基本情報
内容詳細
人はなぜ愚行を怖れ、しかも魅惑されるのか。愚行は西洋近代が考案した“人間の宿命”である。「愚」という尊き徳をめぐる最新長篇論考。
目次 : 愚行は人を苛立たせ、魅惑する/ わが偽善の同類、兄弟よ/ ぼくはあの馬鹿女のことをみんな書いてやる(フローベール)/ わたしは本当に白痴だったのです(ドストエフスキー)/ わたしはなぜかくも聡明なのか(ニーチェ)/ おまえが深く愛するものは残る その他は滓だ―愚行と後悔/ 馬鹿なことは得意ではない(ヴァレリー)/ 稲妻にさとらぬ人(バルト)/ わたし独りが鈍く暗い(老子)/ 「愚」と云ふ貴い徳(谷崎潤一郎)
【著者紹介】
四方田犬彦 : 1953年大阪府箕面生まれ。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。エッセイスト、批評家、詩人。文学、映画、漫画などを中心に、多岐にわたる今日の文化現象を論じる。明治学院大学、コロンビア大学、ボローニャ大学、テルアヴィヴ大学、中央大学校(ソウル)、清華大学(台湾)などで、映画史と日本文化論の教鞭をとった。93年『月島物語』で斎藤緑雨賞、98年『映画史への招待』でサントリー学芸賞、2000年『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞と講談社エッセイ賞、02年『ソウルの風景―記憶と変貌』で日本エッセイスト・クラブ賞、04年『白土三平論』で日本児童文学学会特別賞、08年『翻訳と雑神』『日本のマラーノ文学』で桑原武夫学芸賞、14年『ルイス・ブニュエル』で芸術選奨文部科学大臣賞、19年『詩の約束』で鮎川信夫賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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日向野 さん
読了日:2021/05/03
nico560 さん
読了日:2020/10/24
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