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スピノザの診察室

夏川草介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784164010068
ISBN 10 : 4164010061
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かろうとした頃、最愛の妹が若くしてこの世を去り、一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが…。数多の命を看取った現役の医師でもある著者が、人の幸せの在り方に迫る感動の物語。

【著者紹介】
夏川草介 : 1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。長野県にて地域医療に従事。2009年『神様のカルテ』で第十回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同書は2010年本屋大賞第二位となり、映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    夏川草介は初読。タイトルに魅かれて。カントでもヘーゲルでもなく、スピノザというところがいい。題名の由来は本文中でヴァリエーションを含めて何度かさりげなく語られる。プロットの展開は青春小説そのもの。実に爽やかで胸が熱くなる。ありえたかも知れない(実際にはありえないのだが)遅咲きの青春を追体験することができる、数少ない小説の一つだ。もっとも、主人公は38歳で若白髪で一見冴えない哲郎なのだが。それはおそらく、自身が医者でもある夏川の理想の医師像なのだろう。小説の終盤に語られるスピノザに再び強く共感する。お薦め!

  • starbro

    夏川 草介は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。本書は、哲学的幸福論医療連作短編集の感動作、偶然にも発売日が私の誕生日でした。シリーズ化しそうな予感です。何時か未読のスピノザを読んでみたいと思います。この世でぜひ味わうべき三つの食べ物が「矢来餅と阿闍梨餅と長五郎餅」だと知りました(笑)私は大腸癌の吻合不全でリオペとなりました。雄町哲郎のような医師に主治医になっていただき、最期は看取られたいと夙に願っています。 https://www.suirinsha.co.jp/books/detail11.html

  • 青乃108号

    忘れた頃にようやく順番が廻って来た人気の本。大学病院で将来を嘱望された内視鏡手術の第一人者でありながら、家族の事情で京都の地域病院で働く事となったマチ先生。町場の患者達の様々な事情に日々心を砕きながら最適解を見いだしていく、彼の原典はスピノザの哲学書。その実、彼の人物像は甘い和菓子をこよなく愛し、亡き妹の1人息子を大事に育てる33歳独身の、親しみ易い優しい男として描かれる。彼の見せる「人と向き合う」医師としての優しさに心が洗われるような清々しい作品だった。続編「エピクロスの処方箋」も是非、読んでみたい。

  • 名古屋ケムンパス

    どこまでも滑らかな筆致に魅了された挙句、残りページが愛おしくなる程の読書でした。常に生と死に向き合うことになるお医者さんたちは哲学者となります。「たとえ病が治らなくても、仮に残された時間が短くても、人は幸せに過ごすことができる。…そのために自分ができることは何かと、私はずっと考えているんだ」と主人公のマチ先生は研修医に語りました。そんな医師に対しては、”おおきに 先生”と今わの際の患者は、労いとお礼のあたたかい言葉を残すのです。

  • ちくわ

    【♪】私見だが、三大職業ドラマと言えば教師モノ、刑事モノ、医師モノだと思っている。本作は医師モノだが、取材をベースに創作したとは思えない圧倒的リアリティに感銘を受けた。作者は現役医師だろ?…調べてみる…やっぱりな! 作者自身が実際の医療現場で悩み、考え、ドクター]には詳しいがリアルを知らない方々へ伝えたい想いが募ったんだろうなぁ。実は自分の叔父も内科医だが、県医師会の副会長だったので花垣っぽいかも(笑)。今度遊びに行ったら、医療現場の実態や医師のやり甲斐等を色々と聴いてみたい!そして本書を再読してみよう!

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