甘い調べ〜イギリス合唱作品集　ジョン・ラター＆ケンブリッジ・シンガーズ

甘い調べ〜イギリス合唱作品集

ジョン・ラターは1945年生まれ。ケンブリッジ大学のクレア・カレッジで音楽を学んでいる時分から、作曲家・指揮者としての活動をはじめました。卒業後は母校で音楽教師を務めるかたわら、クレア・カレッジ聖歌隊の音楽監督として演奏会活動を行っています。1981年に、クレア・カレッジ聖歌隊を母体としたプロの室内合唱団「ケンブリッジ・シンガーズ」を結成、以来、その精緻なアンサンブルは世界中のコーラス・ファンの憧れの的であり続けています。また、ラターはこの合唱団専門のレーベルを立ち上げ、数多くの録音も残しています。それが、この「Collegium」レーベル。この合唱団の守備範囲は幅広い上、リリースされるCDは、国籍や時代に関係なく常に最高水準の完成度を誇っています。
　作・編曲家としてのラターも業績にも、目を見張るべきものがあります。『レクィエム』（1985）や『マニィフィカト』（1990）といった比較的大規模な管弦楽付き声楽作品も演奏頻度が高いですが、それにも増して、親しみやすいメロディとピュアなハーモニーによる合唱曲は、世界中のコーラス・グループにより愛唱され、すでに「古典」となっている作品も多数。
　1986年にロンドンで録音されたこの『甘い調べ』は、1890年から1950年にかけて作曲・編曲されたイギリスのア・カペラ作品をまとめたもの。選曲にもひと捻り加えられており、合唱愛好家はもとより、マニアックな英国音楽ファンから長く愛聴されている1枚。今後も、合唱道、英国音楽道を極めようと思った人間は避けて通れないマスト・アイテムであり続けることは必定です。（輸入元情報）

【収録情報】
● スタンフォード：ザ・ブルー・バード
● ディーリアス：2声の無伴奏合唱曲（水の上の夏の夜を歌わん1／水の上の夏の夜を歌わん2）
● エルガー：甘い調べ op.53-1／愛する人は北の地にありて
● ヴォーン＝ウィリアムズ：3つのシェイクスピアの歌（ 五尋の深みに〜『テンペスト』より／頂に雲のかかった塔は〜『テンペスト』より／谷を越え〜『真夏の夜の夢』より）

民謡の編曲
● 水夫と若いナンシー（E.J.モーラン編）
● ブリッグ・フェア（グレインジャー編）
● ロンドンデリーの歌（グレインジャー編）
● 三羽の鳥（エドワード・チャプマン編）
● ヴィーナスのような恋人（ホルスト編）
● 柏青く（樫とトネリコ）（エドワード・ベアストウ編）
● クイック！ ウィー・ハヴ・バット・ア・セコンド（C.V.スタンフォード編）

● ブリテン：5つの花の歌（水仙に／続いてやってくる甘い4月よ／沼に咲く花／月見草／緑のほうき草のバラッド）

　ケンブリッジ・シンガーズ
　マーク・パドモア（テノール）
　ジョン・ラター（指揮）

　録音時期：1986年
　録音場所：ロンドン
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）