定家百首・雪月花 講談社文芸文庫

塚本邦雄

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784061984578
ISBN 10 : 4061984578
フォーマット
出版社
発行年月
2006年10月
日本
追加情報
:
16cm,287p

内容詳細

戦後、リアリズム至上の伝統歌壇に激震を起した前衛歌人の中でも歌と詩論両輪の異才で光芒を放つカリスマ塚本邦雄。非在の境に虚の美を幻視する塚本は自らの詩的血脈を遡行、心灼かれた唯一の存在として宿敵・藤原定家を見出す。選び抜いた秀歌百首に逐語訳を排した散文詞と評釈を対置、言葉を刃に真剣勝負を挑む「定家百首」に加え、『雪月花』から藤原良経の項を抄録。塚本邦雄の真髄を表す二評論。

目次 : 帝家百首―良夜爛漫/ 雪月花―絶唱交響(抄)

【著者紹介】
塚本邦雄 : 1920・8・7〜2005・6・9。歌人、評論家、小説家。滋賀県生まれ。歌誌「日本歌人」(前川佐美雄主宰)に入会。1951年、『水葬物語』で歌壇に登場。60年、岡井隆、寺山修司等と「極」を創刊。85年、歌誌「玲瓏」主宰。反リアリズムの前衛短歌の雄として精力的に活動。『日本人靈歌』で現代歌人協会賞、『詩歌變』で詩歌文学館賞、『不變律』で迢空賞、『黄金律』で斎藤茂吉短歌文学賞、『魔王』で現代短歌大賞を各々受賞。97年、勲四等旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
☆

4.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
藤原定家の歌から百首を選び、まず歌を載せ...

投稿日:2021/02/25 (木)

藤原定家の歌から百首を選び、まず歌を載せ、次にその歌の解釈を塚本が詩にし、定家の歌の解説がつくというデラックスなつくり。 定家による、王朝文学と新古今集の革新を織り交ぜながら、長い歴史の中で培われた美学を、塚本の美意識の高さと、繊細な言語感覚によって解き放たれた一作。

Joe さん | 大阪府 | 不明

0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ヴェネツィア さん

    無人島に1冊だけ本を携えて行くならば…実に難しい問いなのだが、これを選ぶかもしれない。少なくても最有力候補の1冊である。人麻呂歌の雄渾、あるいは石見挽歌の慟哭もわからないではないが、歌はやはり定家に極まる。妖艶、繊細さを突き抜けた抒情、無限の彼方を指向する象徴性、有心。塚本邦雄の鑑賞文も、歌詠みならではの、しかも当代第1流の解釈者としてのそれである。あらためて、新古今の、そして定家の到達した歌としての境地の高さを思う。「見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」に見られる「非在の美」。

  • jam さん

    「花も紅葉もなかりけり」虚無の美を詠った藤原定家に、前衛歌人、塚本邦雄が遥かな高みで対峙する。規律と解放の双極が完結し、言葉の気配さえ許さぬ定家の百首に、散文詩の断章で臨んだ渾身の超訳である。峻険な嶺に抱かれた雪のように、月光だけが塚本を照らす。しかし、抑制された文章になお、業火の熾火を見るのは、定家への熱情と希求をそこに見るからだ。ようやく辿りついても次の瞬間に突き放される。腹をくくらぬ文章への睥睨が、首筋にあてられた刃の冷たさとなる。「非在の彼方にいざなはれる」と追従を退ける定家に、塚本の真剣が閃く。

  • みあ さん

    歌人塚本邦雄が藤原定家の和歌から優れた歌百首を選んで批評した『定家百首』と同時代の藤原良経の秀歌50首を選んだ『雪月花』を収録。明らかに定家の歌の方が優れている。斬新さや凄みや華麗さが感じられる定家に対して、良経の歌は凡庸としか言い様がない。同時代の歌人で定家に匹敵するのは、後鳥羽院か式子内親王くらいではないだろうか?その定家の和歌でも最も優れているのは和泉式部の和歌を本歌取りした次の一首である。「かきやりしその黒髪のすぢごとにうちふす程はおも影ぞ立つ」凄艶としか言い様がない。やはり天才なのだろう。

  • yumiha さん

    旧字にも文語にも慣れてきつつあるようで、案外すっと読めた。それでも縁語や懸詞、また今は使われていない古語などは、塚本邦雄の道案内がなければ、とても辿り着けなかっただろうと思う。だが、だんだんと定家や塚本の美学や技術的手法に飽きてくる。持って回ったようなレトリックと思ってしまう。私とは響き合わない。そして、『雪月花』の藤原良経の歌の方が、好ましく思えてきた。

  • Galois Noir さん

    藤原定家の歌だけが凝縮された書を読みたい!というニーズへ応えてくれるのが本書。初めて読んだときは全歌集は未読で既知の定家の歌は新古今と新勅撰に採られているものくらいであり、本書で初めて知った歌も多かった。私は「花の香は…」の歌に掴まれてしまったのだが、それもこの本での出逢い。そして塚本氏による和歌の訳が一切口語的でなくて(笑)、それ自身が一つの作品として堪能できるという贅沢さ(?)。もちろん解説もしっかりなされているので和歌の意味・背景についても存分に味わえる。定家好きなら読むべき。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

塚本邦雄

1920・8・7〜2005・6・9。歌人、評論家、小説家。滋賀県生まれ。歌誌「日本歌人」(前川佐美雄主宰)に入会。1951年、『水葬物語』で歌壇に登場。60年、岡井隆、寺山修司らと「極」を創刊。85年、歌誌「玲瓏」主宰。反リアリズムの前衛短歌の雄として精力的に活動。『日本人靈歌』で現代歌人協会賞、『

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品