福家警部補の報告 創元推理文庫

大倉崇裕

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488470074
ISBN 10 : 4488470076
フォーマット
出版社
発行年月
2016年12月
日本
追加情報
:
437p;15

内容詳細

今や生殺与奪の権を握る営業部長となった元同人誌仲間に干される漫画家、先代組長の遺志に従って我が身を顧みず元組員の行く末を才覚するヤクザ、銀行強盗計画を察知し決行直前の三人組を爆弾で吹き飛ばすエンジニア夫婦―過去数々の修羅場をくぐり抜けてきた経験は、殺人事件に際しても活かされる。福家警部補はどこに着眼して証拠を集めるのか。三編収録のシリーズ第三集。

【著者紹介】
大倉崇裕 : 1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年「三人目の幽霊」が第4回創元推理短編賞佳作となる。98年「ツール&ストール」で第20回小説推理新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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シリーズ第三弾。基本的に倒叙もので、女性...

投稿日:2021/03/04 (木)

シリーズ第三弾。基本的に倒叙もので、女性で小柄で刑事らしくない福家が犯罪現場や証言などの細かい矛盾を見つけ、犯人を追い詰めていく。倒叙という点では『刑事コロンボ』の影響が顕著だが、挙動などはブラウン神父を思い浮かべる人がいるかもしれない。 連作なので、マンネリにおちいる危険性があるものの、著者のストーリーテリングの才能でそれを回避している。第1話が2005年に書かれ、2018年にシリーズ第5冊が刊行されていることがそのことを示している。 本書に収録されたのは3編「禁断の筋書」「少女の沈黙」「女神の微笑」。全体に長めの作品が多いが、「少女の沈黙」は200ページほど。「禁断の筋書」も120ページで、それぞれ雑誌掲載は2回にわたっている。「女神の微笑」も100ページほどなので、全体に長めの作品ばかりという印象を受ける。 私は、このシリーズ第三弾までしか読んでいないが、「少女の沈黙」でシリーズ全体の流れが少々変わったのではと感じている。この作品では福家が、一敗、地に塗れかける。さらに、「女神の微笑」ではライバルの登場と思える部分もある。 個人的には「禁断の筋書」までのような路線が好みだが、面白い連作であることは間違いない。

ねも さん | 兵庫県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ナルピーチ さん

    シリーズ3作目は3話で構成された短編集。1話目「禁断の筋書」では人気漫画家と出版社の営業部長の間で起きた事件を福家警部補が鮮やかに解決。2話目「少女の沈黙」では元ヤクザ相手に全く動じる事なく、いつもの調子で推理をして追い詰める。ラストが特に良かった。敵ながら菅原の任侠家としての振舞いに潔さを感じた。そして最終話「女神の微笑み」これもいい!今までにない結末の迎え方に更なる展開が待ち受けるのか?!それにしても福家警部補、いつまでも二岡君を困らせないでください。徹夜は程々にしてちゃんと睡眠は取ってくださいね!!

  • こら さん

    続きましての第3作♪女性漫画家・元ヤクザ・元化学メーカー経営の老夫婦…今作は犯人の職業だけでなく、「少女の沈黙」の元ヤクザ筆頭に、動機も犯行方法(完全犯罪計画)もバラエティー豊かで、作者の棚は広いぞ、と唸らされる。このような変化は、『刑事コロンボ』からの独り立ちとして嬉しいです。あと、彼女との出合いによって一種救われる関係者の描写も読んでいて気持ち良い。そして、ついにライバルというべき人物も登場…?ますますヒートアップ!

  • sin さん

    猫みたいに…気がつけばひょこり側にいる。飄々として頓珍漢、彼女の特技は情報収集、その眼鏡の奥に光る眼はなにを秘めているかわからない。そして狙った獲物は逃さない❗今回の獲物は、漫画家、元ヤクザ、現代の仕置人…シリーズ三作目ともなると警部補が過去に関わった人物もちらほらと、彼女の背景にある厚みを感じられるようですが、まだまだ全貌は証さない。『楽しかったよ。また会いたいな』

  • yanae さん

    シリーズ3作目。短編3編が収録。今回は今まで以上に1作1作に力が入っている感じ。さらっと読むという感じではなかったかな。2作目は特に。捕まえないでって個人的に思ってしまい、福家警部の執念にぞぞっとしました。とはいえ、いつもの福家警部。なかなかバッジが見つからないとか、何日も徹夜とか…いつものお決まりのパターンにはホッとします(笑)いじわるな刑事をやりこめるところも爽快。2話目だけはせつなかった。最後の最後まで…。一番入り込んで読みました。3話目は最後に驚き。また出てくるの?次が楽しみです♡

  • ken_sakura さん

    期待以上に面白かった(^_^)3つの中編。前2作が面白かったので手に取った3作目のハードルを越えて面白い\( ˆoˆ )/相変わらずすっとぼけた福家警部補が可笑しい。その福家警部補を脇役に、主役は犯人という感じが強い「少女の沈黙」がとても良かった。もう一人の福家とも言うべき人物が登場する「女神の微笑み」も良かった。次作も楽しみ。もう一人の福家には再登場を期待。

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人物・団体紹介

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大倉崇裕

1968年京都府生まれ。98年「ツール&ストール」で小説推理新人賞を受賞後、「白戸修の事件簿」「福家警部補」「警視庁いきもの係」のシリーズがドラマ化される。2017年から劇場版「名探偵コナン」で脚本などに参加し、21年の第六期「ルパン三世」では構成を手がけた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載

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