桜田門外ノ変 上 新潮文庫

吉村昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101117331
ISBN 10 : 4101117330
フォーマット
出版社
発行年月
2009年12月
日本
追加情報
:
16cm,359p

商品説明

安政七年(1860)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこって幕政改革をめざした尊王攘夷思想は、倒幕運動へと変わっていく。襲撃現場の指揮者・関鉄之介を主人公に、桜田事変の全貌を描ききった歴史小説の大作。

内容詳細

安政七年(1860)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこって幕政改革をめざした尊王攘夷思想は、倒幕運動へと変わっていく。襲撃現場の指揮者・関鉄之介を主人公に、桜田事変の全貌を描ききった歴史小説の大作。

【著者紹介】
吉村昭 : 1927‐2006。東京日暮里生れ。学習院大学中退。1966(昭和41)年『星への旅』で太宰治賞を受賞。その後、ドキュメント作品に新境地を拓き’73年『戦艦武蔵』等で菊池寛賞を受賞。以来、多彩な長編小説を次々に発表した。周到な取材と緻密な構成には定評がある。主な作品に『破獄』(読売文学賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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通常の歴史小説とは次元が異なる客観的な内...

投稿日:2021/04/13 (火)

通常の歴史小説とは次元が異なる客観的な内容。事実を客観的に表現している。襲撃時の描写も感情移入無く、淡々としており、それが妙な臨場感を伴い、殺伐とした情景として眼前に迫るようだ。

海尾水 さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    文体、小説作法は歴史そのものに語らせる方法をとる。したがって、登場人物たちの感情表出はきわめて控えめであり、というか直接語られることはほとんどない。主人公は特定しにくいが(これもまた、そういう手法の一環であろう)、第9代水戸藩主徳川斉昭、藩士の関鉄之介、そして敵役の井伊 直弼か。嘉永6(1853)年のペリー来航以来、幕府はもちろん世情は騒然。井伊は独断で条約の締結を図る。水戸藩をはじめ、京都の朝廷や公家、薩摩藩などの諸藩でも大きく揺れ動いてゆく。まさに、「歴史が大きく動く時」であった。

  • yoshida さん

    誰もが知る桜田門外ノ変。時の大老である井伊直弼が襲撃殺害される。安政の大獄での苛烈さが引き金か。実態としての背景を詳しく知らず本書を読了。契機はアメリカの砲艦外交。所謂、武力での恫喝がある。世界史的な要因は欧米列強の植民地支配だ。翻り日本を見れは、植民地支配を退ける思いは全ての人々に共通する。当然だろう。後は考え方の相違。尊皇攘夷の急先鋒である水戸藩。だが欧米列強との武力差に、現時点での攘夷は無理とし開国する幕府。国を思う気持ちは共通。井伊直弼は水戸藩を追い詰め過ぎた。融和の道はなかったか。欧米は災厄だ。

  • ケンイチミズバ さん

    開国を拒み結果、強大な武力で乗り込まれることは植民地化を意味し、ここはやむなく条約を結び平和裏に開国するしかないという冷静な判断は直弼が政治家だからだ。刀を腰に差した武士には通用しない。しかし弱腰外交とか売国行為とか口ではいくらでも勇ましく言えるが、実際に力で対抗してしまっていたら日本の形は今とは異なっていただろう。大老直弼の考え斉昭の考えも正しいのだがハリスとペリーの動きが早すぎた。この時の要人たちの判断や動きに後の人々は学ぶべきところがある。外圧による右往左往は仕方ないし日本人らしいなと思った。

  • kinkin さん

    再読。大老井伊直弼や老中間部詮勝らによる日米修好通商条約の調印などの諸作に反対するものを弾圧した安政の大獄。この事件前後の出来事などをきっかけに水戸藩脱藩者や薩摩藩士が起こした井伊直弼を襲撃・暗殺した桜田門外の変。上巻では関鉄之介を中心とした尊王攘夷思想、倒幕運動桜田門外の変の指揮者・関鉄之介を主人公に当時の時代背景や関わった人物も同時に描いている。桜田門外の変は有名だがそこで繰り広げられた戦いについては下巻に収められている。全体の感想は下巻へ。

  • レアル さん

    漠然とした知識しか持っていない「桜田門外ノ変」。一度きちんと読んでみたいと思っていた作品。門閥派と改革派の戦い。斉昭の苦悩。そして井伊直弼の強硬な政治手腕。そんな幕末の物語を水戸藩関鉄之介の視点で語られる。悪役の井伊直弼も幕末の日本の行く末を本気で考えていている。見方を変えればどちらが悪役なのかも変わってきそうだが、考え方の違いによって井伊直弼に追いつめられる水戸藩。その水戸藩が殺害に向けて動き始めた。下巻は水戸藩の反撃が描かれてるのだろう!物語の内容は分かっていても、展開が楽しく一気に読了!面白い。

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人物・団体紹介

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吉村昭

1927(昭和2)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。58年、短篇集『青い骨』を自費出版。66年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、84年『破獄』で読売文学賞を受賞。2006(平成1

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