死神の棋譜 新潮文庫

奥泉光

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101284248
ISBN 10 : 4101284245
フォーマット
出版社
発行年月
2023年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
奥泉光 ,  
追加情報
:
448p;16

内容詳細

初夏、名人戦の最中に詰将棋の矢文が見つかった。その「不詰めの図式」を将棋会館に持ち込んだ元奨励会員・夏尾は消息を絶つ。将棋ライターの“私”は、同業者の天谷から22年前の失踪事件との奇妙な符合を告げられ、かつての天谷のように謎を追い始めるが―。幻の「棋道会」、北海道の廃坑、地下神殿での因縁の対局。将棋に魅入られた者の渇望と息もつかせぬ展開が交錯する究極のミステリ!

【著者紹介】
奥泉光 : 1956(昭和31)年山形県生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。同大学院修士課程修了。’93(平成5)年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、瞠目反文学賞、’94年『石の来歴』で芥川賞、2009年『神器―軍艦「橿原」殺人事件』で野間文芸賞、’14年『東京自叙伝』で谷崎潤一郎賞、’18年『雪の階』で柴田錬三郎賞、毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • シキモリ さん

    将棋会館に持ち込まれた<魔の詰将棋>に端を発する元奨励会員の失踪事件を皮切りに、過去と現在が交錯する将棋ミステリー。北海道の鉱山町で栄えた<魔道将棋>など、荒唐無稽な設定が飛び出す特殊設定ミステリーだが、将棋ライターである主人公の一人称視点で紡がれる古風でルポルタージュの様な文体のおかげで不思議と地に足の着いた読み心地。後半は夢と現実が入り乱れ、物語はいよいよ混沌とした様相を呈するが、終盤でイヤミスに転ずるのは拍子抜け。ラストの謎解きも何処か投げやりな印象もあり、前半の期待値に反し少々残念な読後感だった。

  • 本木英朗 さん

    日本の現代小説家のひとりである、奥泉光の最新長編である。初夏、名人戦の最中に詰将棋の矢文が見つかった。その「不詰めの図式」を将棋会館に持ち込んだ元奨励会員・夏尾は消息を絶つ。将棋ライターの〈私〉は、同業者の天谷から、22年前の失踪事件との奇妙な符号を告げられ、かつての天谷のように謎を追いかけるが――という話である。一応、ミステリではあるのだが、それは別にいい。それよりも将棋小説そのものって感じだよね、うん。いやー、超よかったです。またいつか読もうと思う。

  • Urmnaf さん

    矢文に記された不詰の詰将棋。解くことができたら、魔道の将棋会、棋道会またの名を魔道会へと行くことができるという。しかし、詰将棋を持ち込んだ夏尾が消息を絶つ。夏尾の跡を追い、元奨励会員の北沢と女流二段の玖村は、北海道の棋道会跡へ向かい、そこで夏尾の死体を発見する。将棋に魅入られるもプロになれず、将棋への未練を引きずりながら生きている北沢が、魔道の将棋に取り込まれていく。事件の構造はきっちりミステリだけど、所々の魔道将棋であったり、将棋の奥底の描写は夢幻の世界。将棋に強い人だとまた違った受け止めになるのかな?

  • マカ さん

    中盤辺りまでは面白く読めてた。実在の棋士も登場するし、消えた夏尾捜し、そして不詰めの図式。どうなるのかドキドキしながら読んでたのに、中盤以降はなんだかモヤモヤとさせられる。で、結局なんなの?みたいな。おまけに結末が・・・イヤな後味残したまま。『シューマンの指』でも感じたけど、この作者さんと相性悪いかも。題材は好きなんだけどな。

  • アオノ さん

    不詰の詰将棋を詰まし得た者だけが棋道会の扉を叩く事ができるー 矢文に結ばれたその棋譜は、昭和の時代に滅んだはずの魔道会からの時を超えた挑戦状か。謎を追い、憑かれたように北海道へ向かう元奨励会員達。そして訪れる謎の死。将棋と聞くとヒカルの碁を思い出すくらい音痴な私もワクワクしました。全体的に漂うホラーな雰囲気も物語を盛り上げます。自転車屋の父娘が本当に居たのか不安にさせるのツボ過ぎる。ただ、オビの煽り『衝撃のどんでん返し』はどうかな…最後の幻覚も冗長。途中まで良い筋だったのに、詰めを誤った感じですかね。

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