Obscure Tape Music of Japan vol.10
南弘明:電子交響曲 第1番
東京芸大の生え抜きで、ドイツに留学、同大学教授および名誉教授を歴任・・・と書くと、ガチガチの「ゲンダイオンガク」作曲家と思われるかもしれませんが、さにあらず。60年代からテープ音楽を手がけ、70年代初頭には芸大に電子音楽スタジオを設置し、その講座も受け持っていました。さらに70年代半ばには都内の自宅に自作シンセサイザーを中心とするスタジオを造り、まったく独自の作品を制作していたという、パイオニア的人物なのです。その南氏の自作シンセによる最初期の作品「電子交響曲第1番」を初めてリリース!
アナログ・シンセ独特の空間的感触もさることながら、時に重厚な電子ノイズが迫り、ローランド・カインの諸作品にも通じる驚異の内容! 穏健派と思われていた人が、実はマニアもぶっ飛ぶ音楽を作っているという、これもまた日本電子音楽の深い淵の秘宝なのです!(OMEGA POINT)
【収録情報】
・電子交響曲第1番(1977年作曲)47'18"