スピノザの診察室

夏川草介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784164010068
ISBN 10 : 4164010061
フォーマット
出版社
発行年月
2023年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
287p;20

内容詳細

雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かろうとした頃、最愛の妹が若くしてこの世を去り、一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが…。数多の命を看取った現役の医師でもある著者が、人の幸せの在り方に迫る感動の物語。

【著者紹介】
夏川草介 : 1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。長野県にて地域医療に従事。2009年『神様のカルテ』で第十回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同書は2010年本屋大賞第二位となり、映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    夏川 草介は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。本書は、哲学的幸福論医療連作短編集の感動作、偶然にも発売日が私の誕生日でした。シリーズ化しそうな予感です。何時か未読のスピノザを読んでみたいと思います。この世でぜひ味わうべき三つの食べ物が「矢来餅と阿闍梨餅と長五郎餅」だと知りました(笑)私は、大腸癌の吻合不全でリオペとなりました。雄町哲郎のような医師に主治医になっていただき、最期は看取られたいと夙に願っています。 ttps://www.suirinsha.co.jp/books/detail11.html

  • きむこ さん

    はぁ、今度の舞台は京都。病死した妹の息子を育てる事になったマチ先生は大学病院から町の小さな病院へ移る。甘党だから甘いモノを餌にされるとすぐに釣られちゃう。馴染みのある美味しい和菓子がてんこ盛り。スピノザってなんだろって思ってたら哲学者の名前でした。 『病気が治れば幸せになるという考え方ではどうしても無理がある時がある。』深いなぁ。これは『神様のカルテ』シリーズに続くシリーズになってほしい一冊でした。 ★5

  • シャコタンブルー さん

    目は口ほどに物を言う。装画は文章ほどに物を言う(笑)京都の街中を自転車で診療する医者が清々しく描かれて素敵だ。矢来餅、阿闍梨餅、長五郎餅と甘い物に目が無い哲郎だが、医者の不養生というが糖尿病が心配だ(笑)「赤ひげ」VS 「白い巨塔」のような医師の対決が始まるかと思いきや、互いの立場の違いを超越して尊敬し信頼する友情が素晴らしい。小さな病院での医者と患者の距離の近さを感じた。生と死が間近にある世界はスピノザの哲学が必要かも知れない。あの患者からの最後の6文字のメッセージに心揺さぶられた。

  • 名古屋ケムンパス さん

    どこまでも滑らかな筆致に魅了された挙句、残りページが愛おしくなる程の読書でした。常に生と死に向き合うことになるお医者さんたちは哲学者となります。「たとえ病が治らなくても、仮に残された時間が短くても、人は幸せに過ごすことができる。…そのために自分ができることは何かと、私はずっと考えているんだ」と主人公のマチ先生は研修医に語りました。そんな医師に対しては、”おおきに 先生”と今わの際の患者は、労いとお礼のあたたかい言葉を残すのです。

  • よつば🍀 さん

    雄町哲郎、38歳、通称マチ先生。シングルマザーだった妹が亡くなり、1人残された甥の龍之介と暮らす為、大学病院を辞めて京都の原田病院で勤務する事を決意する。なんと言っても、このマチ先生が魅力的。若白髪が目立つ髪、甘いものには目がなくて、それでいて医師としては申し分ない力量。一番惹かれるのは患者に対しての穏やかな声掛けと誠実さ。最近はダメ医師の話をよく耳にするが、マチ先生は患者の心にきちんと向き合ってくれる。第四話で、とある患者さんがマチ先生に残した六文字の言葉に胸が一杯になった。心に染み入る温かな医療小説。

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