寺田寅彦 科学者とあたま STANDARD BOOKS

寺田寅彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582531510
ISBN 10 : 4582531512
フォーマット
出版社
発行年月
2015年12月
日本
追加情報
:
219p;19

内容詳細

科学的精神と芸術的センスが融合した珠玉の随筆を生んだ寺田寅彦。科学者は頭が悪くなければならないと唱える表題作ほか14篇を収録。

【著者紹介】
寺田寅彦 : 1878〜1935。物理学者、随筆家、俳人、東京帝国大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    科学者の書く散文は美しい。物にあはれを感じるにも、消えていくものを惜しみ、そのうえに築かれる新しいものに寂しさを想うにも、科学的思考がまじり、其の上に趣きが加わる。頭が非常に良く、文才があり、何より心の素直できれいな人であったのだと、どの文章を読んでも思った。27歳の時に亡き妻を思って書いた「団栗」の文は一つ一つがとても切ない。そしてタイトルの「科学者とあたま」は、まさにノーベル賞受賞者に読んだことはありますかと聞いてみたいと思う。こんな弟子を自分の小説に登場させたいと漱石が考えたのも当然ではないか。

  • ケイ さん

    寅彦忌に。「科学者とあたま」のみ再読。天才は概して努力を怠る。並の人のように努力をせずとも全体を容易に俯瞰することができるため、そこから先に深く考えを巡らせることが少ない。しかし、凡人は、理解するためによく考え、その過程で得られるものがあるのだ。ここで語られるほどの頭のいい人はなかなかいないだろうが、わかった気にならずに愚直に進んでいって考えて何かを見つけろとは、普遍的な話である。寺田寅彦は、それがわかるほどあたまが良く、富士山を上から見ていたのかもしれない。

  • 肉尊 さん

    現代、科学者は事物を客観的に分析し科学的根拠(evidence)を世に与えることが求められる。科学者はもっと柔軟に「止水明鏡の如く」世界をみつめるという余裕が必要なのかも。寅彦は科学が「ほんの少しばかり成長して、丁度生意気盛りの年頃」だと表現している。同郷の先輩として、鏡川の夜祭・旧制中学の講堂・行商人の売り声など、共感できることも多かった。そこで「自然の不思議への憧憬」が科学の第一義にあるという。学問上の問題の導火線となり得る様々なテーマを問いかけているという点では、この随筆形態は適しているかと感じた。

  • 鱒子 さん

    図書館本。漱石の最古の弟子、寺田寅彦氏のエッセイです。物理学者でありながら、俳句、随筆も書くという、知性の塊のような方ですね。自画像についてのエッセイが載っていたので検索して見たところ、めっちゃ絵が上手い!ので驚きました(o_o) バイオリンも嗜まれたようだし、なんかもう凄すぎる人物です。この本の付録に、安野光雅さんの蓄音機についての小エッセイが付いています。嬉しい(*^ω^*)。

  • わっぱっぱ さん

    これが100年前の人が書いたものとは全く驚かされる。内容も文章も些かも褪せていないどころか、その先見性に瞠目。確かに今の科学は細分化し過ぎと思う。その上解明済の理論が全てとばかりの教育。これでは未来の種も発芽しづらいかと。 日常の背後にある原理を見いだす洞察力、さまざまに細分化されている事象を全体として捉える俯瞰力、柔軟性、わからないことを楽しむ純真さ、そしてそれらを伝える文章の美しさ、、、万能の才人だ。妻を回想する『団栗』はぜひ読んでほしい。これ程の名文を私は知らない。

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人物・団体紹介

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寺田寅彦

物理学者、随筆家。1878年東京生まれ、高知育ち。筆名吉村冬彦。第五高等学校(現熊本大学)で田丸卓郎と夏目漱石に学ぶ。東京帝国大学物理学科卒業後、「尺八の音響学的研究」で理学博士号を取得。1909年に東大助教授となり、ドイツ留学後、欧米を歴訪。1916年、東大教授。理化学研究所・航空研究所・東大地震

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