音場所:イタリア、ペルージャ、Abbazia di Montecorona
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)